【3問】足浴についての問題「まとめ・解説」

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※問題の引用:厚生労働省より

※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

MEMO

・まとめてもらいたい問題や希望、漏れがあったらコメントください。

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105回 午後

37 Aさん(80歳、女性)は、肺炎で入院して持続点滴中である。消灯時、訪室すると「体がだるくて眠れない」と訴えている。
 Aさんへの入眠に向けた援助で最も適切なのはどれか。

1.テレビをつける。
2.足浴を実施する。
3.そのまま様子をみる。
4.睡眠薬を処方してもらう。

解答2

解説

本症例のポイント

・Aさん(80歳、女性)
・肺炎で入院して持続点滴中。
・消灯時:「体がだるくて眠れない」と。
→本症例は、「寝れない」訴えがある。睡眠導入のため対応を考えよう。

1.× テレビをつける必要はない。なぜなら、テレビやスマホの光(ブルーライト)は、まだ日中と脳が勘違いし、メラトニンの分泌量が減少するため。つまり、睡眠の阻害となる可能性が高い。ちなみに、メラトニンとは、夜間に脳の松果体から分泌されるホルモンで、体内時計による夜間の身体の休息を促す働きを持つ。メラトニン分泌量が低下するため睡眠障害が起こりやすくなる。
2.〇 正しい。足浴を実施する。なぜなら、足浴によって、下肢の皮膚温が一時的に上昇した後、熱放散が促進され、深部体温が低下し、眠気をもたらすため。また、リラクゼーションも期待できる。
3.× そのまま様子をみるより優先度が高いものが他にある。なぜなら、本症例は「だるさと不眠」を訴えており、何かしらの介入が必要であると考えらえれるため。そのまま様子をみることは、患者にとって何もしないことと感じ取られ、かえって不満や症状が増強し眠れなくなるおそれが高い。
4.× 睡眠薬を処方してもらう必要はない。なぜなら、睡眠薬の処方は看護師が依頼してもらうものではないため。また、睡眠薬は、副作用から転倒などの危険があるため、安易に使用せず、よく検討する必要がある。医師と相談のうえ、必要時には睡眠薬の使用を検討する。

足浴に期待できる効果とは?

清潔の保持、末梢循環の促進、血流障害の予防と改善、疼痛の緩和、リラクゼーション、睡眠の促進など。足浴の最適な温度:39~42℃、足浴時間:7~30分とされている。15分程度の足浴で、全身循環に大きな負担をかけることなく、かつ末梢循環を促進・維持させ、自律神経活動に関しては、足浴後に副交感神経活動を賦活化させ、交感神経活動を抑制する。

 

 

 

 

 

106回 午前

19 足浴の効果で最も期待されるのはどれか。

1.食欲増進
2.睡眠の促進
3.筋緊張の亢進
4.皮膚温の低下

解答2

解説

足浴に期待できる効果とは?

清潔の保持、末梢循環の促進、血流障害の予防と改善、疼痛の緩和、リラクゼーション、睡眠の促進など。足浴の最適な温度:39~42℃、足浴時間:7~30分とされている。15分程度の足浴で、全身循環に大きな負担をかけることなく、かつ末梢循環を促進・維持させ、自律神経活動に関しては、足浴後に副交感神経活動を賦活化させ、交感神経活動を抑制する。

1.× 食欲増進への直接的な効果は期待できない
2.〇 正しい。睡眠は促進される。なぜなら、足浴によって、下肢の皮膚温が一時的に上昇した後、熱放散が促進され、深部体温が低下し、眠気をもたらすため。また、リラクゼーションも期待できる。
3.× 筋緊張の「亢進」ではなく緩和する。なぜなら、リラクゼーションが期待できるため。
4.× 皮膚温の「低下」ではなく上昇する。なぜなら、血流障害の予防と改善が期待できるため。

 

 

 

 

110回 午前

20 足浴に使用する湯の温度で最も適切なのはどれか。

1.26~28℃
2.32~34℃
3.38~40℃
4.44~46℃

解答3

解説

足浴に期待できる効果とは?

清潔の保持、末梢循環の促進、血流障害の予防と改善、疼痛の緩和、リラクゼーション、睡眠の促進など。足浴の最適な温度:39~42℃、足浴時間:7~30分とされている。15分程度の足浴で、全身循環に大きな負担をかけることなく、かつ末梢循環を促進・維持させ、自律神経活動に関しては、足浴後に副交感神経活動を賦活化させ、交感神経活動を抑制する。

1〜2.× 26~28℃/32~34℃は温度が不十分である。温熱による末梢循環の促進やリラクセーション効果が得られない。
3.〇 正しい。38~40℃は、足浴に使用する湯の温度で最も適切である。ただし、温度の感じ方は人によってまちまちであるため、患者に聞くのが望ましい。ちなみに、熱くも冷たくも感じない37℃前後の水温(不感温度)は、心拍数、血圧、呼吸数、酸素消費量など最も影響が少ない。
4.× 44~46℃は、熱傷のおそれがある。

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