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76 バソプレシンが作用する腎臓の部位はどれか。
1.糸球体
2.集合管
3.遠位尿細管
4.近位尿細管
5.Henle〈ヘンレ〉のループ〈係蹄〉
解答2
解説
バソプレシンとは、下垂体後葉から分泌され、水の再吸収を促進する抗利尿作用・血圧上昇が起きる。尿を濃くし尿量を減らす作用がある。
1.× 糸球体は、血液を濾過して原尿を作る部位である。
・糸球体とは、腎臓に血液を送る動脈が徐々に細くなった先にある毛細血管の球形の塊である。糸球体は、腎臓の機能単位であるネフロンの一部で、腎臓の外側部分である腎皮質に集まっている。腎髄質は腎臓の内側部分で、集合管などが存在する。腎臓には心臓から送りだされる血液の約4分の1が流れ込み、糸球体でろ過される。この濾過された液を原尿といい、1日に約150リットル作り出される。原尿には、不要な老廃物と、体に必要な物質(水分、糖分、ナトリウム、アミノ酸など)が含まれている。
2.〇 正しい。集合管は、バソプレシンが作用する腎臓の部位である。なぜなら、集合管は、尿の最終的な水分量を調節する部位であるため。
・集合管とは、集合尿細管は集まっている部分をいう。主に、水の再吸収を役割として持つ。
3.× 遠位尿細管は、主にNa⁺やCa²⁺などの電解質調節に関わる部位である。バソプレシンによって細かく調節される部位ではない。
4.× 近位尿細管は、原尿中の大部分の水・Na⁺・グルコース・アミノ酸などを再吸収する部位であるため。バソプレシンによって細かく調節される部位ではない。
5.× Henle〈ヘンレ〉のループ〈係蹄〉は、腎髄質の浸透圧勾配を作る部位である。バソプレシンによって細かく調節される部位ではない。

(図引用: 泌尿器のしくみと働き )
77 腰部脊柱管狭窄症による間欠性跛行が改善する腰部の動きはどれか。
1.後屈
2.前屈
3.左回旋
4.左側屈
5.右側屈
解答2
解説
腰部脊柱管狭窄症とは、脊柱管が腰部で狭くなる病気である。そのため、腰から下の神経に関連する症状(しびれや疼痛、脱力など)が出現する。歩行時には腰痛があまり強くならない事が多く、歩行と休息を繰り返す間歇性跛行が特徴である。
・体幹伸展で痛みが増強するため、体幹伸展制限がかかる装具を選択する。
1.× 後屈は、腰部脊柱管狭窄症による間欠性跛行を、むしろ悪化させやすい。なぜなら、後屈では脊柱管や椎間孔が狭くなるため。したがって、馬尾神経や神経根への圧迫が強くなりやすい。
2.〇 正しい。前屈は、腰部脊柱管狭窄症による間欠性跛行が改善する腰部の動きである。なぜなら、前屈では脊柱管や椎間孔が広がるため。したがって、馬尾神経や神経根への圧迫が軽減される。
3~4.× 左回旋/左側屈は、腰部脊柱管狭窄症による間欠性跛行を改善する代表的な動きではない。なぜなら、回旋によって、脊柱管を広げる作用は認められないため。
5.× 右側屈は、腰部脊柱管狭窄症による間欠性跛行を改善する代表的な動きではない。むしろ、右側屈では、右側の椎間孔が狭くなり、むしろ悪化させやすい。
78 子宮頸癌で異常に増殖するのはどれか。
1.子宮筋細胞
2.神経芽細胞
3.線維芽細胞
4.平滑筋細胞
5.扁平上皮細胞
解答5
解説
子宮頸がんとは、子宮頸部(子宮下部の管状の部分)に生じるがんのことである。子宮頸がんは、子宮がんのうち約7割程度を占める。近年、20~30歳代の若い女性に増えてきており、30歳代後半がピークとなっている。子宮頸がんの原因のほとんどは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染である。このウイルスは性的接触により子宮頸部に感染する。初期では無症状だが、進行するにつれて帯下の増加や悪臭のある帯下、周囲臓器の浸潤による疼痛などの症状が現れる。
1.× 子宮筋細胞は、子宮頸癌で異常に増殖する細胞ではない。なぜなら、子宮筋細胞は、子宮の筋層を構成する細胞であるため。
・子宮筋細胞とは、子宮体部や子宮壁の筋層に多く存在し、子宮収縮に関わる。この細胞が異常増殖すると、代表的には子宮筋腫となる。
2.× 神経芽細胞は、子宮頸癌で異常に増殖する細胞ではない。なぜなら、神経芽細胞は、交感神経系などの発生に関係する未熟な神経系細胞であるため。
・神経芽細胞とは、交感神経系などの発生に関係する未熟な神経系細胞である。この細胞が腫瘍化すると、代表的には神経芽腫になる。
3.× 線維芽細胞は、子宮頸癌で異常に増殖する細胞ではない。なぜなら、線維芽細胞は、結合組織を作る細胞であるため。コラーゲンなどの細胞外基質を産生し、組織の支持や創傷治癒に関与する。このような間葉系細胞が腫瘍化すると、線維腫や肉腫などが問題となる。
4.× 平滑筋細胞は、子宮頸癌で異常に増殖する細胞ではない。なぜなら、平滑筋細胞は、子宮筋層などを構成する筋細胞であるため。内臓や血管壁、子宮筋層などに存在する筋細胞である。子宮で平滑筋細胞が増殖すると、代表的には子宮筋腫が発生する。
5.〇 正しい。扁平上皮細胞は、子宮頸癌で異常に増殖する。なぜなら、子宮頸癌の多くは、子宮頸部の扁平上皮から発生する扁平上皮癌であるため。子宮頸癌は、ヒトパピローマウイルス感染により、子宮頸部の扁平上皮細胞に異形成が起こり、前癌病変を経て子宮頸癌へ進行することがある。
79 市町村保健センターについて正しいのはどれか。
1.市町村に設置義務がある。
2.センター長は原則として医師である。
3.栄養士、歯科衛生士の配置が必須である。
4.令和6年(2024年)の全国の設置数は468か所である。
5.健康相談、保健指導、健康診査など住民に対するサービスを行う。
解答5
解説
市町村保健センターとは、健康相談、保健指導、健康診査など、地域保健に関する事業を地域住民に行うための施設である。地域保健法に基づいて多くの市町村に設置されている。産前・産後の事業も行われている。
地域保健法とは、地域保健対策の推進に関する基本指針、保健所の設置その他地域保健対策の推進に関し基本となる事項を定めることにより、母子保健法その他の地域保健対策に関する法律による対策が地域において総合的に推進されることを確保し、地域住民の健康の保持及び増進に寄与することを目的として制定された法律である。
1.× 市町村に、設置義務「までは規定されていない」。なぜなら、地域保健法の第十八条において「市町村は、市町村保健センターを設置することができる」と規定されているため。したがって、設置は任意である。
2.× センター長は、原則として医師である「必要はない」。ちなみに、「原則として医師」とされるのは市町村保健センター長ではなく、保健所長である。
3.× 栄養士、歯科衛生士の配置が必須「ではない」。栄養士や歯科衛生士を必ず置かなければならない、という規定はない。
・栄養士とは、都道府県知事の免許を受けた資格で、主に健康な方を対象にして栄養指導や給食の運営を行う。
・歯科衛生士とは、歯や口の健康を守る専門職である。虫歯や歯周病を予防するために、歯の掃除や歯石取りを行い、正しい歯みがきの方法を教える仕事をしている。また、歯科医師の治療を助ける役割もある。
4.× 令和6年(2024年)の全国の設置数は、「468か所」ではなく2,346か所である。ちなみに、468か所は、保健所数として用いられる数字である。
5.〇 正しい。健康相談、保健指導、健康診査など住民に対するサービスを行う。
・市町村保健センターとは、健康相談、保健指導、健康診査など、地域保健に関する事業を地域住民に行うための施設である。
80 Aさん(91歳、男性)は市営団地の2階に1人で暮らしている。高血圧症で内服治療しているが、他に既往歴はない。日常生活動作〈ADL〉は自立している。トイレや浴室の段差でつまずくことがあり、手すりを設置した。最近は家でテレビを観て過ごすことが多くなった。
Aさんの生活状況で、国際生活機能分類〈ICF〉の「活動」に該当するのはどれか。(※不適切問題:解2つ)
1.1人暮らし
2.手すりの設置
3.段差でのつまずき
4.テレビを観て過ごす
5.日常生活動作〈ADL〉は自立
解答4or5(※不適切問題:解2つ)
解説

(※画像引用:Job Medley様HP)
・Aさん(91歳、男性)
・1人暮らし:市営団地の2階。
・高血圧症で内服治療しているが、他に既往歴はない。
・日常生活動作〈ADL〉:自立。
・トイレや浴室の段差でつまずくことがあり、手すりを設置した。
・最近:家でテレビを観て過ごすことが多くなった。
→ほかの選択肢が消去できる理由もあげられるようにしよう。
1.× 1人暮らしは、ICFの「背景因子(環境)」に該当する。
2.× 手すりの設置は、ICFの「背景因子(環境)」に該当する。
3.× 段差でのつまずきは、「活動」そのものというより、活動制限や転倒リスクを示す情報である。段差でのつまずきは、移動動作がうまく遂行できていない状態を表すため、ICFでは「活動」そのものよりも「活動制限」として考える。
4.〇 正しい。テレビを観て過ごすことは、ICFの「活動」に該当する。なぜなら、テレビを観ることは、個人が実際に行っている行為であるため。
・活動とは、個人による課題や行為の遂行を示す。
5.〇 正しい。日常生活動作〈ADL〉は自立していることは、ICFの「活動」に該当する。なぜなら、ADLは、食事・排泄・更衣・入浴・移動など、個人が日常生活で行う基本的行為であるため。
・ADLとは、日常生活を送るために必要な基本的な動作を指す。起居動作・移乗・移動・食事・更衣・排泄・入浴・整容などの動作があげられる。
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