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51 成人の眼底光凝固療法において正しいのはどれか。
1.縮瞳させる。
2.静脈麻酔を行う。
3.眼球表面を消毒する。
4.レーザー用のコンタクトレンズを装着する。
解答4
解説
成人の眼底光凝固療法とは、糖尿病網膜症や網膜裂孔などで、網膜の病変部にレーザーを照射し、熱で凝固させて病気の進行や網膜剥離を防ぐ治療である。通常は点眼麻酔を行い、レーザー用コンタクトレンズを角膜上に装着して実施する。
1.× 「縮瞳」ではなく散瞳させる。なぜなら、眼底を広く観察して網膜にレーザーを照射する必要があるため。つまり、瞳孔を広げる散瞳を行う。
・縮瞳とは、瞳孔が小さくなることである。
・散瞳とは、瞳孔を広げることである。
2.× 「静脈麻酔」ではなく点眼麻酔を行う。なぜなら、眼底光凝固療法は、外来で行われることが多い比較的短時間のレーザー治療であるため。眼表面に麻酔薬を点眼して実施するのが一般的である。
・静脈麻酔とは、静脈から麻酔薬を投与して鎮静や意識低下を得る方法である。
3.× 眼球表面を消毒するよりも、散瞳・点眼麻酔・レーザー用コンタクトレンズ装着が重要である。なぜなら、眼底光凝固療法は、眼球を切開したり穿刺したりする手術ではなく、レーザーを網膜に照射する治療であるため。
4.〇 正しい。レーザー用のコンタクトレンズを装着する。なぜなら、レーザー用コンタクトレンズを装着することで眼底を観察しやすくし、レーザー光を目的部位に正確に照射できるため。
52 Ménière〈メニエール〉病で正しいのはどれか。
1.耳鳴を伴う。
2.70歳以上で好発する。
3.浮動性めまいが出現する。
4.蝸牛の機能は保たれている。
解答1
解説

(※画像引用:やまだカイロプラクティック院様)
Ménière病とは、膜迷路を満たしている内リンパ液の内圧が上昇し、内リンパ水腫が生じる内耳疾患である。4大症状として、①激しい回転性のめまい、②難聴(感音難聴)、③耳鳴り、④耳閉感を繰り返す内耳の疾患である。主な原因は「内リンパ水腫」で、 その根底にはストレス・睡眠不足・疲労・気圧の変化・几帳面な性格などがあると考えられている。耳発作時では安静を第一に考えた指導を行い、間欠期では発作が起こらないようにするための指導をする。
1.〇 正しい。耳鳴を伴う。なぜなら、メニエール病は、内耳の内リンパ水腫によって、平衡機能だけでなく聴覚機能にも障害が起こるため。
2.× 70歳以上で好発する「疾患ではない」。なぜなら、メニエール病は、働き盛りの成人に比較的多く、30〜50歳代の女性に多くみられる。
3.× 「浮動性めまい」ではなく回転性めまいが出現する。
・浮動性めまいとは、ふわふわする、宙に浮くような、体が揺れるような感覚をいう。
・回転性めまいとは、自分や周囲が回っているように感じるめまいで、内耳性めまい(末梢性めまい)でよくみられる。
4.× 蝸牛の機能は「保たれているとはいえない」。なぜなら、メニエール病では、聴覚を担う蝸牛にも内リンパ水腫の影響が及ぶため。したがって、難聴や耳鳴が出現するためである。
・蝸牛とは、中耳から伝えられた音波を感じとり、それがどのような音であったかを分析して、聴神経(蝸牛神経)を通して脳へ伝える役割を持つ。
めまいは①中枢性と②末梢性に分類される。
①中枢性めまいは、脳幹や小脳が障害され、眩暈の程度は弱いが持続的なことが特徴である。
②末梢性めまいは、内耳・前庭神経が障害され、眩暈の程度は強く突発的に周期性を持つことが多い。良性発作性頭位眩暈(めまい)症(BPPV)、Ménière病(メニエール病)、前庭神経炎がある。
53 膀胱癌で手術療法を予定している成人で、緊急の対応が必要な症状はどれか。
1.残尿感
2.尿閉
3.排尿痛
4.頻尿
解答2
解説
膀胱がんとは、膀胱に発生するがんのことである。はっきりとした原因は分かっていないが、たばこを吸うことで膀胱がんにかかる確率が高くなる。症状は、痛みを伴わない血尿である。治療として、手術や放射線治療、薬物療法、膀胱内注入療法などを組み合わせた治療が検討される。
1.× 残尿感より緊急性が高いものが他にある。なぜなら、排尿自体は可能な状態であるため。
・残尿感とは、排尿後も尿が残っているように感じる症状である。残尿感は、膀胱炎、前立腺肥大症、神経因性膀胱、膀胱癌などでみられる。
2.〇 正しい。尿閉が最も緊急性が高い。なぜなら、尿閉は、膀胱内に尿がたまっているにもかかわらず排尿できない状態であるため。したがって、膀胱過伸展、強い下腹部痛、腎機能障害、感染などにつながるため、速やかな対応が必要である。
・尿閉とは、尿が膀胱にたまっているのに排出できない状態である。急性尿閉では、強い尿意、下腹部膨満、下腹部痛、冷汗、不穏などがみられることがある。
3.× 排尿痛より緊急性が高いものが他にある。なぜなら、排尿自体は可能な状態であるため。
・排尿痛とは、排尿時の痛みであり、膀胱炎、尿道炎、尿路結石、膀胱癌などでみられる。
4.× 頻尿より緊急性が高いものが他にある。なぜなら、排尿自体は可能な状態であるため。頻尿は、膀胱粘膜の刺激、膀胱炎、前立腺肥大症、過活動膀胱、膀胱癌などでみられる。
・昼間頻尿とは、昼間(朝起きてから就寝まで)については概ね8回より多い場合を指す。夜間頻尿とは、夜間は就寝後1回以上排尿のために起こる場合を指す。
54 乳房超音波検査について正しいのはどれか。
1.腹臥位で行う。
2.妊娠中も受けられる。
3.乳房を板状のものではさむ。
4.石灰化した病変を発見しやすい。
解答2
解説
乳房超音波検査とは、乳腺用の超音波診断装置で、超音波を乳腺に当て、はね返ってくる反射波をコンピュータが画像化し検査する。食事制限がある検査は、「腹部超音波検査・腎動脈超音波検査」である。
1.× 「腹臥位」ではなく背臥位(仰向け)で行う。なぜなら、乳房にゼリーを塗り、プローブを当てて観察するため。したがって、乳房全体を観察しやすい背臥位をとる必要がある。
2.〇 正しい。妊娠中も受けられる。なぜなら、乳房超音波検査は、超音波を用いる検査であり、放射線被ばくがないため。
3.× 乳房を板状のものではさむのは、「マンモグラフィ」である。なぜなら、マンモグラフィは、乳房を圧迫板で挟んでX線撮影する検査であるため。一方、乳房超音波検査は、乳房にゼリーを塗り、プローブを皮膚に当てて乳腺や腫瘤を観察する。
4.× 石灰化した病変を発見しやすいのは、「マンモグラフィ」である。乳房超音波検査は、しこり、嚢胞、腫瘤の形や内部性状を観察するのに有用である。
・マンモグラフィとは、乳房のX線撮影のことで、乳房撮影専用X線装置を用いて乳房を圧迫し、乳房内の組織の差を写し出す画像検査である。マンモグラフィでは、「しこり」や「石灰化」のように触れることの出来ない小さな病変を写し出すことが出来るため、早期乳がんや乳がん以外の病変を見つけ出すことに非常に有効である。
55 認知機能の評価で、高齢者に3段階の命令で行動を促す項目が含まれるのはどれか。
1.Clinical Dementia Rating〈CDR〉
2.Functional Assessment Staging〈FAST〉
3.改訂長谷川式簡易認知評価スケール〈HDS-R〉
4.Mini-Mental State Examination〈MMSE〉
解答4
解説

1.× Clinical Dementia Rating〈CDR:臨床的認知症尺度〉とは、記憶を中心とした認知機能障害の重症度を一時評価尺度であり、5段階評価である。記憶、見当識、判断力と問題解決、社会適応、家族状況及び趣味、介護状況の6項目について、患者の診察や周囲の人からの情報で評価する。それらを総合して、健康(SDR0)、認知症の疑い(SDR0.5)、軽度認知症(SDR1)、中等度認知症(SDR2)、高度認知症(SDR3)のいずれかに評価する。
2.× Functional Assessment Staging〈FAST:Alzheimer型認知症の病状ステージを生活機能の面から観察により分類した評価尺度〉は、Alzheimer型認知症の病状ステージを生活機能(ADL)の面から観察により分類した評価尺度であり、1(正常)~7(高度)の7段階で評価する。
3.× 改訂長谷川式簡易認知評価スケール〈HDS-R〉は、認知機能をみる質問紙法による簡易精神機能検査である。
4.〇 正しい。Mini-Mental State Examination〈MMSE〉は、認知機能の評価で、高齢者に3段階の命令で行動を促す項目が含まれる。紙を渡して「紙を取る」「半分に折る」「床に置く」といった3段階の指示に従えるかをみる項目がある。この課題では、単に手が動くかだけでなく、言葉を理解する力、順序立てて行動する力、注意を保つ力が評価される。

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