第114回(R7) 看護師国家試験 解説【午前1~5】

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1 日本の令和4年(2022年)の生産年齢人口の構成割合に最も近いのはどれか。

1.40%
2.50%
3.60%
4.70%

解答

解説

生産年齢人口割合とは?

生産年齢人口割合とは、15歳~64歳の人口のことである。

1~2.× 40%/50%は低すぎる

3.〇 正しい。60%は、日本の令和4年(2022年)の生産年齢人口の構成割合に最も近い(上図:参照)。

4.× 70%は、高すぎる。

 

 

 

 

 

2 平均寿命で正しいのはどれか。

1.0歳の平均余命である。
2.50歳の平均余命である。
3.死亡者の平均年齢である。
4.健康な60歳の健康寿命と同じである。

解答

解説
1.〇 正しい。0歳の平均余命である。平均寿命とは、生まれたばかりの子どもが平均して何年生きるかを示したものであり、0歳の平均余命のことである。平成29(2017)年の日本における女性の平均寿命は87.26年である。男性の平均寿命は、81.09年である。

2.× 50歳の平均余命である。
・平均余命とは、ある年齢の人々が、今後平均して何年生きられるかを示したもので、生命表に基づいて計算される。

3.× 死亡者の平均年齢である。
・平均年齢とは、ある社会、団体、集団などを構成している人々の年齢を平均化したもので、年齢の平均値のことである。

4.× 健康な60歳の健康寿命と同じである。
・健康寿命とは、日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる期間を指す。

 

 

 

 

 

3 令和元年(2019年)の国民健康・栄養調査で、運動習慣のある割合が最も高いのはどれか。

1.20歳代
2.40歳代
3.60歳代
4.70歳以上

解答

解説

(※図引用:「平成30(2018)年の国民健康・栄養調査」厚生労働省様HPより)

1.× 20歳代は、11.8%である。

2.× 40歳代は、16.3%である。

3.× 60歳代は、31.5%である。

4.〇 正しい。70歳以上は、令和元年(2019年)の国民健康・栄養調査で、運動習慣のある割合が最も高い。70歳以上は、41.2%である。

 

 

 

 

 

4 高齢者の転倒予防のための環境づくりで適切なのはどれか。

1.玄関にマットを敷く。
2.廊下に手すりをつける。
3.夜間は廊下の照明を消す。
4.椅子にキャスターをつける。

解答

解説
1.× 玄関にマットを敷く。これは、むしろ転倒の原因となる。なぜなら、玄関マットは、その縁につまずいたり、マット自体が滑ったり、よれたりするため。

2.〇 正しい。廊下に手すりをつける。なぜなら、手すりは、歩行時のバランス保持や、ふらつきを支える役割を果たすため。特に、トイレへの移動や寝室からリビングへの移動など、日常的によく利用する廊下にあることで、安心して移動できるようになる。

3.× 夜間は廊下の照明を消す。これは、むしろ転倒の原因となる。なぜなら、高齢者は、視力の低下や夜間視力の低下、暗闇での順応時間の延長などにより、暗い場所では特に足元が見えにくくなり、段差や障害物につまずきやすくなるため。

4.× 椅子にキャスターをつける。これは、むしろ転倒の原因となる。なぜなら、キャスター付きの椅子は、座ろうとした際に椅子が滑ってしまい、尻もちをついたり、バランスを崩して転倒したりする危険性があるため。また、立ち上がる際にも、椅子が動いてしまうことで不安定になり、転倒につながる可能性がある。

 

 

 

 

 

5 医療保険の給付の対象となるのはどれか。

1.疾病の診察
2.人間ドック
3.市販薬の購入
4.定期予防接種

解答

解説

医療保険とは?

(公的)医療保険とは、私たちやその家族が、病気やケガをしたときに医療費の一部を公的な機関が負担する制度のことである。日本では「国民皆保険」といって、すべての人が何らかの公的医療保険に加入している

1.〇 正しい。疾病の診察は、医療保険の給付の対象となる。なぜなら、医療保険は、病気やけがをした際に、安心して医療を受けられるようにする制度であるため。

2.× 人間ドックは、医療保険の給付の対象外である。なぜなら、人間ドックは、病気の早期発見や健康状態の確認を目的とした予防的・健康診断的な側面が強いため。
・人間ドックとは、健康状態を診断し、病気の兆候がないかを調べる健康診断の一種である。

3.× 市販薬の購入は、医療保険の給付の対象外である。なぜなら、ドラッグストアなどで自由に購入できる市販薬(一般用医薬品)は、自己判断で購入・使用するものであるため。ちなみに、医療保険は、医師の診察に基づいて処方される「医療用医薬品」に対して適用される。

4.× 定期予防接種は、医療保険の給付の対象外である。なぜなら、予防接種は、病気にかかることを未然に防ぐための予防的な医療行為であり、すでに発生した病気やけがの治療ではないため。ただし、公費負担の制度が設けられている場合が多い。
・定期予防接種とは、「予防接種法」に規定されたワクチン接種のことである。現在、定期接種のワクチンとして10種類が認められている。

予防接種法とは?

予防接種法とは、公衆衛生の観点から伝染のおそれがある疾病の発生・まん延を予防するためにワクチンの予防接種を行うとともに、予防接種による健康被害の迅速な救済を図ることを目的として制定された日本の法律である。予防接種法に基づく予防接種には、①定期予防接種と②臨時予防接種があり、定期予防接種の対象疾患には、①A類疾病と②B類疾病がある。さらに同法に基づかない任意接種もある。

A類疾病:主に集団予防、重篤な疾患の予防に重点を置き、国の積極的な勧奨があり、本人(保護者)に努力義務がある。
疾患:結核、ジフテリア、破傷風、百日咳、ポリオ、麻疹、風疹、日本脳炎、ヒブ(インフルエンザ菌b型)感染症、小児の肺炎球菌感染症、水痘、ヒトパピローマウイルス感染症、B型肝炎

B類疾病:主に個人予防に重点を置き、国の積極的な勧奨なく、本人(保護者)に努力義務はない。
疾患:季節性インフルエンザと高齢者の肺炎球菌感染症

(参考:「予防接種とは?」東京都医師会HPより)

 

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