次の文を読み36〜38の問いに答えよ。
Aさん(45歳、男性、営業職)。妻(44歳)と長男(高校生)の3人家族。事業所の定期健康診断の結果、BMI 30、血圧値145/88mmHgで、医師から体重減少と塩分制限を指導された。Aさんは保健師の指導を受けた時「帰宅が遅いので夕食の時間は遅くなり、お腹が空いているので早食いになる。昼食は職場の食堂で食べているが定食よりもラーメン大盛りが多い。まだ若いので少しくらい血圧が高くても大丈夫。しかし、妻からは『あなたの体重が増えてきたので心配。一緒に痩せよう』と言われている」と語った。
36 Aさんの話した内容からプリシード・プロシードモデルで確認できるのはどれか。
1.遺伝
2.強化要因
3.実現要因
4.前提要因
解答2
解説
プリシード・プロシードモデルとは、グリーン(Green LW)とクルーター(Kreuter MW)によって開発されたヘルスプロモーション活動を展開するためのモデルの1つである。プリシード・プロシードモデルの目的は、人々の生活の質の向上であり、目的を達成するためには行動と環境をより良く変化させる必要がある。さまざまな健康行動理論を戦略的に配置し、保健活動を計画・実施・評価していく統合モデルである。住民のニーズを把握し、設定したテーマに関して地域全体を包括的に診断するプリシード(第1~4段階)部分と、診断に従って実施と評価を行うプロシード(第5~8段階)部分からなる。
(参考:「PRECEDE-PROCEEDモデル」広島山口ヘルスプロモーション様HPより)
・Aさん(45歳、男性、営業職)。
・3人家族:妻(44歳)、長男(高校生)。
・定期健康診断の結果:BMI30、血圧値145/88mmHg
・医師の指導:体重減少と塩分制限。
・Aさん「帰宅が遅いので夕食の時間は遅くなり、お腹が空いているので早食いになる。昼食は職場の食堂で食べているが定食よりもラーメン大盛りが多い。まだ若いので少しくらい血圧が高くても大丈夫」
・妻『あなたの体重が増えてきたので心配。一緒に痩せよう』
→Aさんは、BMI30(25以上が肥満)である。妻が『一緒に痩せよう』とポジティブな発言が聞かれていることがポイントである。
1.× Aさんからは遺伝的要因については語られていない。遺伝的素因とは、遺伝的に特定の疾患にかかる可能性が高まっていることをいう。多くの場合、遺伝的素因は親から引き継がれる特定の遺伝子変異が原因となる。ちなみに、一般的に生活習慣病の肝硬変の場合20%が、糖尿病の場合65%が遺伝的要因とされている。
2.〇 正しい。強化要因は、Aさんの話した内容からプリシード・プロシードモデルで確認できる。強化要因とは、周りの人たちのサポート、行動の満足感をさす。行動に移した際に周囲から与えられるフィードバックや報酬のことで、妻が『一緒に痩せよう』とポジティブな発言が聞かれている。
3.× 実現要因とは、行動の実現を補助する受け皿・技術・設備、資源等のことである。プリシード・プロシードモデルではあるもののAさんの話した内容から確認できない。
4.× 前提要因(準備要因)とは、行動を起こす前の知識・態度、信念、価値観のことである。プリシード・プロシードモデルではあるもののAさんの話した内容から確認できない。
ヘルスプロモーション(健康教育)は、「人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにするプロセス」と定義される。①健康な公共政策づくり、②健康を支援する環境づくり、③地域活動の強化、④個人技術の開発、⑤ヘルスサービスの方向転換などが挙げられる。保健部門だけの責任にとどまらず、人々のライフスタイルや生活の質(QOL)にかかわるものであり、個人の能力だけでなく環境の整備も含まれる。オタワ憲章(1986年)で提唱され、日本では、健康日本21(2000年)で基本理念に取り入れられている。
①健康的な公共政策づくり:健康は、人々の暮らしを支えている公共政策(道や諸施設、衛生上欠かせない上下水道の整備など)によって保証されるため、公共政策そのものを健康的なものにする必要がある。
②健康を支援する環境づくり:環境(ハード・ソフト面)を整備することで、住民一人ひとり健康づくりを支援する。
③地域活動の強化:住民組織を活性化することで健康づくりを地域での住民活動を強化するような働きかけを行う。
④個人技術の開発:住民一人ひとり、そして専門家が、健康づくりに取り組むために必要な技術を身につけられるような働きかけや取り組みを行う。
⑤ヘルスサービスの方向転換:これまで疾病対策として実施されてきた事業(ヘルスサービス)を、より積極的に健康づくりの場としてとらえ見直しを行う。
次の文を読み36〜38の問いに答えよ。
Aさん(45歳、男性、営業職)。妻(44歳)と長男(高校生)の3人家族。事業所の定期健康診断の結果、BMI 30、血圧値145/88mmHgで、医師から体重減少と塩分制限を指導された。Aさんは保健師の指導を受けた時「帰宅が遅いので夕食の時間は遅くなり、お腹が空いているので早食いになる。昼食は職場の食堂で食べているが定食よりもラーメン大盛りが多い。まだ若いので少しくらい血圧が高くても大丈夫。しかし、妻からは『あなたの体重が増えてきたので心配。一緒に痩せよう』と言われている」と語った。
37 事業所の保健師はAさんに2回目の面接を行った。自分の健康をどう思っているのかを尋ねると「太っている自覚がある。スポーツジムに入会したことがあるが3日しか通わずにやめてしまった。妻も心配しているので、ラーメンは大盛りから並にした」という答えが返ってきた。
Aさんの自己効力感を高めるための支援はどれか。
1.昼食は定食にするよう指導する。
2.今後起こりうる病気について説明する。
3.スポーツジムを3日でやめた理由を聞く。
4.ラーメンを大盛りから並にしたことを支持する。
解答4
解説
・保健師の2回目の面接。
・Aさん「太っている自覚がある。スポーツジムに入会したことがあるが3日しか通わずにやめてしまった。妻も心配しているので、ラーメンは大盛りから並にした」
→Aさんは試行錯誤しながら、実際にラーメンは大盛りから並にしている。自己効力感(セルフエフィカシー)とは、自分が行動しようと思っていること、変えようと思っている生活習慣などに対し、うまく達成できるという自信や確信のこと、自己効力感の理論はライフスタイル改善のプログラムに活用される。自己効力感を高める要因として、①成功体験、②代理的体験、③言語的説得、④生理的・情緒的状態(情緒的高揚)が挙げられる。
1.× 昼食は定食にするよう指導するのは、Aさんの自己効力感を高めるための支援に該当しない。なぜなら、自己効力感を高めるためには、まずはできたことを支持することが重要であるため。また、本症例は「ラーメンは大盛りから並」にしている。定食するよう指導しても自己効力感は高めることは難しい。
2.× 今後起こりうる病気について説明するのは、Aさんの自己効力感を高めるための支援に該当しない。なぜなら、本症例は「太っている自覚」があり、「ラーメンは大盛りから並」にしていることから、すでに行動変容の必要性を認識しているため。行動変容ステージモデルにおいて、今後起こり得る病気について説明するのは、関心期に対する支援である。現在のAさんは、独自の方法でも何かしら行っている時期であるため準備期であり、この時期は行動変容の具体的な方法について情報提供するなどの支援が有効である。
3.× スポーツジムを3日でやめた理由を聞くのは、Aさんの自己効力感を高めるための支援に該当しない。なぜなら、自己効力感を高める要因として、①成功体験、②代理的体験、③言語的説得、④生理的・情緒的状態(情緒的高揚)が挙げられるため。できることに焦点をあて、小さなステップからでも成功体験をもつことで自己効力感を高める。
4.〇 正しい。ラーメンを大盛りから並にしたことを支持する。本人にとって成功体験となるように行動変容を支持することで、自己効力感を高めることができる。
変化ステージ理論(行動変容ステージモデル)とは、人の健康行動の変容や維持について示された理論である。1980年代前半に禁煙の研究から導かれたモデルであり、いろいろな健康(食事や運動、禁煙)に関する行動について幅広く研究と実践が進められた。行動変容ステージモデルでは、人が行動(生活習慣)を変える場合は、「無関心期」→「関心期」→「準備期」→「実行期」→「維持期」の5つのステージを通ると考えられている。
無関心期:行動変容を考えていない時期である。
関心期:行動変容を考えているが実行していない時期である。
準備期:すぐ始める意思がある時期もしくは独自の方法でも何かしら行っている時期である。
実行期:望ましい行動を起こした時期である。
維持期:6か月以上行動を継続している時期である。
次の文を読み36〜38の問いに答えよ。
Aさん(45歳、男性、営業職)。妻(44歳)と長男(高校生)の3人家族。事業所の定期健康診断の結果、BMI 30、血圧値145/88mmHgで、医師から体重減少と塩分制限を指導された。Aさんは保健師の指導を受けた時「帰宅が遅いので夕食の時間は遅くなり、お腹が空いているので早食いになる。昼食は職場の食堂で食べているが定食よりもラーメン大盛りが多い。まだ若いので少しくらい血圧が高くても大丈夫。しかし、妻からは『あなたの体重が増えてきたので心配。一緒に痩せよう』と言われている」と語った。
38 3か月後、事業所の保健師は3回目の面接を行った。Aさんは「通勤手段を自転車に替え、土日も1時間のウォーキングを行い体重が3kg減少した。体調も良い」と嬉しそうに語った。しかし、血圧値は改善しなかったため、保健師はAさんの食事内容を確認しながら、血圧値と体重、減塩食との関係を具体的に説明した。
Aさんが血圧を下げる更なる生活改善に取り組むためのコーチングの手法を用いた保健師の声かけはどれか。
1.「運動強度を上げてみましょう」
2.「家族と一緒に減塩食を食べましょう」
3.「塩分摂取量を1日7g以下にしましょう」
4.「面接を踏まえて何ができると思いますか」
解答4
解説
・3か月後:保健師の3回目の面接。
・Aさん「通勤手段を自転車に替え、土日も1時間のウォーキングを行い体重が3kg減少した。体調も良い」と。
・血圧値は改善なし、保健師は「血圧値と体重、減塩食との関係」を具体的に説明した。
・課題:Aさんが血圧を下げる更なる生活改善に取り組む。
→次なる本症例の課題は、「血圧の減少」である。コーチングとは、単に患者に教えるのではなく、①的確な問いかけを行う、②選択肢を示すこと、により患者が自ら考え、決定し、行動を起こすように支援する技術である。つまり、対象者の本来もっている能力・強み・個性を引き出し、目標実現や問題解決するために自発的行動を促す方法である。
1~3.× 「運動強度を上げてみましょう」「家族と一緒に減塩食を食べましょう」「塩分摂取量を1日7g以下にしましょう」は、コーチングの手法ではない。なぜなら各発言は、具体的な行動を保健師が指示しているため。
4.〇 正しい。「面接を踏まえて何ができると思いますか」は、Aさんが血圧を下げる更なる生活改善に取り組むためのコーチングの手法を用いた保健師の声かけである。本人の考えを引き出す発言となっている。
モデリングとは、患者に手本となる他者の振る舞いを見せて学んでもらうことである。良いやり方を具体的に示すその行動を見て模倣し、学習していく方法のことをロールプレイという。
シェイピングとは、簡単な課題から始めて、褒美を与えながら段階的に最終的な目的に接近していく(最終的な形をつくること:shaping) 方法をいう。
リフレーミングとは、ある枠組み(=フレーム)によってとらえられている物事を、その枠組みを外して新しい枠組み(=リフレーム)で見ると新たな展望が開けてくるといった技法である。たとえば、仕事で失敗したときに「自分はダメだ」と見るか、「次のために良い経験をした」と見るかで、感じ方が変わること。
プロンプティング(促し:pronpting)とは、短い指示や非言語的な手掛かりを示して行動を促す方法である。例えば、子どもが自分で下着を着るように促したいとき、下着を指してジェスチャーし着ること促すことがプロンプティングである。
次の文を読み39〜41の問いに答えよ。
Aさん(80歳、男性)。1人暮らし。自宅で転倒し、腰椎圧迫骨折の治療のために1か月間入院し、自宅に退院した。退院後は整形外科に定期的に通院している。要介護認定を申請し要支援1と認定されたが、介護保険サービスは利用していない。自宅は団地で4階建ての3階に居住しておりエレベーターはない。Aさんの退院から1か月後、団地の担当民生委員からAさんの状態について、地域包括支援センターの保健師に相談があった。入院前、Aさんは団地の集会所で行われている高齢者サロンによく参加していたが、退院後は来ることが少なくなったという。高齢者サロンの参加者に聞くと「Aさんが、病院には通っているがサロンに行くのは億劫だ、と言っていた」とのことであった。
39 保健師はAさんの状況を把握するため、民生委員と一緒に家庭訪問を行うことにした。
家庭訪問時に収集する情報として優先度が高いのはどれか。
1.生活史
2.家族関係
3.経済状況
4.通院頻度
5.日常生活動作(ADL)
解答5
解説
・Aさん(80歳、男性、1人暮らし、腰椎圧迫骨折)
・自宅で転倒し、1か月間入院し、自宅に退院。
・退院後:整形外科に定期的に通院している。
・要介護認定:要支援1、介護保険サービスは利用していない。
・自宅:団地で4階建ての3階に居住、エレベーターなし。
・退院から1か月後:団地の担当民生委員から、地域包括支援センターの保健師に相談があった。
・入院前:Aさんは団地の集会所で行われている高齢者サロンによく参加していた。
・退院後は来ることが少なくなったという。
・「病院には通っているがサロンに行くのは億劫だ」と。
→本症例は、現在は通院治療を行っているが、「自宅で転倒し、腰椎圧迫骨折の治療のために1か月間入院し、自宅に退院」している。腰椎圧迫骨折の原因として、転倒されていることから足腰の筋力、バランス能力が低下していることが考えられる。また現在は、高齢者サロンへの参加が少なくなっているなどの民生委員の情報から、Aさんの活動範囲が狭くなり、活動量が減少し日常生活動作(ADL)が低下している可能性が考えられる。今後、自立度が低下しないよう、AさんのADLについて情報収集し、適切な支援を検討する必要がある。
1.生活史は家庭訪問時に収集する情報として優先度が低い。生活歴(生活史)とは、どのように生きてきてどのように生活してきたのかという、まさにその方の「歴史」である。
2.家族関係は家庭訪問時に収集する情報として優先度が低い。なぜなら、本症例は1人暮らしであるため。家族関係とサロンの出席率とは関係が薄い。
3.経済状況は家庭訪問時に収集する情報として優先度が低い。なぜなら、経済状況によりサロンへ出られていないわけではなく、億劫であるためである。ちなみに、億劫とは、物事をするのに気が進まず、面倒くさい気持ちであることをさす。
4.通院頻度は家庭訪問時に収集する情報として優先度が低い。「病院には通っているがサロンに行くのは億劫だ」と語っている理由は、通院頻度が多く疲労してしまい、サロンに行くのが億劫になっている可能性も考えられるが、腰椎圧迫骨折の4人に1人が再転倒により再発するという報告もある。まずは日常生活を安全に過ごせるよう支援していき、次第にサロンへの再開へ方針をとっていく。
5.日常生活動作(ADL)は家庭訪問時に収集する情報として優先度が高い。本症例は、現在は通院治療を行っているが、「自宅で転倒し、腰椎圧迫骨折の治療のために1か月間入院し、自宅に退院」している。腰椎圧迫骨折の原因として、転倒されていることから足腰の筋力、バランス能力が低下していることが考えられる。また現在は、高齢者サロンへの参加が少なくなっているなどの民生委員の情報から、Aさんの活動範囲が狭くなり、活動量が減少し日常生活動作(ADL)が低下している可能性が考えられる。今後、自立度が低下しないよう、AさんのADLについて情報収集し、適切な支援を検討する必要がある。
民生委員は、日本独自の制度化されたボランティアである。地域社会の福祉の増進図っている。任期は3年で都道府県知事の推薦を受けて厚生労働大臣に委嘱されたものである。市町村の各地区に配置され、①住民の生活状況の把握、②関係機関との連携、③援助を要するものヘの相談援助を主な役割とする。根拠法令は「民生委員法」で給与の支給はない。
次の文を読み39〜41の問いに答えよ。
Aさん(80歳、男性)。1人暮らし。自宅で転倒し、腰椎圧迫骨折の治療のために1か月間入院し、自宅に退院した。退院後は整形外科に定期的に通院している。要介護認定を申請し要支援1と認定されたが、介護保険サービスは利用していない。自宅は団地で4階建ての3階に居住しておりエレベーターはない。Aさんの退院から1か月後、団地の担当民生委員からAさんの状態について、地域包括支援センターの保健師に相談があった。入院前、Aさんは団地の集会所で行われている高齢者サロンによく参加していたが、退院後は来ることが少なくなったという。高齢者サロンの参加者に聞くと「Aさんが、病院には通っているがサロンに行くのは億劫だ、と言っていた」とのことであった。
40 Aさんは「退院してから家では普通に過ごしているが、外に出ると疲れがたまる。買い物には行くが、荷物を持って階段を昇るのがつらい」と話した。
保健師がAさんに利用を提案するサービスで適切なのはどれか。
1.介護予防ケアマネジメント
2.介護予防居宅療養管理指導
3.通所リハビリテーション
4.地域密着型通所介護
解答1
解説
・Aさん「退院してから家では普通に過ごしているが、外に出ると疲れがたまる。買い物には行くが、荷物を持って階段を昇るのがつらい」。
→本症例は、日常生活は送れているが支障をきたしていると考えられる。地域包括支援センターに相談するのが適切である。地域包括支援センターは、介護保険法で定められた、地域住民の保健・福祉・医療の向上、虐待防止、介護予防マネジメントなどを総合的に行う機関である。略称は「包括」。介護予防マネジメントとは、支援者や基本チェックリストで事業対象の基準に該当した者に対して介護予防・日常生活支援を目的として、訪問型サービス、通所型サービス、その他の生活支援サービスなどが包括的かつ効率的に提供されるよう必要な援助を行う事業のことである。
1.〇 正しい。介護予防ケアマネジメントは、保健師がAさんに利用を提案するサービスで適切である。本症例は、日常生活は送れているが支障をきたしていると考えられる。地域包括支援センターに相談するのが適切である。地域包括支援センターは、介護保険法で定められた、地域住民の保健・福祉・医療の向上、虐待防止、介護予防マネジメントなどを総合的に行う機関である。略称は「包括」。介護予防マネジメントとは、支援者や基本チェックリストで事業対象の基準に該当した者に対して介護予防・日常生活支援を目的として、訪問型サービス、通所型サービス、その他の生活支援サービスなどが包括的かつ効率的に提供されるよう必要な援助を行う事業のことである。
2.× 介護予防居宅療養管理指導とは、通院が困難な要支援者に対し、居宅を訪問して、可能な限り居宅において、有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療行為および指導をするサービスである。本症例は、「病院には通っているがサロンに行くのは億劫だ」と語っている。
3.× 通所リハビリテーション(デイケア)は、利用者が老人保健施設・病院・診療所などに通い、日常生活上の支援や、生活機能訓練を受け、可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるようにするものである。「買い物には行くが、荷物を持って階段を昇るのがつらい」と聞いただけで、第一選択肢に通所リハビリテーションにはならず、Aさんにあったサービスを提供するため、しっかり評価し介護予防マネジメントを作成するほうが優先度が高い。
4.× 地域密着型通所介護は、要介護者を対象とし、老人デイサービスセンターにおいて、入浴・排泄・食事などの介護支援や機能訓練を行うサービスである。「買い物には行くが、荷物を持って階段を昇るのがつらい」と聞いただけで、第一選択肢に通所リハビリテーションにはならず、Aさんにあったサービスを提供するため、しっかり評価し介護予防マネジメントを作成するほうが優先度が高い。
介護予防居宅療養管理指導とは、在宅で療養していて、通院が困難な利用者へ医師、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、歯科衛生士などが家庭を訪問し療養上の管理や指導、助言等を行うサービスである。