第113回(R6) 看護師国家試験 解説【午前36~40】

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

 

36 仰臥位の患者の良肢位で正しいのはどれか。

 1.肩関節外転90度
 2.肘関節屈曲90度
 3.膝関節屈曲90度
 4.足関節底屈90度

解答

解説

良肢位とは?

良肢位とは、機能肢位ともいい、身体が何らかの理由で麻痺しているなど、関節が上手く動かせない状態にある患者を、日常生活を送る上でより過ごしやすい・動きやすい状態に保たせておくことができる肢位のことをさす。関節の拘縮や変形が起こる可能性や麻痺がある場合に、その位置に固定することで、日常生活への支障を最小限にとどめられる体位である。

・肩関節:外転10~30度
・肘関節:屈曲90度
・前腕 : 回内・回外中間位
・手関節:背屈10~20度
・股関節:屈曲10度、内旋・外旋中間位、外転0~10度
・膝関節:屈曲10度
・足関節:底屈0~10度

 1.× 肩関節外転は、「90度」ではなく10~30度である。
 2.〇 正しい。肘関節屈曲90度は、仰臥位の患者の良肢位である。
 3.× 膝関節屈曲は、「90度」ではなく10度である。
 4.× 足関節底屈は、「90度」ではなく0~10度である。

類似問題です↓

【2問】良肢位についての問題「まとめ・解説」

 

 

 

 

 

37 病室で読書をする際に適した照度はどれか。

 1.100ルクス
 2.300ルクス
 3.500ルクス
 4.1000ルクス

解答

解説

(※図引用:「照度基準」日本工業標準調査会様より)

 1.× 100ルクスは、トイレ/病棟の廊下があげらる。病室は、100~200ルクスが推奨される。
 2.〇 正しい。300ルクスは、病室で読書をする際に適した照度である。ちなみに、『労働安全衛生規則』では、作業場(精密な作業)は300ルクス以上の全体照明にすると基準が設けられている。ちなみに、労働安全衛生規則は、労働の安全衛生についての基準を定めた厚生労働省の省令である。 
 3.× 500ルクスは、一般的な部屋より明るさが求められる場所(診察室、処置室、調剤室、分娩室など)に用いられる。
 4.× 1000ルクスは、手術室である。

VDT作業とは?

VDT作業とは、ディスプレイを持つ画面表示装置(VDT:Visual Display Terminals) を用いた作業のこと。コンピュータや監視カメラを用いた作業を指す。 VDT作業はVDT症候群のように、心身の負担を感じさせることにつながるため、厚生労働省においても「VDT作業における労働衛生環境管理のためのガイドライン」を定めている。

【作業環境管理】
(1)照明及び採光
①室内は、できるだけ明暗の対照が著しくなく、かつ、まぶしさを生じさせないようにすること。
②ディスプレイを用いる場合のディスプレイ画面上における照度は500ルクス以下、書類上及びキーボード上における照度は300ルクス以上とすること。また、ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面における明るさと周辺の明るさの差はなるべく小さくすること。
③ディスプレイ画面に直接又は間接的に太陽光等が入射する場合は、必要に応じて窓にブラインド又はカーテン等を設け、適切な明るさとなるようにすること。

(2)一連続作業時間及び作業休止時間
一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に10分~15分の作業休止時間を設け、かつ、一連続作業時間内において1回~2回程度の小休止を設けること。

(3)その他
換気、温度及び湿度の調整、空気調和、静電気除去、休憩等のための設備等について事務所
衛生基準規則に定める措置等を講じること。

(※一部引用:「VDT作業における労働衛生環境管理のためのガイドライン」厚生労働省HPより)

 

 

 

 

 

38 成人男性への膀胱留置カテーテルの挿入で適切なのはどれか。

 1.挿入時は腹圧をかけるように促す。
 2.カテーテルを挿入する長さの目安は12~14cmである。
 3.尿の流出の開始と同時に固定用バルーンを膨らませる。
 4.陰茎を頭側に向け、カテーテルを下腹部に固定する。

解答

解説

膀胱留置カテーテルの挿入方法

膀胱留置カテーテルとは、尿道に留置する方法である。長期の留置により、膀胱が膨らみにくくなるため、他の方法が選択できるのであれば、長期留置は避けるべきである。
・女性の尿道の長さは3~4cmであり、導尿を行う際はカテーテルを外尿道口から5~7cm挿入する。
・男性の尿道の長さは18~20cmであり、導尿を行う際はカテーテルを外尿道口から20~22cm挿入する。
膀胱にカテーテルを留置する場合は、導尿のカテーテルの長さ(5~7cm) + 2~3cmの挿入が必要である。

【挿入方法】
カテーテルを無菌的に挿入後、カテーテル内の尿の流出を確認したら、さらに2~3cmカテーテルを進めることで、確実に膀胱内に留置することができる。この長さ以上に挿入すると、膀胱内壁を損傷するおそれがあるため、禁忌である。

 1.× 挿入時は腹圧を「かける」のではなくかけないように促す。なぜなら、腹圧がかかると挿入しにくくなるため。
 2.× カテーテルを挿入する長さの目安は、「12~14cm」ではなく20~22cmである。なぜなら、男性の尿道の長さは18~20cmであり、+ 2~3cmの挿入が必要であるため。この長さ以上に挿入すると、膀胱内壁を損傷するおそれがあるため、禁忌である。
 3.× 尿の流出の開始と「同時」に固定用バルーンを膨らませる必要はない。なぜなら、カテーテル内の尿の流出を確認したら、さらに2~3cmカテーテルを進める必要があるため。これにより確実に膀胱内に留置することができる。
 4.〇 正しい。陰茎を頭側に向け、カテーテルを下腹部に固定する。なぜなら、陰茎を垂直に立てることで、振子部尿道から腹様部尿道までが、なめらかな曲線になり、カテーテルが挿入しやすくなあるため。また、下腹部に固定する理由として、男性の場合、大腿部に固定するとカテーテルにより尿道損傷を起こすおそれがあるため。一方、女性の場合は太ももに固定する。

 

 

 

 

 

39 排痰を促す目的で行うのはどれか。

 1.タッチング
 2.スクイージング
 3.漸進的筋弛緩法
 4.持続的気道陽圧〈CPAP〉療法

解答

解説
 1.× タッチングとは、意図的な身体への接触のことで、非言語的コミュニケーションの1つとして手や指で撫でる、さするなど肌と肌との触れ合いを通じた相互作用性のある行為であり、心の触れ合い、情緒的安定をもたらす。
 2.〇 正しい。スクイージングは、排痰を促す目的で行う。スクイージング(squeezing)は、痰貯留部の胸郭に手を置いて、呼気に合わせて胸郭を圧迫する方法である最も効果的とされている。痰のある胸郭を呼気時に圧迫することにより呼気流速を高め、痰の移動を促進し、反動による吸気時の肺の拡張を促す。
 3.× 漸進的筋弛緩法とは、内科・精神科医であり生理学者のエドモンド・ジェイコブソンが1920年代初めに開発した「筋肉の緊張状態を制御し観察して学習する技術」である。特定の筋肉の緊張と弛緩を意識的に繰り返し行うことにより身体のリラックスを導く方法としても利用される。リラクセーション技法として用いられる。(読み方:ぜんしんてききんしかんほう)
 4.× 持続的気道陽圧〈CPAP〉療法、持続性気道陽圧法(Continuous Positive Airway Pressur:CPAP:シーパップ)とは、気道内圧を呼吸相全般にわたって常に一定の陽圧に(大気圧よりも高く)保ち、換気は機械的な換気補助なしに患者の自発呼吸にまかせて行う換気様式のことである。機械で圧力をかけた空気を鼻から気道(空気の通り道)に送り込み、気道を広げて睡眠中の無呼吸を防止できる。

 

 

 

 

 

40 鼻中隔前方からの出血への対応で正しいのはどれか。

 1.仰臥位にする。
 2.Bellocq〈ベロック〉タンポンを挿入する。
 3.Kiesselbach〈キーゼルバッハ〉部位を圧迫する。
 4.咽頭に流れてきた血液は飲み込むよう説明する。

解答

解説

(※図引用:「鼻血」こだま耳鼻科クリニック様HPより)

 1.× 「仰臥位」ではなく座位(下向き)にする。なぜなら、血液は大量に飲み込むと嘔吐する可能性があるため。横にはならず座ったままで頭を少し前かがみにする。小鼻を両側から、5分ほど強くつまむことで、多くの場合はこの方法で止血可能である。
 2.× Bellocq〈ベロック〉タンポンを挿入するのは、「鼻中隔前方」ではなく鼻中隔後方からの出血の場合に用いられる。ガーゼによるタンポン、薬品または電気による凝固、口の中からつめるタンポン(ベロックタンポン)など、出血の量、出血部位によってそれぞれの止血処置が行われる。
 3.〇 正しい。Kiesselbach〈キーゼルバッハ〉部位を圧迫する。キーゼルバッハ部位とは、鼻に指をほんの少し入れたとき、その指先が内側(鼻中隔側)で触れることのできる中央の硬い部分である。ここには血管が多く集まっているため、鼻出血に最も関与する。小鼻を両側から、5分ほど強くつまむことで、多くの場合はこの方法で止血可能である。
 4.× 咽頭に流れてきた血液は、「飲み込む」のではなく飲み込まないよう説明する。なぜなら、血液は大量に飲み込むと嘔吐する可能性があるため。具合が悪くなったり、誤嚥の原因となることもある。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)