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次の文を読み50~52の問いに答えよ。
Aちゃん(男児)は全身性エリテマトーデスを合併した母から在胎36週2日に頭位正常分娩で出生した。出生体重は2,510gであった。生後1分の時点でAちゃんの筋緊張は軽度減弱し、皮膚刺激によってわずかに四肢を動かす様子が認められた。呼吸は浅く不規則で、全身にチアノーゼを認め、心拍数は70/分であった。
51 生後5分時には、Aちゃんの呼吸は深く規則的で、チアノーゼは指先にのみ認めた。心拍数は150/分、四肢を活発に動かし、刺激に対して強く啼泣した。蘇生終了後に新生児科医が診察したところ、左陰囊内に精巣を触知できなかった。
Aちゃんについて当てはまるのはどれか。
1.低出生体重児である。
2.左鼠径ヘルニアである。
3.低血糖症のリスクが高い。
4.Apgar〈アプガー〉スコア5分値は6点である。
解答3
解説
・母(全身性エリテマトーデス)
・Aちゃん(男児):在胎36週2日に頭位正常分娩で出生。
・出生体重:2,510g。
・生後5分時:呼吸は深く規則的で、チアノーゼは指先にのみ。
・心拍数は150/分、四肢を活発に動かし、刺激に対して強く啼泣。
・蘇生終了後:左陰囊内に精巣を触知できなかった。
→Aちゃん(在胎36週2日)であるため、37週未満なので早産児である。出生直後に呼吸が浅く不規則で心拍数70/分、チアノーゼを認め、蘇生を要したため、出生後の代謝適応にも注意が必要である(※詳しくは下参照)。
1.× 低出生体重児「とはいえない」。なぜなら、Aちゃんの出生体重は2,510gであるため。
・低出生体重児とは、2500g未満児のこと。1500g未満を「極低出生体重児」、1000g未満を「超低出生体重児」と呼ぶ。
2.× 左鼠径ヘルニア「とはいえない」。なぜなら、Aちゃんの陰囊内に精巣を触知できない所見とは異なるため。左陰囊内に精巣が触れない場合にまず考えるのは、停留精巣である。
・停留精巣とは、陰嚢(金玉袋)の中に精巣(睾丸:きんたまのこと)が入ってない状態で、男の子の先天的な異常の中でもっとも頻度の高い疾患である。予定日で生まれた男の子100人のうち3人ぐらいに認められる。精巣は6か月までは自然下降が期待できるため経過観察するが、6ヶ月をこえても精巣を陰嚢内に触れない場合は治療(手術)を考える必要がある。
・鼠径ヘルニアとは、鼠径部の脆弱化した筋膜・腿膜の裂隙(すき間)から、壁側腹膜に包まれた腹腔内臓器が脱出したものである。主に2種類に大別される。①外鼠径ヘルニア、②内鼠径ヘルニアである。①外鼠径ヘルニアは、内鼠径輪からもともと存在する通路である鼠径管を通って腸管が脱出するものである。乳幼児期男児や成人男性に多い。②内鼠径ヘルニアは、横筋筋膜の脆弱化により、もともと穴が開いていない筋膜を突き破って腸管が脱出するものである。壮年期以降の男性に多い。症状として、鼠径部に膨らみができ、不快感や違和感、痛みが発生する。ちなみに、修復術は、この突出部を正しい位置に戻し、ヘルニアの発生を防ぐために腹壁を修復するため、病状を根本から治療できる。
3.〇 正しい。低血糖症のリスクが高い。なぜなら、Aちゃん(在胎36週2日)は、早産児であり、早産児は新生児低血糖のリスク因子であるため。早産児は、肝臓のグリコーゲン貯蔵や哺乳力、体温調節が成熟児より不安定なことが要因である。
・新生児低血糖症は、早産児、在胎不当過小児(SGA児)、在胎不当過大児(LGA児)、糖尿病母体児、周産期ストレスや呼吸障害のある児などで注意が必要である。
4.× アプガースコア5分値は、「6点」ではなく9点である。
・心拍数:2点(150/分)
・呼吸:(深く規則的 2点)
・筋緊張:2点(四肢を活発に動かす)
・刺激への反応:2点(強く啼泣)
・皮膚色:1点(チアノーゼは指先のみ)
→合計は、2+2+2+2+1=9点である。

(※図引用:「アプガースコア」ナース専科様HPより)
お腹にいる間は胎盤を通じて栄養分(ブドウ糖など)をもらっているが、出生後は栄養分の供給がストップするため、一時的に血糖値が低下しやすい。正常で生まれた赤ちゃんでも生まれた直後は、血糖値が下がる。哺乳が始まってから2〜3日で安定することが多い。症状のある正期産児では一般に血清血糖値40mg/dL(2.2mmol/L)未満,生後24~48時間の無症状の正期産児では,45mg/dL(2.5mmol/L)未満,生後48時間以内の早期産児では30mg/dL(1.7mmol/L)未満とされる。危険因子として,未熟性,在胎不当過小児(SGA児),母体糖尿病,および周産期仮死などが挙げられる。最も頻度の高い原因は,グリコーゲン貯蔵の不足,授乳遅延と高インスリン血症である。徴候として頻脈,チアノーゼ,痙攣,無呼吸発作がある。
次の文を読み50~52の問いに答えよ。
Aちゃん(男児)は全身性エリテマトーデスを合併した母から在胎36週2日に頭位正常分娩で出生した。出生体重は2,510gであった。生後1分の時点でAちゃんの筋緊張は軽度減弱し、皮膚刺激によってわずかに四肢を動かす様子が認められた。呼吸は浅く不規則で、全身にチアノーゼを認め、心拍数は70/分であった。
52 日齢3。臍帯血を用いた血液検査で抗SS-A抗体は陽性であった。体温は37.3℃、心拍数は130/分であった。日齢2に便色は黒緑色から黄褐色に変化した。
現時点で留意すべき疾患はどれか。
1.胆道閉鎖症
2.新生児感染症
3.頻脈性不整脈
4.先天性房室ブロック
解答4
解説
・母(全身性エリテマトーデス)
・Aちゃん(男児):在胎36週2日に頭位正常分娩で出生。
・出生体重:2,510g。
・臍帯血を用いた血液検査:抗SS-A抗体は陽性。
・日齢3:体温は37.3℃、心拍数は130/分。
・日齢2:便色は黒緑色から黄褐色に変化。
→抗SS-A抗体が胎児に移行し、心臓の伝導系に障害を引き起こすことがあり、これにより先天性房室ブロックが発生するリスクが高くなる。完全房室ブロックは不可逆的な障害であり、ペースメーカーが必要となる。(※参考:「抗 SS-A 抗体陽性女性の妊娠に関する診療の手引き」)
1.× 胆道閉鎖症は考えにくい。なぜなら、胆道閉鎖症の主な症状は、生後14日以降も続く黄疸、淡黄色便、濃黄色尿が判断基準となるため。
・胆道閉鎖症とは、胆汁の通り道である胆管が生後間もなく完全に詰まってしまい、胆汁を腸管内へ排泄できない疾患である。症状は生後数か月以内の黄疸、灰白色便、肝腫大、ビタミンK不足による出血傾向などがある。治療には手術療法により詰まった胆管の一部を切除、もしくは肝移植が必要になることもある。胆道閉鎖症による黄疸は胆汁うっ滞によるものであり、光線療法は行われない。
2.× 新生児感染症は考えにくい。なぜなら、Aちゃんには感染症状(発熱、頻脈、哺乳不良、活気低下、呼吸障害の増悪など)を疑う情報が示されていないため。
3.× 頻脈性不整脈は考えにくい。なぜなら、抗SS-A抗体陽性で問題になる代表的な心合併症は、頻脈ではなく房室伝導障害であるため。
・頻脈性不整脈とは、心臓の拍動リズムに異常を来して脈拍数が多くなる病気である。
4.〇 正しい。先天性房室ブロックが現時点で留意すべき疾患である。なぜなら、母体の全身性エリテマトーデスに関連する抗SS-A抗体が胎盤を通過し、胎児・新生児の心伝導系を障害することがあるため。
・新生児ループスとは、母体由来の抗SS-A抗体、抗SS-B抗体などが胎盤を通過して胎児・新生児に影響する疾患である。主症状には心伝導障害が含まれ、完全房室ブロックは不可逆的になり得る。抗SS-A抗体陽性妊娠では、先天性心ブロックのリスク評価が重要とされている。
1)全身性エリテマトーデス(SLE)
SLE合併妊娠では母親の自己抗体の中でIgG(抗SS-A抗体)が胎盤を介して、児に移行し、児に母体と同様のSLE様症状を呈することがある(新生児ループス)。発症時期は、出生直後から生後3か月頃であり、母体由来のIgGが消失する生後半年程度で軽快する。症状として完全房室ブロックや,皮膚症状,汎血球減少がある。完全房室ブロックは不可逆的な障害であるが,心症状以外の症状は一過性で,可逆的な障害であり生後1年までに自然に治癒する。
(※引用:「分娩管理と新生児のリスクについて」富山大学大学院医学薬学研究部産科婦人科より)
次の文を読み53~55の問いに答えよ。
Aさん(35歳、経産婦)は身長158cm、非妊時体重52kg。5年前に第1子を隣市の総合周産期母子医療センターにおいて正期産で正常分娩で出産した。今回も同じ施設で妊娠8週から受診し、経過は順調といわれている。妊娠18週3日に助産所を初診で訪れ「上の子のときは新型コロナウイルスに感染して家族の立ち会いができず、1人で出産しました。今回は家族に囲まれて自宅で出産したいです。できるでしょうか」と相談した。
53 Aさんの自宅分娩を検討するとき、助産師がまず確認するのはどれか。2つ選べ。
1.第1子の保育状況
2.前回の分娩所要時間
3.Aさんの自宅から実家までの距離
4.助産所からAさん宅までの移動時間
5.分娩場所についてのパートナーとの合意の状況
解答4・5
解説
・Aさん(35歳、経産婦、身長158cm、非妊時体重52kg)。
・5年前:第1子を隣市の総合周産期母子医療センターにおいて正期産で正常分娩で出産した。
・今回:妊娠8週から受診、経過は順調。
・妊娠18週3日:「上の子のときは新型コロナウイルスに感染して家族の立ち会いができず、1人で出産しました。今回は家族に囲まれて自宅で出産したいです。できるでしょうか」と。
→自宅分娩を検討するとき、最初に確認すべきなのは、自宅分娩を安全に扱える条件、つまり助産師が速やかに訪問できるか、緊急時に搬送できるか、本人と家族が自宅分娩を理解し合意しているかが重要である。
1.× 第1子の保育状況より優先されるものがほかにある。なぜなら、自宅分娩の可否を判断する安全条件の中心とはいえないため。第1子の保育状況は、分娩時の生活調整には関係する。例えば、分娩中に上の子が不安になったり、母親が上の子の世話で分娩に集中できなかったりすることがあるため、第1子を誰がみるかは後で具体的に計画する。
2.× 前回の分娩所要時間より優先されるものがほかにある。なぜなら、自宅分娩の可否を判断する安全条件の中心とはいえないため。前回の分娩所要時間は、今回の分娩進行予測に役立つ。例えば、前回分娩所要時間が2時間程度であれば、今回も急速に進む可能性を考え、早めの連絡方法や待機体制を検討する。しかし、これは自宅分娩を検討する過程で追加確認する情報である。
3.× Aさんの自宅から実家までの距離より優先されるものがほかにある。なぜなら、自宅分娩の可否を判断する安全条件の中心とはいえないため。実家が近いと、通常時に家族支援を受けやすいという利点はあるが、緊急時に医療機関へ搬送できる体制を確認すべきである。
4.〇 正しい。助産所からAさん宅までの移動時間は、自宅分娩を検討するとき確認すべき事項である。なぜなら、自宅分娩では、陣痛開始や急変時に助産師が速やかに到着できることが母児の安全に直結するため。自宅分娩を取り扱う場合、原則として対象者宅への助産師の移動所要時間を1時間以内とする(※引用:「助産所において本ガイドライン」より)。
5.〇 正しい。分娩場所についてのパートナーとの合意の状況は、自宅分娩を検討するとき確認すべき事項である。なぜなら、自宅分娩では、妊婦本人だけでなく家族の理解・協力が安全な分娩環境づくりに不可欠であるため。妊産婦と家族へ十分な説明を行い、同意を得る(※引用:「助産所において本ガイドライン」より)。
次の文を読み53~55の問いに答えよ。
Aさん(35歳、経産婦)は身長158cm、非妊時体重52kg。5年前に第1子を隣市の総合周産期母子医療センターにおいて正期産で正常分娩で出産した。今回も同じ施設で妊娠8週から受診し、経過は順調といわれている。妊娠18週3日に助産所を初診で訪れ「上の子のときは新型コロナウイルスに感染して家族の立ち会いができず、1人で出産しました。今回は家族に囲まれて自宅で出産したいです。できるでしょうか」と相談した。
54 その後、Aさんは助産所で家族が立ち会って出産をすることを決めた。妊娠24週3日に嘱託医療機関で行った超音波断層撮影では、推定胎児体重600g、AFI8cm、子宮頸管長35mm、内子宮口から胎盤下縁まで2cmの所見であった。
今後のAさんの管理にあたって、嘱託医療機関と助産所で協議の対象となるのはどれか。
1.AFI
2.子宮頸管長
3.推定胎児体重
4.内子宮口から胎盤下縁までの長さ
解答4
解説
・Aさん(35歳、経産婦、身長158cm、非妊時体重52kg)。
・5年前:第1子を隣市の総合周産期母子医療センターにおいて正期産で正常分娩で出産した。
・助産所で家族が立ち会って出産をする。
・妊娠24週3日:推定胎児体重600g、AFI8cm、子宮頸管長35mm、内子宮口から胎盤下縁まで2cm。
→ほかの選択肢が消去できる理由もあげられるようにしよう。
1.× AFIより優先されるものがほかにある。なぜなら、AさんのAFI 8cmは羊水過多・羊水過少の診断基準を満たしていないため。
・AFIとは、「amniotic fluid index」の頭文字で、子宮の各4分の1について羊水深度を垂直に計測した値の合計である。AFIの正常範囲は5~24cmであり、24cm以上は羊水過多を意味する。
2.× 子宮頸管長より優先されるものがほかにある。なぜなら、Aさん(妊娠24週)の子宮頸管長35mmは平均的な長さであるため。
・子宮頸管長とは、子宮の入り口の長さをいう。子宮頸管長がなぜ短くなるかはわかっていないが、子宮頸管長が短いと早産のリスクが高いことが報告されている。正常妊婦の頸管長は、妊娠初期から中期で約40mm、徐々に短縮し妊娠32週で約30mmである。25mm未満の場合早産となるリスクは約6倍、13mm以下では約14倍といわれている。
3.× 推定胎児体重より優先されるものがほかにある。なぜなら、Aさんの推定胎児体重600gは、週数相当の範囲内と考えられるため。妊娠24週0日の胎児推定体重は、胎児発育曲線上で平均約660g、下限側でも約461gとされている(※下図参照)。
4.〇 正しい。内子宮口から胎盤下縁までの長さは、嘱託医療機関と助産所で協議すべき項目である。なぜなら、胎盤下縁が内子宮口から2cmの場合、低置胎盤の可能性があり、分娩時出血や助産所分娩の可否に関わるため。
・低置胎盤とは、胎盤が子宮の出口(内子宮口)に近い位置に付着している状態である。一般に、胎盤の下端が内子宮口から2cm以内にあるが、内子宮口を覆っていない場合をいう。前置胎盤とは異なり出口を覆ってはいないが、分娩時に出血が多くなる可能性があるため、妊娠経過や胎盤の位置を超音波検査で慎重に確認する必要がある。

(※引用:「胎児計測と胎児発育曲線について」産婦人科学会様HPより)
次の文を読み53~55の問いに答えよ。
Aさん(35歳、経産婦)は身長158cm、非妊時体重52kg。5年前に第1子を隣市の総合周産期母子医療センターにおいて正期産で正常分娩で出産した。今回も同じ施設で妊娠8週から受診し、経過は順調といわれている。妊娠18週3日に助産所を初診で訪れ「上の子のときは新型コロナウイルスに感染して家族の立ち会いができず、1人で出産しました。今回は家族に囲まれて自宅で出産したいです。できるでしょうか」と相談した。
55 Aさんは39週5日に助産所で第2子を正常分娩で出産した。出生時Apgar〈アプガー〉スコア1分後9点、5分後10点。出生時体重2,850g。生後2日から肉眼的に顔面の黄染を認めた。生後4日、体重2,800gで退院した。生後7日に助産師が自宅を訪問したところ、顔から胸まで黄染を認めた。児は母乳栄養で退院からの体重増加は30g/日であり、便は5回/日、尿もよく出ているとのことである。
このとき、助産師が行うアドバイスで正しいのはどれか。
1.「母子健康手帳のカードを使って今後も便の色を確認しましょう」
2.「日中の授乳後は湯冷ましで水分を補足しましょう」
3.「夜間はミルクを補足しましょう」
4.「母乳性の黄疸は心配ないです」
解答1
解説
・Aさん(35歳、経産婦、身長158cm、非妊時体重52kg)。
・39週5日:助産所で第2子を正常分娩で出産。
・アプガースコア:1分後9点、5分後10点。
・出生時体重2,850g。
・生後2日:肉眼的に顔面の黄染を認めた。
・生後4日:体重2,800gで退院した。
・生後7日:自宅を訪問、顔から胸まで黄染を認めた。
・児は母乳栄養で退院からの体重増加は30g/日、便は5回/日、尿もよく出ている。
→新生児黄疸とは、生理的黄疸ともいい、生後間もない新生児の大半にみられる黄疸である。黄疸になると、皮膚や白目の色が次第に黄色味を帯びるが、新生児でみられる黄疸のほとんどは、生理的におきる新生児黄疸(生理的黄疸)である。この新生児黄疸(生理的黄疸)は、およそ生後3~5日目をピークに自然と治まっていくものである。過度に心配する必要はない。起きる機序として、新生児でのビリルビン産生の亢進、グルクロン酸抱合能の未熟、腸肝循環の亢進などにより、出生後に一過性に高間接ビリルビン血症となり、生理的黄疸となる。
1.〇 正しい。「母子健康手帳のカードを使って今後も便の色を確認しましょう」と助言する。なぜなら、新生児黄疸が続く場合、胆汁うっ滞性疾患(胆道閉鎖症など)を早期に発見する必要があるため。ちなみに、胆道閉鎖症では、胆汁が腸管に流れにくくなるため、便に胆汁色素が混じらず、便が白っぽくなる。母子健康手帳の便色カードを用い、便色番号1〜3番のような白っぽい便・クリーム色・灰色の便に注意するよう指導する。黄疸があり、便色異常があれば早期受診が必要である。
2.× 「日中の授乳後は湯冷ましで水分を補足しましょう」と伝える必要はない。なぜなら、Aちゃんは、退院後の体重増加が30g/日で、尿もよく出ており、脱水や哺乳不足を疑う所見はないため。
・湯冷ましとは、水を沸騰させたお湯を冷ましたものを指す。湯冷ましの適応として、赤ちゃんが汗をかいているときなど、母乳や粉ミルクの量が減らない程度に湯冷ましをあげることで水分補給の役割がある。
3.× 「夜間はミルクを補足しましょう」と伝える必要はない。なぜなら、Aちゃんは母乳栄養で体重増加(30g/日)、排便、排尿が良好であり、哺乳不足を疑う所見はないため。ミルクの補足は、母乳不足や哺乳不良があり、体重増加不良、脱水、乏尿、高ビリルビン血症の増悪がある場合に検討する。
【正常乳児の一日体重増加量の目安】
・0~3か月:25~30g
・3~6か月:20~25g
・6~9か月:15~20g
・9~12か月:7~10g
4.× 「母乳性の黄疸は心配ないです」とはいいきれない。なぜなら、母乳性黄疸は、多くが良性でも、完全に病的黄疸や胆道閉鎖症などを除外することはできないため。また、断定的な表現は、行き違いが生じた際に、関係性を損なう可能性がある。

(※図引用:「胆道閉鎖症早期発見のための便色カード活用マニュアル」厚生労働省HPより)
松井式便色カードは、胆道閉鎖症等の早期発見のための便色カードである。母子保健法施行規則の一部を改正する省令(平成24年:2012年)により、母子健康手帳に掲載することが義務付けられた。
正常:4~7である。1~3の場合は、胆道閉鎖症などの可能性があるので、小児科医の受診を勧めている。便の色の確認は、生後2週間、生後1か月、生後1~4か月と数回行うように勧めている。
(※参考:「胆道閉鎖症早期発見のための便色カード活用マニュアル」厚生労働省HPより)

(※図引用:「胆道閉鎖症早期発見のための便色カード活用マニュアル」厚生労働省HPより)
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