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次の文を読み91~93の問いに答えよ。
Aさん(78歳、女性、要介護1)は夫(82歳、要支援1)と2人で暮らしている。高血圧症と心不全と診断され、降圧薬と利尿薬を内服し、日常生活では呼吸困難の症状はない。病状管理のために訪問看護を週1回利用している。Aさんは「最近、買い物に行くとすぐに疲れてしまい、重いものが買えない」と話し、訪問介護員の買い物への同行を希望した。Aさんの希望を受けてサービス担当者会議が開催され、訪問介護事業所から訪問看護師に「買い物に同行するときに注意することはありますか」と質問があった。
91 このときに訪問看護師が助言する内容で適切なのはどれか。
1.「外出時は水分制限をしてください」
2.「Aさんに息切れが出たら休憩してください」
3.「食品はAさんの好きなものを買ってください」
4.「Aさんを車椅子に乗せて買い物に行ってください」
解答2
解説
・Aさん(78歳、女性、要介護1)
・2人暮らし:夫(82歳、要支援1)
・診断:高血圧症と心不全、降圧薬と利尿薬を内服。
・日常生活では呼吸困難の症状はない。
・病状管理のために訪問看護を週1回利用している。
・Aさん「最近、買い物に行くとすぐに疲れてしまい、重いものが買えない」と。
・希望:訪問介護員の買い物への同行。
・訪問介護事業所から訪問看護師に「買い物に同行するときに注意することはありますか」と。
→ほかの選択肢が消去できる理由をあげられるようにしよう。
1.× 「外出時は水分制限をしてください」と伝える必要はない。なぜなら、水分制限により脱水の危険性が高まるため。水分制限の必要性や量は、心不全の重症度、医師の指示、利尿薬の使用状況、脱水リスクによって決定する必要がある。
2.〇 正しい。「Aさんに息切れが出たら休憩してください」と伝える。なぜなら、息切れは、心不全の増悪や活動負荷過多を示す重要なサインであるため。心疾患患者の日常生活では、活動を続けすぎず休憩を取り入れる。
3.× 「食品はAさんの好きなものを買ってください」と伝える必要はない。なぜなら、心不全や高血圧症では食事内容(特に塩分管理)が重要であるため。高血圧や心不全では、塩分の摂り過ぎが血圧上昇や体液貯留を招き、心不全悪化につながることがある。
4.× 「Aさんを車椅子に乗せて買い物に行ってください」と伝えるより優先されるものが他にある。なぜなら、Aさんは日常生活で呼吸困難がなく、直ちに車椅子移動にする必要性は低いであるため。必要以上に車椅子を使用すると、Aさんがもっている歩行能力や活動量を低下させてしまう可能性が高い。
心不全は、心臓のポンプ機能低下のため末梢組織の酸素需要に見合った血液量を供給できない状態である。心不全は、どこにうっ血が強く出るかで以下のように分類される。
・左心不全:肺循環系にうっ血が著明なもの。
→症状:呼吸困難(労作時・夜間)、起座呼吸、尿量減少、血性泡沫状痰など。
・右心不全:体循環系(体静脈圧↑:右室拡張末期圧↑)にうっ血が著明なもの。
→症状:頸静脈怒張、胸水・腹水、下腿浮腫、肝腫大など。
●共通してみられる症状:チアノーゼ、倦怠感など。
左心不全では肺うっ血による低酸素血症が原因で、右心不全でも進行すると心拍出量低下のためチアノーゼが見られる。
次の文を読み91~93の問いに答えよ。
Aさん(78歳、女性、要介護1)は夫(82歳、要支援1)と2人で暮らしている。高血圧症と心不全と診断され、降圧薬と利尿薬を内服し、日常生活では呼吸困難の症状はない。病状管理のために訪問看護を週1回利用している。Aさんは「最近、買い物に行くとすぐに疲れてしまい、重いものが買えない」と話し、訪問介護員の買い物への同行を希望した。Aさんの希望を受けてサービス担当者会議が開催され、訪問介護事業所から訪問看護師に「買い物に同行するときに注意することはありますか」と質問があった。
92 Aさんの夫は洗濯や簡単な食事の準備、掃除、ゴミ出しをしている。長女家族は徒歩15分くらいのところに住んでおり、週2回訪れている。訪問看護師が訪問すると、夫から「家事をすることには慣れてきたけれど、最近、腰に痛みを感じることがあります」、長女から「両親はお金がかかってもサービスを使いたいと言っています」と話があった。
訪問看護師がAさんについて介護支援専門員と共有する内容で優先されるのはどれか。
1.経済的な状況
2.室内の清掃状況
3.Aさんの夫の体調
4.Aさんの夫への気持ち
解答3
解説
・Aさん(78歳、女性、要介護1)
・2人暮らし:夫(82歳、要支援1)
・Aさんの夫:洗濯や簡単な食事の準備、掃除、ゴミ出しをしている。
・長女家族:徒歩15分くらいのところに住んでおり、週2回訪れている。
・夫から「家事をすることには慣れてきたけれど、最近、腰に痛みを感じることがあります」と。
・長女から「両親はお金がかかってもサービスを使いたいと言っています」と。
→ほかの選択肢が消去できる理由をあげられるようにしよう。
1.× 経済的な状況より優先されるものが他にある。なぜなら、家族がサービス利用に前向きであり、費用負担への抵抗が強い状況ではないため。
2.× 室内の清掃状況より優先されるものが他にある。なぜなら、夫は掃除やゴミ出しを行えており、室内環境の悪化が明確に示されていないため。
3.〇 正しい。Aさんの夫の体調が最も優先される。なぜなら、Aさんの夫は高齢で要支援1であり、家事を担う中で腰痛を訴えているため。その夫が、洗濯、簡単な食事の準備、掃除、ゴミ出しを担っており、さらに「最近、腰に痛みを感じることがあります」と話している。したがって、介護支援専門員には夫の体調を共有し、訪問介護の追加、家事援助、配食サービス、福祉用具、買い物支援などを検討してもらう必要がある。
・介護支援専門員とは、介護保険法等を根拠に、ケアマネジメントを実施することのできる公用資格、また有資格者のことをいう。免許という位置づけではなく、要支援・要介護認定者およびその家族からの相談を受け、介護サービスの給付計画を作成し、自治体や他の介護サービス事業者との連絡、調整等を行う。
4.× Aさんの夫への気持ちより優先されるものが他にある。なぜなら、設問文にAさんが夫に対して否定的な感情を抱いている情報はないため。
次の文を読み91~93の問いに答えよ。
Aさん(78歳、女性、要介護1)は夫(82歳、要支援1)と2人で暮らしている。高血圧症と心不全と診断され、降圧薬と利尿薬を内服し、日常生活では呼吸困難の症状はない。病状管理のために訪問看護を週1回利用している。Aさんは「最近、買い物に行くとすぐに疲れてしまい、重いものが買えない」と話し、訪問介護員の買い物への同行を希望した。Aさんの希望を受けてサービス担当者会議が開催され、訪問介護事業所から訪問看護師に「買い物に同行するときに注意することはありますか」と質問があった。
93 Aさんから「2人とも高齢なので、災害が起こった時に避難できるかどうか心配です」と話があった。
訪問看護師によるAさんへの説明で適切なのはどれか。
1.「自宅内の避難経路を点検してください」
2.「訪問看護師は災害が発生したらすぐに誘導します」
3.「災害が発生してから近くの避難所の場所を確認しましょう」
4.「災害発生時は長女さんの家族が来てから避難してください」
解答1
解説
・Aさん(78歳、女性、要介護1)
・2人暮らし:夫(82歳、要支援1)
・長女家族:徒歩15分くらいのところに住んでいる。
・Aさんから「2人とも高齢なので、災害が起こった時に避難できるかどうか心配です」と。
→ほかの選択肢が消去できる理由をあげられるようにしよう。
1.〇 正しい。「自宅内の避難経路を点検してください」と伝える。なぜなら、災害時に安全に避難するためには、平常時から避難経路を確認しておく必要があるため。
2.× 「訪問看護師は災害が発生したらすぐに誘導します」と伝える必要はない。なぜなら、災害発生時に訪問看護師が必ずすぐ駆けつけられるとは限らないため。
3.× 「災害が発生してから近くの避難所の場所を確認しましょう」と伝える必要はない。なぜなら、避難所の場所は、災害発生前(平常時)に確認しておく必要があるため。災害が発生してから避難所を探すと、停電、通信障害、道路の損壊、混乱により安全な移動が難しくなる。
4.× 「災害発生時は長女さんの家族が来てから避難してください」と伝える必要はない。なぜなら、災害時に長女家族が必ず来られるとは限らず、避難が遅れる危険があるため。

(※図引用:「災害時の医療救護活動のフェーズ区分と必要な活動」東京都保健医療局様HPより)
次の文を読み94~96の問いに答えよ。
Aさん(55歳、男性)は会社の健康診断で便潜血が陽性となった。他の検査項目に異常がなかったため、精密検査を受けなかった。6か月後、妻の強い勧めで病院を受診し「体調に変化がなかったので、仕事を優先していました。たくさん検査を受けないといけないのですね」と話した。Aさんに特記すべき既往歴はない。
94 Aさんの診断に最も有用な検査はどれか。
1.腹部MRI検査
2.大腸内視鏡検査
3.腹部超音波検査
4.腹部造影CT検査
解答2
解説
・Aさん(55歳、男性、便潜血が陽性)
・他の検査項目:異常なし。
・Aさんに特記すべき既往歴はない。
→便潜血とは、便の中に目では見えない少量の血液が混じっている状態である。大腸がん、ポリープ、痔などで起こることがあり、大腸がん検診で異常の手がかりとなる検査である。
1.× 腹部MRI検査より優先されるものが他にある。なぜなら、腹部MRI検査は、便潜血陽性後の大腸病変の診断における第一選択ではないため。
・腹部MRI検査とは、強い磁石と電波を用いて腹部の臓器や血管を画像化する検査である。肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、子宮、卵巣などの病変を調べるために行われる。放射線被ばくがないことが特徴である。
2.〇 正しい。大腸内視鏡検査がAさんの診断に最も有用な検査である。なぜなら、大腸内視鏡検査は、大腸粘膜を直接観察し、生検によって確定診断につなげられるため。
・大腸内視鏡検査とは、肛門から内視鏡を挿入し、直腸から盲腸まで大腸全体を観察するものである。病変があれば、必要に応じて組織を採取して悪性かどうかを調べられる。
3.× 腹部超音波検査より優先されるものが他にある。なぜなら、腹部超音波検査は、便潜血陽性後の大腸病変の診断における第一選択ではないため。
・腹部超音波検査とは、腹腔内臓器に対して行う超音波検査である。腹部エコーともいう。 一般的には肝臓・胆のう・膵臓・脾臓・腎臓・脈管系を対象とする。腹部超音波検査では、前立腺の大きさも確認できるため、排尿障害の有無を確認することができる。
4.× 腹部造影CT検査より優先されるものが他にある。なぜなら、腹部造影CT検査は、便潜血陽性後の大腸病変の診断における第一選択ではないため。
・腹部造影CT検査とは、大腸がんの存在診断や病期評価(腫瘍の大きさ、リンパ節転移、肝転移、腹膜播種など)には役立つ検査である。
次の文を読み94~96の問いに答えよ。
Aさん(55歳、男性)は会社の健康診断で便潜血が陽性となった。他の検査項目に異常がなかったため、精密検査を受けなかった。6か月後、妻の強い勧めで病院を受診し「体調に変化がなかったので、仕事を優先していました。たくさん検査を受けないといけないのですね」と話した。Aさんに特記すべき既往歴はない。
95 Aさんは腹腔鏡を用いた気腹法による左半結腸切除術を受けることになった。入院に付き添ってきた妻は「腸を半分も切ると言われて驚いてしまいました。ずいぶん切るそうですが、どんな手術になるのかしら」と話した。
Aさんの手術について正しいのはどれか。
1.局所麻酔で行う。
2.上行結腸側を切除する。
3.20cm程の切開創ができる。
4.二酸化炭素を腹腔内に入れる。
解答4
解説
・Aさん(55歳、男性、便潜血が陽性)
・他の検査項目:異常なし。
・Aさんに特記すべき既往歴はない。
・腹腔鏡を用いた気腹法による左半結腸切除術を受ける。
→気腹法による左半結腸切除術とは、腹腔鏡を使い、腹腔内に二酸化炭素を入れて視野を広げ、左側の結腸を切除する手術である。大きく開腹せず、小さな切開創から器具を入れて行う方法である。
1.× 「局所麻酔」ではなく全身麻酔で行う。なぜなら、腹腔鏡下の結腸切除術では、腹腔内に器具を入れ、腸管を剥離・切除・吻合するため。したがって、患者の痛みを取り、呼吸や循環を管理しながら行う必要がある。
・局所麻酔は、皮膚や小範囲の処置で用いられる麻酔である。
2.× 「上行結腸」ではなく左側結腸を切除する。上行結腸は大腸の右側にある。左半結腸切除術では、主に左側の結腸、つまり横行結腸の左側、下行結腸、S状結腸の一部などを病変部位に応じて切除する。
3.× 「20cm程」ではなく数mm〜数cmの切開創ができる。なぜなら、腹腔鏡下手術では、腹部に数か所の小さな穴を開け、そこからカメラや鉗子を挿入して操作するため。
4.〇 正しい。二酸化炭素を腹腔内に入れる。なぜなら、気腹法では二酸化炭素を腹腔内に注入して手術視野を確保するため。二酸化炭素〈CO₂〉を腹腔内に入れてお腹をふくらませ、カメラで見やすくし、鉗子で操作しやすい空間を作り手術を行う。これを気腹という。
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