第104回(H30) 保健師国家試験 解説【午後36~40】

 

次の文を読み36〜38の問いに答えよ。
 Aさん(35歳、女性、無職)。夫(37歳、会社員)と幼稚園に通う長男(5歳)との3人暮らし。半年前から倦怠感および不眠症状のため近所の心療内科に通院しており、境界性パーソナリティ障害と診断されている。Aさんの体調が悪いときは、夫が家事や長男の世話をしているが、仕事で帰宅時間が遅いため十分に行えていない。最近はAさんと夫が口論することも増え、夫はAさんとの接触を避けるようになった。また、Aさんは人付き合いが苦手で近隣との関係が悪く、Aさんの両親や親戚との交流もない。

36 Aさんは受診の際、主治医に長男の世話ができないと訴えたところ、主治医から保健所への相談を勧められ、保健所に電話してきた。電話の内容から長男へのネグレクトが懸念されたため、翌日、担当保健師がAさんの自宅を訪問した。夫は仕事で不在であり、Aさん及び長男と面談した。部屋の中は比較的片付いている。長男は年齢相応の成長発達をしているが、衣服の汚れが目立つ。
 この訪問において最も優先して把握しておくべきことはどれか。

1.長男の予防接種状況
2.家の中の他の部屋の状況
3.夫が長男の世話をする頻度
4.Aさんと接しているときの長男の様子

解答

解説

本症例のポイント

・Aさん(35歳、女性、無職、境界性パーソナリティ障害、人付き合いが苦手)
・3人暮らし:夫(37歳、会社員)、長男(5歳)。
・半年前:倦怠感および不眠症状
・最近:Aさんと夫が口論することも増え、夫はAさんとの接触を避けるようになった。
・Aさんの両親や親戚との交流もない。

・Aさんは主治医に「長男の世話ができない」と訴えた。
・電話の内容から長男へのネグレクト(養育拒否)が懸念された。
・夫は仕事で不在であり、Aさん及び長男と面談した。
・部屋の中は比較的片付いている。
・長男は年齢相応の成長発達をしているが、衣服の汚れが目立つ
→境界性パーソナリティ障害とは、対人関係・自己像・感情の不安定・著しい衝動性を特徴とする。情緒が不安定で衝動性が亢進し、対人関係を良好に維持することが困難である。衝動的な浪費、奔放な異性関係、自傷行為、見捨てられ不安などがみられる。

→児童虐待には4つの種類がある。①身体的虐待、②性的虐待、③保護の怠慢・拒否(ネグレクト)、④心理的虐待である。どの種類に当てはまるかということよりも、子どもに対する養育者の不適切な対応は虐待ととらえ早期に対応することが必要である。まずは、子どもの状況を速やかに把握し、安全の確保が最優先となる。

1.× 長男の予防接種状況を把握する優先度は低い。なぜなら、境界性パーソナリティ障害と診断されている母による、子どもへのネグレクト(養育拒否)の疑いがあるため。長男は年齢相応の成長過程ではあるものの、母が主治医に「長男の世話ができない」と発言したこと、訪問時の長男の「衣服の汚れが目立つ」こと、母親が精神的に不安定な状態にあると想定されることなどから、虐待のリスクはきわめて高いと考えられる。まずは、子どもの状況を速やかに把握し、安全の確保が最優先となる。
2.× 家の中の他の部屋の状況を把握する優先度は低い。なぜなら、母親は境界性パーソナリティ障害と診断されており、対人関係自己像感情の不安定著しい衝動性を特徴とするため。母親との関係性を築くためにも、まずは母親に刺激せず、長男の情報収集が望ましい。
3.× 夫が長男の世話をする頻度を把握するより優先度が高い選択肢が他にある。なぜなら、夫が長男の世話をする頻度が少ない原因としては「仕事で帰宅時間が遅いため」と設問に記載されているため。また、今回の場合、長男へのネグレクト(養育拒否)の原因として、主に母親の境界性パーソナリティ障害による影響が強く考えられる。まずは、子どもの状況を速やかに把握し、安全の確保が最優先となる。
4.〇 正しい。Aさんと接しているときの長男の様子は、最も優先度が高い。なぜなら、虐待を受けている子どもは、保護者と接する態度が不自然(強い警戒感、無感情・無反応など)である場合が多いため。このようなサインを見逃さないことが重要である。まずは、子どもの状況を速やかに把握し、安全の確保が最優先となる。

境界性パーソナリティ障害とは?

 境界性パーソナリティ障害では、感情の不安定性と自己の空虚感が目立つ。こうした空虚感や抑うつを伴う感情・情緒不安定の中で突然の自殺企図、あるいは性的逸脱、薬物乱用、過食といった情動的な行動が出現する。このような衝動的な行動や表出される言動の激しさによって、対人関係が極めて不安定である。見捨てられ不安があり、特定の人物に対して依存的な態度が目立ち、他者との適切な距離が取れないなどといった特徴がある。

【関わり方】
患者が周囲の人を巻き込まないようにするための明確な態度をとる姿勢が重要で、また患者の自傷行為の背景を知るための面接が必要である。

 

 

 

 

 

次の文を読み36〜38の問いに答えよ。
 Aさん(35歳、女性、無職)。夫(37歳、会社員)と幼稚園に通う長男(5歳)との3人暮らし。半年前から倦怠感および不眠症状のため近所の心療内科に通院しており、境界性パーソナリティ障害と診断されている。Aさんの体調が悪いときは、夫が家事や長男の世話をしているが、仕事で帰宅時間が遅いため十分に行えていない。最近はAさんと夫が口論することも増え、夫はAさんとの接触を避けるようになった。また、Aさんは人付き合いが苦手で近隣との関係が悪く、Aさんの両親や親戚との交流もない。

37 家庭訪問後、担当保健師がAさん家族への継続支援を開始した。しばらくすると、Aさんから担当保健師に頻繁に電話がかかってくるようになり、泣きながら「今すぐ訪問に来て」と訴えることも多かった。このような状況が繰り返されるうちに、担当保健師はAさんに苦手意識をもつようになった。ある日、担当保健師の不在時にAさんの電話を受けた別の保健師に対して、Aさんが「今の担当保健師は冷たいので担当を替えてほしい。あなたに私の担当になってもらいたい」と訴えた。
 このような状況への担当保健師の対応として正しいのはどれか。

1.担当保健師を軸に保健師間でのAさんへの対応を統一する。
2.Aさんの主治医にAさんの入院について相談する。
3.Aさんの希望に合わせて担当保健師を交替する。
4.Aさんとの面接頻度を増やす。

解答

解説

本症例のポイント

・Aさんから「今すぐ訪問に来て」と泣きながら訴える。
・担当保健師は、Aさんに苦手意識をもつ。
・Aさん「今の担当保健師は冷たいので担当を替えてほしい。あなたに私の担当になってもらいたい」と訴えた。
→境界性パーソナリティ障害では、感情の不安定性と自己の空虚感が目立つ。こうした空虚感や抑うつを伴う感情・情緒不安定の中で突然の自殺企図、あるいは性的逸脱、薬物乱用、過食といった情動的な行動が出現する。このような衝動的な行動や表出される言動の激しさによって、対人関係が極めて不安定である。見捨てられ不安があり、特定の人物に対して依存的な態度が目立ち、他者との適切な距離が取れないなどといった特徴がある。

【関わり方】
患者が周囲の人を巻き込まないようにするための明確な態度をとる姿勢が重要で、また患者の自傷行為の背景を知るための面接が必要である。

1.〇 正しい。担当保健師を軸に保健師間でのAさんへの対応を統一する。Aさんは「境界性パーソナリティ障害」と診断されている。境界性パーソナリティ障害では、感情の不安定性と自己の空虚感が目立つ。こうした空虚感や抑うつを伴う感情・情緒不安定の中で突然の自殺企図、あるいは性的逸脱、薬物乱用、過食といった情動的な行動が出現する。このような衝動的な行動や表出される言動の激しさによって、対人関係が極めて不安定である。見捨てられ不安があり、特定の人物に対して依存的な態度が目立ち、他者との適切な距離が取れないなどといった特徴がある。支援者全員が一貫した態度(枠組み)で対象に接し、周囲の人を巻き込まないようにするための明確な態度をとる姿勢が重要である。
2.× Aさんの主治医に、Aさんの入院について相談する必要はない。なぜなら、担当者変更の要望は、境界性パーソナリティ障害が悪化しているという指標とはならず、むしろ比較的起こりやすい事例であるため。ただし、自傷行為や薬物乱用など周りへの被害が甚大な場合は、悪化しないために相談する必要が出てくる。
3~4.× Aさんの希望に合わせて担当保健師を交替する/Aさんとの面接頻度を増やす必要はない。なぜなら、担当保健師を交替すること/面接回数を増やすことは、Aさんの要望がよりエスカレートする可能性が高いため。そうならないためにも、支援者全員が一貫した態度(枠組み)で対象に接し、周囲の人を巻き込まないようにするための明確な態度をとる姿勢が重要である。

 

 

 

 

 

次の文を読み36〜38の問いに答えよ。
 Aさん(35歳、女性、無職)。夫(37歳、会社員)と幼稚園に通う長男(5歳)との3人暮らし。半年前から倦怠感および不眠症状のため近所の心療内科に通院しており、境界性パーソナリティ障害と診断されている。Aさんの体調が悪いときは、夫が家事や長男の世話をしているが、仕事で帰宅時間が遅いため十分に行えていない。最近はAさんと夫が口論することも増え、夫はAさんとの接触を避けるようになった。また、Aさんは人付き合いが苦手で近隣との関係が悪く、Aさんの両親や親戚との交流もない。

38 Aさんへの支援のため、担当保健師は関係者を集めて会議を開催することにした。
 初回の会議に招集するメンバーで優先度が低いのはどれか。

1.市の地区担当保健師
2.Aさんの心療内科の主治医
3.児童相談所の虐待担当の職員
4.精神保健福祉センターの職員
5.長男の通園している幼稚園の職員

解答

解説

MEMO

・目的:Aさんへの支援のため。
・手段:関係者を集めて会議を開催する。
→目的は、Aさん(35歳、女性、無職、境界性パーソナリティ障害)の支援であるが、虐待を疑われる幼稚園に通う長男(5歳)も一緒にかかわっていく必要がある。それらの情報も加味しつつ、初回の会議に招集するメンバーを決定する。

1.〇 市の地区担当保健師は優先度が高い。なぜなら、市の地区担当保健師は、これまでの長男の乳幼児健康診査の受診状況や発育発達の経過、健康診査でのAさんからの相談などの情報を把握しているため。
2.〇 Aさんの心療内科の主治医は優先度が高い。なぜなら、心療内科の主治医は、今後の方針を検討する際に、Aさんの現在の治療の状況や病状の評価について熟知しているため。
3.〇 児童相談所の虐待担当の職員は優先度が高い。なぜなら、虐待を防止するため。訪問時の状況などから、Aさんから長男への虐待のリスクはきわめて高いと判断される。また、実際に虐待の状態が確認された場合の対応について検討できる。
4.× 精神保健福祉センターの職員は優先度が最も低い。精神保健福祉センターとは、精神障害者の福祉の増進を図るために設置された機関である。地域精神保健福祉活動の中核機関として、保健所・市町村への技術的助言を行う役割を担っている。
5.〇 長男の通園している幼稚園の職員は優先度が高い。なぜなら、長男の通園先の幼稚園の職員は、Aさんと長男の双方と日常的にかかわっており、Aさんや長男に関する情報を多く持っているため。今後、Aさんの精神面での不安定さや長男の安否の確認といったことに関する見守りのために協力を得ることができる。

児童相談所とは?

児童相談所は、「児童福祉法」に基づいて設置される行政機関であり、都道府県、指定都市で必置となっている。原則18歳未満の子供に関する相談や通告について、子供本人・家族・学校の先生・地域の方々など、どなたからも受け付けている。児童相談所は、すべての子供が心身ともに健やかに育ち、その持てる力を最大限に発揮できるように家族等を援助し、ともに考え、問題を解決していく専門の相談機関である。

職員:児童福祉司、児童心理司、医師または保健師、弁護士 等。所長は、医師で一定の者、大学等で心理学を専修する学科を卒業した者、社会福祉士、児童福祉司で一定の者 等。

【業務内容】
①助言指導 
②児童の一時保護
③児童福祉施設等への入所措置
④児童の安全確保
⑤里親に関する業務
⑥養子縁組に関する相談・支援

(参考:「児童相談所とは」東京都児童相談センター・児童相談所様HPより)

精神保健福祉センターとは?

①根拠法令:精神保健福祉法(6条)
②目的:地域住民の精神的健康の保持増進、精神障害の予防、適切な精神医療の推進、自立と社会経済活動の促進のための援助等。
③設置基準:都道府県、指定都市
④配置職員:精神科医、精神保健福祉士(精神保健福祉相談員)、臨床心理技術者、保健師等

【業務内容】
①企画立案。
②保健所と精神保健関係諸機関に対する技術指導と技術援助。
③精神保健関係諸機関の職員に対する教育研修。
④精神保健に関する普及啓発。
⑤調査研究。
⑥精神保健福祉相談(複雑または困難なもの)
⑦協力組織の育成。
⑧精神医療審査会に関する事務。
⑨自立支援医療(精神通院医療)の支給認定、精神障害者保健福祉手帳の判定。

(参考:「精神保健福祉センターと保健所」厚生労働省HPより)

 

 




 

 

次の文を読み39〜41の問いに答えよ。
 A市にある定員80人の保育所。乳児保育も実施している。8月1日(金)に、腹痛と下痢症状で4人の園児が欠席した。8月5日(火)に、新たに4人の園児が同様の症状で欠席した。さらに、8月1日(金)から欠席していた園児4人のうち2人は症状が落ち着いたが、他の2人が重篤な下痢症状によって入院したと保護者から連絡が入った。保育所長は感染症の発生を疑い、保健所の感染症担当の保健師に相談した。

39 相談を受けた保健所保健師が聞き取る情報で優先度が高いのはどれか。

1.嘱託医への報告の有無
2.保育所でのイベントの開催状況
3.8月1日(金)より前の園児の欠席状況
4.社会福祉施設等主管部局への報告の有無

解答

解説

ポイント

・定員80人の保育所(乳児保育も実施)。
8月1日(金):腹痛と下痢症状で4人の園児が欠席
・8月5日(火):新たに4人の園児が同様の症状で欠席。
・8月1日(金)から欠席していた園児4人のうち2人は症状が落ち着いたが、他の2人が重篤な下痢症状によって入院したと保護者から連絡が入った。
・保育所長:感染症の発生を疑い、保健所の感染症担当の保健師に相談した。
→今回は、8月1日(金)に腹痛と下痢症状で4人の園児が欠席していることから、感染症の集団発生が疑われる。最初の患者発生が8月1日であるから、まずは、それ以前の欠席状況のベースラインを把握し確認する。

1.× 嘱託医への報告の有無より選択肢の中から最も優先度が高いものがほかにある。嘱託医(しょくたくい)とは、行政機関・医療機関・介護施設などから委嘱を受けて診察・治療をする医師や、生命保険においては、生命保険会社に委託されて診察・治療を行う医師のことである。
2.× 保育所でのイベントの開催状況より選択肢の中から最も優先度が高いものがほかにある。なぜなら、過去の保育所でのイベントの開催状況が必ずしも感染症の集団発生の原因とは断定できないため。まずは、8月1日(金)に、腹痛と下痢症状で4人の園児が欠席した前の状況を確認することで、ベースラインを把握する。
3.〇 正しい。8月1日(金)より前の園児の欠席状況は最も優先度が高い。なぜなら、まずは、8月1日(金)以前の欠席状況のベースラインを把握し確認する必要があるため。
4.× 社会福祉施設等主管部局への報告の有無より選択肢の中から最も優先度が高いものがほかにある。時間軸を追って状況をしっかり把握したうえで、社会福祉施設等主管部局への報告する。

 

 

 

 

 

次の文を読み39〜41の問いに答えよ。
 A市にある定員80人の保育所。乳児保育も実施している。8月1日(金)に、腹痛と下痢症状で4人の園児が欠席した。8月5日(火)に、新たに4人の園児が同様の症状で欠席した。さらに、8月1日(金)から欠席していた園児4人のうち2人は症状が落ち着いたが、他の2人が重篤な下痢症状によって入院したと保護者から連絡が入った。保育所長は感染症の発生を疑い、保健所の感染症担当の保健師に相談した。

40 保育所長から相談があった8月5日(火)の夕方に、園児2人が入院しているA市内の病院から、園児2人の腸管出血性大腸菌感染症の発生届が提出された。
 保健所の対応で優先度が高いのはどれか。

1.地域の医療機関へ情報提供を行う。
2.食品衛生監視員と保健師で立ち入り調査を行う。
3.保育所の保護者を対象とした説明会を開催する。
4.保育所のすべての園児および職員の検便を実施する。

解答

解説

ポイント

・8月5日(火)夕方:病院から、園児2人の腸管出血性大腸菌感染症の発生届が提出された。
→腸管出血性大腸菌とは、ベロ毒素 、または志賀毒素と呼ばれている毒素を産生することで病原性を持った大腸菌である「病原性大腸菌」の一種である。無症候性から軽度の下痢、激しい腹痛、頻回の水様便、さらに、著しい血便とともに重篤な合併症を起こし死に至るものまで様々である。

1.× 地域の医療機関へ情報提供を行うのは優先度は低い。なぜなら、診断名は「腸管出血性大腸菌感染症」であり、感染経路は、水系感染や食物感染などの経口感染であるため。人から人へ直接伝播し、経口摂取物が患者の微量の糞便で汚染されている場合でも感染が成立し得るが、地域の医療機関への波及は現実的に考えにくい。
2.〇 正しい。食品衛生監視員と保健師で立ち入り調査を行うのは最も優先度が高い。なぜなら、まずは食品衛生監視員と立ち入り調査を行い、原因を分析する必要があるため。食品衛生監視員とは、行政警察活動として、食品衛生法に規定された職務及び食品衛生に関する指導を行う技術系公務員である。主に国の検疫所と地方自治体の保健所に所属し、食品の収去や検査、食中毒等の調査、食品製造業者や飲食店の監視、指導及び教育を行っている。
3.× 保育所の保護者を対象とした説明会を開催するのは優先度は低い。なぜなら、現段階は情報が不足しており、説明会を行う段階には至っていないため。確実な情報を提供しなければさらなる不安の助長につながる。
4.× 保育所のすべての園児および職員の検便を実施するより優先度が高いものがほかにある。検便検査の目的は、危険な食中毒菌を保菌している人を見つけ出すことである。便などから排出されるため、その菌を職場環境に広げたり、人に感染させてしまうリスクがあるため実施する。「衛生検査所」と呼ばれる場所で検査する必要がある。

腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生性大腸菌、志賀毒素産生性大腸菌)とは?

腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生性大腸菌、志賀毒素産生性大腸菌)は、赤痢菌が産生する志賀毒素類似のベロ毒素を産生し、激しい腹痛、水様性の下痢、血便を特徴とする。特に、小児や老人では、溶血性尿毒症症候群や脳症(けいれんや意識障害など)を引き起こしやすいので注意が必要である。原因食品は、ハンバーグ、生肉、生レバー、井戸水などである。

(※参考:「腸管出血性大腸菌感染症」厚生労働省HPより)

 

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