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21 静脈血採血で針を刺入した直後に、患者にしびれがないかを確認する目的はどれか。
1.感染症の予防
2.神経損傷の予防
3.皮下血腫の予防
4.血管迷走神経反応の予防
解答2
解説
1.× 感染症の予防は、穿刺前の手指衛生・皮膚消毒・清潔操作によって行う。採血時の感染予防では、手袋の着用、穿刺部位の消毒、未滅菌物への接触回避、使用済み針の適切な廃棄が重要である。
2.〇 正しい。神経損傷の予防は、静脈血採血で針を刺入した直後に、患者にしびれがないかを確認する。なぜなら、採血針が神経に接触・刺激すると、しびれ、放散痛、電撃痛が生じるため。たとえば、採血針を刺入した直後に患者が「手先までしびれます」「電気が走ったようです」と訴えた場合、神経刺激・神経損傷の可能性がある。
3.× 皮下血腫は、血管外へ血液が漏れることで起こり、主に穿刺技術や圧迫止血の不十分さが関係する。
・皮下血腫とは、血液が皮下組織に漏れて腫れや内出血を起こした状態である。採血後の圧迫不足、針の貫通、血管がもろい場合、抗凝固薬内服中などで起こりやすくなる。
4.× 血管迷走神経反応は、痛み・不安・緊張などをきっかけに徐脈や血圧低下が起こる反応である。
・血管迷走神経反応とは、別名:迷走神経反射ともいい、強いストレスや長時間の立ち姿勢などをきっかけに自律神経のバランスが崩れ、急激な血圧低下と心拍数の減少を引き起こす生理現象である。気分不快、冷汗、顔面蒼白、悪心、めまい、失神などがみられる。採血時には、患者の不安軽減や安全な体位確保が重要である。
22 酸素投与器具を図に示す。
最も高濃度の酸素を吸入できるのはどれか。

1.鼻カニューレ
2.簡易酸素マスク
3.ベンチュリーマスク
4.リザーバー付きマスク
解答4
解説
1.× 鼻カニューレとは、鼻腔にチューブを入れて酸素を投与する器具である。会話や食事がしやすく、軽症の低酸素状態に使いやすい。吸入できる酸素濃度には限界がある。
2.× 簡易酸素マスクは、鼻と口を覆って酸素を投与するマスクである。リザーバー付き酸素マスクと比べると、リザーバーがない器具であるため、吸気時に室内気が混入する。したがって、高濃度酸素を安定して投与する能力は劣る。
3.× ベンチュリーマスクは、設定した酸素濃度を比較的正確に投与できる器具である。
・ベンチュリーマスクとは、高流量システムに分類される酸素療法デバイスの一種である。一部を細くした酸素の供給路から酸素を流して陰圧をつくり、周りの空気を引き込みながら酸素とミキシング(混合)できるマスクタイプの酸素療法デバイスとなっている。呼吸状態に左右されず、安定した酸素濃度を維持できるため、慢性呼吸不全患者などに使用される。
4.〇 リザーバー付きマスクが最も高濃度の酸素を吸入できる。なぜなら、リザーバーバッグ内に酸素をためて吸入できるため。患者は吸気時に、マスク内の酸素だけでなく、リザーバーバッグ内にたまった高濃度酸素も吸入できる。したがって、そのため、鼻カニューラや通常の酸素マスクより高濃度の酸素投与が可能である。
・リザーバーとは、リザーバーバッグとも呼ばれ、酸素マスクの下部についている「酸素を一時的に溜めておくための袋(タンク)」のことである。
23 包帯法で前腕部を固定した場合の観察項目で適切なのはどれか。
1.悪寒の有無
2.末梢冷感の有無
3.全身倦怠感の有無
4.上腕動脈の触知の有無
解答2
解説
1.× 悪寒の有無より優先されるものが他にある。なぜなら、悪寒は、感染や発熱の前兆としてみられる全身症状であるため。
2.〇 正しい。末梢冷感の有無は、包帯法で前腕部を固定した場合の観察項目である。なぜなら、末梢冷感は、包帯による圧迫で血流が障害されている可能性を示すため。前腕部を包帯で固定した場合、巻き方が強すぎると静脈還流や動脈血流が妨げられる。その結果、手指の冷感、蒼白、チアノーゼ、しびれ、疼痛、腫脹などが出現することがある。
3.× 全身倦怠感の有無より優先されるものが他にある。なぜなら、全身倦怠感は、感染、貧血、脱水、内科的疾患などでみられる非特異的な全身症状であるため。
4.× 上腕動脈の触知の有無より優先されるものが他にある。なぜなら、上腕動脈は、前腕部より中枢側にある動脈であるため。前腕部を固定した場合に確認すべきなのは、固定部より末梢側、つまり手指や橈骨動脈・尺骨動脈の循環状態である。
24 がん性疼痛に使用する強オピオイド鎮痛薬はどれか。
1.コデイン
2.モルヒネ
3.カルバマゼピン
4.ロキソプロフェン
5.アセトアミノフェン
解答2
解説
がん疼痛(がん性疼痛)とは、がん患者に生じる痛みのすべてを含み、がん自体(腫瘍の浸潤や増大、転移など)が直接の原因となる痛み、がん治療に伴って生じる痛み(術後痛や術後の慢性疼痛、化学療法による神経障害に伴う疼痛など)、がんに関連した痛み(長期臥床に伴う腰痛、リンパ浮腫、褥創など)、がん患者に併発したがんに関連しない疾患による痛み(変形性脊椎症、片頭痛など)の4種類に分類される。
1.× コデインは、モルヒネより鎮痛作用が弱く、中等度までの疼痛に用いられる弱オピオイド鎮痛薬である。
・コデインとは、中枢性麻薬性の鎮痛薬や鎮咳薬(せき止め)として使う。主な副作用には、眠気、めまい、嘔気・嘔吐などである。依存性もあり、身体依存、精神依存、耐性がみられる。禁断後、数時間で離脱症状が出現し、①精神症状(被刺激性、苦悶、不安、興奮など)、②痙攣発作、③あくび、流涙、鼻汁、発汗、不眠、食欲不振などが現れる。
2.〇 正しい。モルヒネは、がん性疼痛に使用する強オピオイド鎮痛薬である。
・モルヒネとは、オピオイド鎮痛薬として、おもに鎮痛目的で用いられる。医療用麻薬でもあり、その鎮痛作用は強力である。とくに持続する鈍痛に効果が高く、一般的な鎮痛薬が効きにくい内臓痛をはじめ、各種がん痛や手術後にも適応となる。オピオイド(麻薬性鎮痛薬)とは、主に脳や脊髄などの中枢神経にあるオピオイド受容体と結合することで鎮痛効果を示す化合物である。代表的なオピオイドとして、モルヒネやオキシコドン、フェンタニルが挙げられ、主にがん疼痛の緩和ケアなどに使用される。モルヒネの副作用には、便秘、嘔気・嘔吐、眠気、呼吸抑制などがある。
3.× カルバマゼピンとは、抗てんかん薬であり、主に神経障害性疼痛などに補助的に使われる薬である。
4.× ロキソプロフェンとは、NSAIDs〈非ステロイド性抗炎症薬〉であり、炎症や痛みに関与するプロスタグランジン産生を抑える薬である。
・非ステロイド性抗炎症薬<NSAIDs>は、炎症などを引き起こすプロスタグランジンの生成を抑え、抗炎症作用や解熱、鎮痛に働く。副作用として、消化器症状(腹痛、吐き気、食欲不振、消化性潰瘍)、ぜんそく発作、腎機能障害が認められる。したがって、非ステロイド性抗炎症薬が効果的であるのは、侵害受容性疼痛である。
5.× アセトアミノフェンとは、医療用医薬品の「カロナール」と同じ成分での解熱剤である。赤ちゃんの解熱剤としても使われる成分である。お薬が母乳中に出てくる量は非常に少なく、赤ちゃんへの影響はみられていない成分のため、授乳中に飲んでも差し支えない。また、アセトアミノフェンのほか、授乳中に安心して飲める薬として、ロキソプロフェンナトリウム、イブプロフェンなどである。
25 対光反射に関与するのはどれか。
1.動眼神経
2.滑車神経
3.三叉神経
4.外転神経
5.顔面神経
解答1
解説
1.〇 正しい。動眼神経は、対光反射に関与する。
・対光反射とは、強い光に対して瞳孔が収縮してまぶしさを防ぐ反射である。
【求心路】視神経、【遠心路】動眼神経である。
2.× 滑車神経とは、上斜筋を支配する運動神経である。
3.× 三叉神経とは、咀嚼運動にかかわる脳神経である。三叉神経は、主に咀嚼筋の咀嚼運動と顔面の皮膚感覚を司る。運動神経と感覚神経を含む。
4.× 外転神経とは、眼球運動に関わる脳神経である。外側直筋を支配し、外側への眼球運動を行う。
5.× 顔面神経とは、表情筋の運動、涙腺や口蓋腺などの分泌作用制御の副交感神経、および味覚を司る感覚神経を含む混合神経である。したがって、顔面神経の障害により、顔面表情筋の障害、角膜反射低下、聴覚過敏、味覚低下(舌前2/3)、涙分泌低下、唾液分泌低下などが起こる。

(※図引用:「イラストでわかる歯科医学の基礎 第4版 」永未書店HPより)
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