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次の文を読み100〜102の問いに答えよ。
Aさん(87歳、女性)は1人で暮らしている。難聴のため補聴器を使用している。自宅で転倒して痛みで起き上がれなくなり、救急搬送され入院した。搬送先の病院で右大腿骨頸部骨折と診断され、全身麻酔下で人工骨頭置換術を受けた。術後は前腕部に点滴静脈内注射と右大腿の創部に吸引式ドレーンが一本挿入されている。
手術直後の検査所見:赤血球410万/μL、白血球7800/μL、Hb12.0g/dL、総蛋白6.5g/dL、アルブミン4.0g/dL、尿素窒素20mg/dL、Na145mEq/L、K3.8mEq/L。
術後のドレーン出血量は少量である。創部痛に対して非ステロイド性抗炎症薬の坐薬と内服が処方され、手術当日の21時に坐薬を使用した。
101 術後1日。午前中に看護師がAさんのバイタルサインを測定しているときは眠っていた。昼食後に看護師が訪室すると、Aさんは多弁で、落ち着かない様子がみられた。
看護師のAさんへの対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
1.医師に抗不安薬の処方を依頼する。
2.ベッド上で安静に過ごしてもらう。
3.膀胱留置カテーテルを抜去する。
4.ベッド周囲をカーテンで囲む。
5.補聴器の装着を確認する。
解答3・5
解説
・Aさん(87歳、女性、1人暮らし、補聴器使用)
・救急搬送:自宅で転倒(右大腿骨頸部骨折)。
・全身麻酔下で人工骨頭置換術を受けた。
・膀胱留置カテーテル:夜間の尿の流出良好。
・食事時:顔をしかめていたため、夜勤の看護師が鎮痛薬の内服を勧めた。
・Aさんは「痛みはそれほど強くない」と。
・術後1日:午前中に眠っていた。
・昼食後:多弁で、落ち着かない様子がみられた。
→本症例は、87歳、女性である。もともとの性格で、多弁、落ち着かない可能性も考えられる。もちろん、術後せん妄の可能性も考えられる。今後の正確な評価が必要となる。
→術後せん妄とは、手術をきっかけにしておこる精神障害(意識障害のひとつ)で、手術の後いったん平静になった患者さんが1~3日たってから、急激に錯乱、幻覚、妄想状態をおこし、1週間前後続いて次第に落ち着いていくという特異な経過をとる病態をいう。 症状は他にも、一過性・変動性の見当識障害や抑うつ、不安などがみられる。高齢の方に起こりやすく、術後の回復期に起こることが多い。
1.× 医師に抗不安薬の処方を依頼する優先度は低い。なぜなら、本症例の落ち着かない様子が、「不安」が原因なのか、ほかの原因なのかはっきりしていないため。まずはそれらの原因を探り、対処することが優先される。安易な向精神薬の使用は、かえってせん妄を悪化させたり、転倒のリスクを高めたりする可能性がある。
2.× ベッド上で安静に過ごしてもらう優先度は低い。なぜなら、安静の指示が、かえって症状(精神面、身体機能面ともに)を悪化させる可能性があるため。また、Aさんはすでに術後1日であり、離床を進める時期といえる。
3.〇 正しい。膀胱留置カテーテルを抜去する。なぜなら、本症例は術後1日目で、夜間の尿の流出は良好であったため。また、腸蠕動音も確認できて朝食が開始されている。膀胱留置カテーテルは、不快感や感染リスクの原因となるため、不要であれば早期に抜去すべきである。※ただし、主治医の指示がない場合は、看護師の判断のみで、膀胱留置カテーテルを抜去するべきではない。医師にあらかじめ「〇〇の条件を満たせば抜去可」と指示を出しもらうよう心掛ける(緊急性が高く、医師への連絡が困難な状況で、患者の安全を最優先する場合は、看護師の判断で膀胱留置カテーテルを抜去しても、問題ない可能性が出てくるが、、、設問文はそこまでの緊急性は否定される)。
・膀胱留置カテーテルとは、尿道に留置する方法である。長期の留置により、膀胱が膨らみにくくなるため、他の方法が選択できるのであれば、長期留置は避けるべきである。
4.× ベッド周囲をカーテンで囲む優先度は低い。なぜなら、カーテンで囲まれた環境は、閉鎖感や精神的な負担を増大させる可能性があるため。ベッド周囲をカーテンで囲むことは、患者のプライバシー保護に寄与できるが、看護師の対応も遅れてしまう可能性も考えられる。
5.〇 正しい。補聴器の装着を確認する。なぜなら、本症例は、難聴のため補聴器を使用しているため。多弁で落ち着かない様子は、聴覚情報の不足による精神的な不安定も考えられる。補聴器を使用することで、コミュニケーションを円滑に行える。
次の文を読み100〜102の問いに答えよ。
Aさん(87歳、女性)は1人で暮らしている。難聴のため補聴器を使用している。自宅で転倒して痛みで起き上がれなくなり、救急搬送され入院した。搬送先の病院で右大腿骨頸部骨折と診断され、全身麻酔下で人工骨頭置換術を受けた。術後は前腕部に点滴静脈内注射と右大腿の創部に吸引式ドレーンが一本挿入されている。
手術直後の検査所見:赤血球410万/μL、白血球7800/μL、Hb12.0g/dL、総蛋白6.5g/dL、アルブミン4.0g/dL、尿素窒素20mg/dL、Na145mEq/L、K3.8mEq/L。
術後のドレーン出血量は少量である。創部痛に対して非ステロイド性抗炎症薬の坐薬と内服が処方され、手術当日の21時に坐薬を使用した。
102 術後2週。Aさんは杖歩行の練習をしている。見守りをする看護師に「早く家に帰りたいけど、また転びそうで怖いし、元のように歩ける自信がない」と話した。
Aさんへの声かけで最も適切なのはどれか。
1.「リハビリテーションの回数をもっと増やしましょう」
2.「カルシウムを多く含んだ食品を摂りましょう」
3.「少しずつ歩けるようになってきていますよ」
4.「退院先は介護老人保健施設にしましょう」
解答3
解説
・Aさん(87歳、女性、1人暮らし、補聴器使用)
・救急搬送:自宅で転倒(右大腿骨頸部骨折)。
・全身麻酔下で人工骨頭置換術を受けた。
・術後2週:Aさんは杖歩行の練習をしている。
・見守りをする看護師に「早く家に帰りたいけど、また転びそうで怖いし、元のように歩ける自信がない」と話した。
→ほかの選択肢が消去される理由もあげられるようにしよう。
1.× 「リハビリテーションの回数をもっと増やしましょう」と伝える優先度は低い。なぜなら、本症例は、具体的な転倒理由ははっきりしておらず、心理的な不安が強いと考えられるため。即座に「リハビリの回数」を提案すべきではなく、転倒してしまった理由や住宅改修の必要性の有無など検討すべきである。実際に、リハビリの進捗が思わしくない場合には、医師や理学療法士と連携して検討すべきである。
2.× 「カルシウムを多く含んだ食品を摂りましょう」と伝える優先度は低い。なぜなら、本症例の「転びそうで怖い」「元のように歩ける自信がない」という精神的・機能的な不安に対する直接的な解決策ではないため。カルシウム摂取は、骨の健康維持に重要であり、骨粗鬆症の予防や治療に役立つ。
3.〇 正しい。「少しずつ歩けるようになってきていますよ」と声がけする。なぜなら、本症例の現在の努力を具体的に認めることで、自信の回復と不安の軽減を促すことができるため。
4.× 「退院先は介護老人保健施設にしましょう」と伝える優先度は低い。なぜなら、本症例は、「早く家に帰りたい」と退院先の希望を具体的にあげているため。一方的に、退院先を勧めることは、本症例の意思を無視することになる。
・介護老人保健施設とは、要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、看護・医学的管理のもと、介護および機能訓練その他必要な医療ならびに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設である。
次の文を読み103〜105の問いに答えよ。
Aさん(76歳、男性)は妻(72歳)と2人で暮らしている。ベッドからトイレに起きようとしたところ右上下肢にしびれと脱力感があり、動けなくなったため救急車で来院した。頭部CTで左中大脳動脈領域のラクナ梗塞と診断され、緊急入院し血栓溶解療法が施行された。
既往歴:53歳で高血圧症と診断され内服治療を継続している。
生活歴:60歳まで食品会社に勤務していた。
入院時の身体所見:身長168cm、体重65kg、体温37.2℃、呼吸数20/分、脈拍78/分、整、血圧210/88mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97%(room air)、右上下肢麻痺を認めた。
入院時の検査所見:白血球3,600/μL、赤血球420万/μL、Hb11.2g/dL、総蛋白6.2g/dL、アルブミン3.6g/dL、空腹時血糖108mg/dL、CRP0.1mg/dL。
103 入院日、Aさんは全身状態が落ち着いてきたため、主治医から離床開始の指示があった。
Aさんの離床開始時の観察項目で優先度が高いのはどれか。
1.血圧
2.見当識障害
3.下肢の知覚障害
4.夜間の睡眠状況
解答1
解説
・Aさん(76歳、男性)、2人暮らし:妻(72歳)。
・起き上がり時:右上下肢にしびれと脱力感があり。
・左中大脳動脈領域のラクナ梗塞(緊急入院し血栓溶解療法)。
・入院時の身体所見:身長168cm、体重65kg、体温37.2℃、呼吸数20/分、脈拍78/分、整、血圧210/88mmHg、SpO2:97%、右上下肢麻痺を認めた。
・入院時の検査所見:白血球3,600/μL、赤血球420万/μL、Hb11.2g/dL、総蛋白6.2g/dL、アルブミン3.6g/dL、空腹時血糖108mg/dL、CRP0.1mg/dL。
・入院日:全身状態が落ち着いてきたため、主治医から離床開始の指示。
→離床開始の基準と本症例の状態を総合的に見れるようにしよう。
→ラクナ梗塞とは、細い脳動脈穿通枝の小さな梗塞であり、意識障害はみられないことが多い。血栓溶解療法とは、血管内に生じた血栓を薬で分解する治療法である。
【離床開始基準(座位訓練、立位訓練など)】
・JCS:1桁であること
・運動の禁忌となる心疾患や全身合併症がないこと
・主幹動脈閉塞および脳出血では神経症状の増悪がないなど。
→ただし、グレードC1(十分な科学的根拠がないが、行うことを考慮しても良い。有効性が期待できる可能性がある。)である(※参考:「脳卒中リハビリテーションの進め方」より)。
1.〇 正しい。血圧は、Aさんの離床開始時の観察項目で優先度が高い。なぜなら、本症例は入院時に血圧210/88mmHgと高血圧であり、左中大脳動脈領域のラクナ梗塞を発症しているため。高血圧は、脳梗塞の主要な危険因子(動脈硬化)であり、離床によって体位が変化すると、起立性低血圧や、逆に急激な血圧上昇が起こる可能性がある。
2.× 見当識障害より優先されるものが他にある。なぜなら、ラクナ梗塞自体、見当識障害が起こらないことが多いため。※ただし、意識障害(JCS:1桁)がみられている場合、すぐに離床を中断する必要がある。
・見当識障害とは、「今がいつか(時間)」「ここがどこか(場所)」がわからなくなる状態である。自分の周囲の状況や、 自分が置かれている状況(人や時間、 場所)が正しく理解できなくなる。
3.× 下肢の知覚障害より優先されるものが他にある。なぜなら、ラクナ梗塞自体、下肢の知覚障害が起こらないことが多いため。※ただし、異なる部位の梗塞(神経症状の増悪)が出ている場合、すぐに離床を中断する必要がある。
4.× 夜間の睡眠状況より優先されるものが他にある。なぜなら、夜間の睡眠状況と、離床条件は直接的な関連性は低いため。優先度は低いものの、睡眠不足は、日中の疲労感や集中力の低下、せん妄のリスクを高める可能性があるため、評価自体は必要である。
1. 積極的なリハを実施しない場合
[1] 安静時脈拍 40/分以下または 120/分以上
[2] 安静時収縮期血圧 70mmHg 以下または 200mmHg 以上
[3] 安静時拡張期血圧 120mmHg 以上
[4] 労作性狭心症の方
[5] 心房細動のある方で著しい徐脈または頻脈がある場合
[6] 心筋梗塞発症直後で循環動態が不良な場合
[7] 著しい不整脈がある場合
[8] 安静時胸痛がある場合
[9] リハ実施前にすでに動悸・息切れ・胸痛のある場合
[10] 座位でめまい,冷や汗,嘔気などがある場合
[11] 安静時体温が 38 度以上
[12] 安静時酸素飽和度(SpO2)90%以下
2. 途中でリハを中止する場合
[1] 中等度以上の呼吸困難,めまい,嘔気,狭心痛,頭痛,強い疲労感などが出現した場合
[2] 脈拍が 140/分を超えた場合
[3] 運動時収縮期血圧が 40mmHg 以上,または拡張期血圧が 20mmHg 以上上昇した場合
[4] 頻呼吸(30 回/分以上),息切れが出現した場合
[5] 運動により不整脈が増加した場合
[6] 徐脈が出現した場合
[7] 意識状態の悪化
3. いったんリハを中止し,回復を待って再開
[1] 脈拍数が運動前の 30%を超えた場合。ただし,2 分間の安静で 10%以下に戻らないときは以後のリハを中止するか,または極めて軽労作のものに切り替える
[2] 脈拍が 120/分を越えた場合
[3] 1 分間 10 回以上の期外収縮が出現した場合
[4] 軽い動悸,息切れが出現した場合
次の文を読み103〜105の問いに答えよ。
Aさん(76歳、男性)は妻(72歳)と2人で暮らしている。ベッドからトイレに起きようとしたところ右上下肢にしびれと脱力感があり、動けなくなったため救急車で来院した。頭部CTで左中大脳動脈領域のラクナ梗塞と診断され、緊急入院し血栓溶解療法が施行された。
既往歴:53歳で高血圧症と診断され内服治療を継続している。
生活歴:60歳まで食品会社に勤務していた。
入院時の身体所見:身長168cm、体重65kg、体温37.2℃、呼吸数20/分、脈拍78/分、整、血圧210/88mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97%(room air)、右上下肢麻痺を認めた。
入院時の検査所見:白血球3,600/μL、赤血球420万/μL、Hb11.2g/dL、総蛋白6.2g/dL、アルブミン3.6g/dL、空腹時血糖108mg/dL、CRP0.1mg/dL。
104 入院5日。Aさんは座位訓練の後、車椅子に座って食事を摂取することになった。食事動作は自助具を使用すれば少しずつ自分で摂取できるようになったが、時間が経過すると上体が右側に傾くため、体幹の右側にクッションを入れて食事をしている。
Aさんが安定して食事ができるための援助で適切なのはどれか。
1.座位時間を徐々に短縮する。
2.テーブルの高さを高くする。
3.背部にタオルを入れ軽く前傾姿勢にする。
4.Aさん自身で左側に重心を傾けるよう指導する。
解答3
解説
・Aさん(76歳、男性)、2人暮らし:妻(72歳)。
・左中大脳動脈領域のラクナ梗塞(緊急入院し血栓溶解療法)。
・入院日:全身状態が落ち着いてきたため、主治医から離床開始の指示。
・入院時の身体所見:右上下肢麻痺を認めた。
・入院5日:座位訓練の後、車椅子に座って食事を摂取する。
・食事動作:自助具を使用すれば少しずつ自分で摂取できるようになった。
・時間が経過すると上体が右側に傾くため、体幹の右側にクッションを入れて食事をしている。
→ほかの選択肢が消去できる理由もあげられるようにしよう。
1.× 座位時間を徐々に、「短縮」ではなく延長する。なぜなら、座位の耐久性の向上のため。座位時間を段階的に延長し、体力や体幹の安定性の獲得を目指す。
2.× あえて、テーブルの高さを高くする必要はない。なぜなら、テーブルの高さと、本症例の「上体が右側に傾く」こととの関連性は低いため。テーブルの高さは、患者の肘が自然な位置にくるように調整し、テーブルに腕を置いて支持しやすい高さに調整する。理学療法士や作業療法士と相談する。
3.〇 正しい。背部にタオルを入れ、軽く前傾姿勢にする。なぜなら、本症例は、右上下肢麻痺を呈していることにより、体幹の右側が支持されにくいことが考えられるため。したがって、時間が経過すると体幹が右側に傾いたことが考えられる。この状況で、背部にタオルなどを入れて軽く前傾姿勢を促すことで、重心を前方に移動させ、体幹の安定性を高めることができる。
4.× Aさん自身で左側に重心を傾けるよう指導する必要はない。なぜなら、本症例の意識の指導で対応できるのであれば、もうすでに自分自身で行い、改善できると考えられるため。本症例の場合、まずは環境調整や他動的な姿勢保持で安定を図るべきである。
次の文を読み103〜105の問いに答えよ。
Aさん(76歳、男性)は妻(72歳)と2人で暮らしている。ベッドからトイレに起きようとしたところ右上下肢にしびれと脱力感があり、動けなくなったため救急車で来院した。頭部CTで左中大脳動脈領域のラクナ梗塞と診断され、緊急入院し血栓溶解療法が施行された。
既往歴:53歳で高血圧症と診断され内服治療を継続している。
生活歴:60歳まで食品会社に勤務していた。
入院時の身体所見:身長168cm、体重65kg、体温37.2℃、呼吸数20/分、脈拍78/分、整、血圧210/88mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97%(room air)、右上下肢麻痺を認めた。
入院時の検査所見:白血球3,600/μL、赤血球420万/μL、Hb11.2g/dL、総蛋白6.2g/dL、アルブミン3.6g/dL、空腹時血糖108mg/dL、CRP0.1mg/dL。
105 入院2週、Aさんは自宅への退院を目指し、回復期リハビリテーション病棟へ転棟することになった。Aさんは、座位姿勢での右側への傾きが徐々に改善され、食事や作業療法の時間は車椅子での座位保持が可能になってきた。Aさんは看護師の介助で車椅子に移乗が可能となり、車椅子でトイレに移動できるようになった。看護師はAさんのADLの拡大を目標に、看護計画を修正することにした。
障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準における評価で、Aさんの生活状況はどれか。
1.ランクJ
2.ランクA
3.ランクB
4.ランクC
解答3
解説
・Aさん(76歳、男性)、2人暮らし:妻(72歳)。
・左中大脳動脈領域のラクナ梗塞(緊急入院し血栓溶解療法)。
・入院2週:座位姿勢での右側への傾きが徐々に改善された。
・食事や作業療法の時間は車椅子での座位保持が可能。
・看護師の介助で車椅子に移乗が可能、車椅子でトイレに移動できる。
→設問文から正確に情報を抜き出せるようにしよう。
(※図引用:「障害高齢者の日常生活自立度判定基準」厚生労働省HPより)
1.× ランクJは、「何らかの障害等を有するが、日常生活はほぼ自立しており、独力で外出する」状態を指す。
2.× ランクAは、「屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない」状態を指す。
3.〇 正しい。ランクBが該当する。
・本症例は、「看護師の介助で車椅子に移乗が可能、車椅子でトイレに移動できる」。
・ランクBは、「屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体である。ただし、座位は保つ」状態を指す。
4.× ランクCは、「1日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替えにおいて介助を要する(座位は保てない)」状態を指す。