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36 助産師が死胎検案書に記載する項目はどれか。2つ選べ。
1.子の頭囲
2.父の氏名
3.母の氏名
4.単胎・多胎の別
5.子の父母との続き柄
解答3・4
解説
妊娠満12週以後の死産の時に作成する。胎児と認め得ない場合や妊婦死亡の場合は作成不要である。
・死産証書は医師が立ち合う場合であり、死胎検案書は立ち合わない場合に作成する。
1.× 子の頭囲は、死胎検案書に記載する基本項目にはない。ちなみに、死産児の身体計測は、主に体重と身長である。
2.× 父の氏名は、死胎検案書に記載する基本項目にはない。なぜなら、死胎検案書は、死産の医学的事実を証明する書類であるため。
3.〇 正しい。母の氏名は、助産師が死胎検案書に記載する項目である。なぜなら、死産は母体からの胎児娩出に関する医学的事実であるため。妊娠週数は、最終月経、基礎体温、超音波計測などから推定し、できるだけ正確に記入する必要がある。
4.〇 正しい。単胎・多胎の別は、助産師が死胎検案書に記載する項目である。なぜなら、単胎か多胎かは、死産統計や妊娠・分娩状況を把握するうえで必要な医学的情報であるため。
5.× 子の父母との続き柄は、死胎検案書に記載する基本項目にはない。なぜなら、死胎検案書は、死産の医学的事実を証明する書類であるため。
37 Aさん(27歳、初産婦)は自宅近くの無床の診療所で妊婦健康診査を受診しており、分娩は隣県の実家近くの総合病院でする予定である。妊娠30週になったAさんは、分娩予約のために自家用車で総合病院を受診した。妊婦健康診査で妊娠経過が順調であることが確認できた。Aさんは外来の助産師に「最近地震が多くて不安です。大地震に備えてできることを教えてほしいです」と相談した。
このときのAさんへの助産師の指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
1.「赤ちゃんの栄養は粉ミルクにしましょう」
2.「赤ちゃんのベッドは窓際に置きましょう」
3.「非常用の水や食料を車にも積んでおきましょう」
4.「地震が起きたら速やかに避難所へ移動しましょう」
5.「自宅近くの分娩取扱施設も確認しておきましょう」
解答3・5
解説
・Aさん(27歳、初産婦)
・自宅近くの無床の診療所で妊婦健康診査を受診。
・分娩の予定:隣県の実家近くの総合病院。
・妊娠30週:分娩予約のために自家用車で総合病院を受診。
・妊婦健康診査:妊娠経過が順調。
・Aさん「最近地震が多くて不安です。大地震に備えてできることを教えてほしいです」と相談した。
→ほかの選択肢が消去できる理由をあげられるようにしよう。
1.× 赤ちゃんの栄養は、「一律に粉ミルク」ではなく、普段の授乳方法が基本である。なぜなら、災害に備える目的で、赤ちゃんの栄養を一律に粉ミルクにする必要はないため。災害時でも普段の授乳方法を基本である。特に、母乳は赤ちゃんに必要な栄養を含み、感染症から守る働きもあるため、母乳育児中なら継続を支援する。
2.× 赤ちゃんのベッドは、「窓際」ではなく安全な壁際に置く。なぜなら、窓際は、地震時に窓ガラスの破損や家具・物品の転倒により、赤ちゃんがけがをする危険があるため。地震対策では、家具やテレビの転倒防止、窓ガラスへの飛散防止フィルム、寝室や通路に物を置かないよう指導する。
3.〇 正しい。「非常用の水や食料を車にも積んでおきましょう」と指導する。なぜなら、Aさんは自家用車で隣県の分娩予定病院へ移動しており、災害時には道路渋滞・通行止め・帰宅困難・車中待機が起こり得るため。したがって、妊婦や乳幼児のいる家庭では、一般的な災害備蓄に加え、妊娠週数や育児状況に応じた物品を準備する必要がある。
4.× 地震が起きたら速やかに避難所へ移動する「必要はない」。なぜなら、避難行動は、身の安全(自宅や周囲の安全、火災・津波・建物倒壊の危険、自治体の避難情報)を確認して判断する必要があるため。むしろ、自宅が安全でライフラインや生活環境が保てる場合は、在宅避難が選択肢になる。
5.〇 正しい。「自宅近くの分娩取扱施設も確認しておきましょう」と指導する。なぜなら、Aさんの分娩予定病院は、隣県にあるため。したがって、災害時には予定施設へ移動できない可能性がある。無床診療所では分娩対応ができないため、陣痛・破水・出血などが災害時に起きた場合に備え、自宅近くで分娩対応可能な施設、周産期母子医療センター、救急搬送先、連絡方法を確認しておく必要がある。
次の文を読み38~40の問いに答えよ。
Aさん(26歳、初妊婦)はこれまで妊娠歴はなく、既往歴、家族歴に特記すべきことはない。非妊時の体重42kg、身長165cmである。妊娠8週に少量の性器出血がみられた。その後、性器出血はない。妊娠20週1日に妊婦健康診査のために産科外来を受診した。妊婦健康診査の結果は次のとおりである。
体重44kg。血圧118/68mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(-)。児頭大横径〈BPD〉は46.0mm。
38 今後のAさんの妊娠経過中、リスクが高いのはどれか。
1.前置胎盤
2.羊水過多
3.妊娠糖尿病
4.胎児発育不全〈FGR〉
解答4
解説
・Aさん(26歳、初妊婦)
・これまで妊娠歴はなく、既往歴、家族歴に特記すべきことはない。
・非妊時:体重42kg、身長165cm。
・妊娠8週に少量の性器出血がみられた。
・その後、性器出血はない。
・妊娠20週1日:妊婦健康診査の結果。
・体重44kg。血圧118/68mmHg。
・尿蛋白(-)、尿糖(-)、児頭大横径〈BPD〉は46.0mm。
→Aさんの非妊時BMI:15.4(やせ)である。ほかの選択肢が消去できる理由をあげられるようにしよう。
1.× 前置胎盤は考えにくい。なぜなら、前置胎盤のはっきりした原因は不明であるが、子宮内膜の傷や血流の変化が関係すると考えられているため。帝王切開や流産手術などの子宮手術歴、高齢妊娠、経産婦、多胎妊娠、喫煙、不妊治療などで発症リスクが高くなる。特に帝王切開の既往がある場合は注意が必要である。
・前置胎盤とは、胎盤が正常より低い位置(腟に近い側)に付着してしまい、そのために胎盤が子宮の出口(内子宮口)の一部もしくは全部を覆っている状態のことをいう。頻度として、全分娩の約1%弱を占めている。一般的に前置胎盤は無症状であるが、典型的な症状として①腹痛を伴わない突然の性器出血(警告出血)や大量性器出血があげられる。これらの症状は、お腹が大きくなり張りやすくなる妊娠28週以降に増加するといわれている。
2.× 羊水過多は考えにくい。なぜなら、羊水過多は、羊水の産生が増える、または胎児が羊水をうまく飲み込めないことで起こるため。原因には母体の糖尿病、胎児の消化管閉鎖や中枢神経異常、胎児貧血、多胎妊娠などがある。一方、検査をしても原因が分からない特発性のものも多い。
・羊水過多とは、羊水量が800 mLを超える場合であり、母体の糖尿病や児が羊水をうまく飲めない消化管閉鎖などが原因となることが多い。診断方法は超音波検査によるamniotic fluid index(AFI)の計測であり、AFIの正常範囲は5~24cmであり、24cm以上は羊水過多を意味する。
3.× 妊娠糖尿病は考えにくい。なぜなら、妊娠糖尿病は、肥満、高年齢、糖尿病家族歴、尿糖陽性、巨大児既往などでリスクが高くなりやすいため。
・妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見、または発症した糖尿病まではいかない糖代謝異常のことである。糖代謝異常とは、血液に含まれる糖の量を示す血糖値が上がった状態である。肥満女性は妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、帝王切開分娩、巨大児などのリスクが高い。
4.〇 正しい。胎児発育不全〈FGR〉が最も該当する。なぜなら、Aさんは、非妊時BMIが約15.4の著明なやせであるため。やせ妊婦では、低出生体重児や胎児発育不全のリスクが高くなる。さらに、妊娠中の体重増加が少ない場合には、不当軽量児や早産のリスクが高まる。Aさんは妊娠20週で体重44kg、非妊時からの増加は2kgである。妊娠20週時点だけで異常とは断定できないが、もともとの著明なやせを踏まえると、今後の胎児発育を慎重にみる必要がある。
次の文を読み38~40の問いに答えよ。
Aさん(26歳、初妊婦)はこれまで妊娠歴はなく、既往歴、家族歴に特記すべきことはない。非妊時の体重42kg、身長165cmである。妊娠8週に少量の性器出血がみられた。その後、性器出血はない。妊娠20週1日に妊婦健康診査のために産科外来を受診した。妊婦健康診査の結果は次のとおりである。
体重44kg。血圧118/68mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(-)。児頭大横径〈BPD〉は46.0mm。
39 Aさんは「少しずつ赤ちゃんの動きを感じるようになってきました。赤ちゃんはこれから新たにどんなことができるようになりますか」と助産師に質問した。
このときの助産師の説明で正しいのはどれか。
1.「あくびするようになります」
2.「音に反応するようになります」
3.「羊水を飲み込むようになります」
4.「呼吸するような胸の運動をはじめます」
解答2
解説
・Aさん(26歳、初妊婦、妊娠20週1日)
・これまで妊娠歴はなく、既往歴、家族歴に特記すべきことはない。
・Aさんは「少しずつ赤ちゃんの動きを感じるようになってきました。赤ちゃんはこれから新たにどんなことができるようになりますか」と助産師に質問した。
→ほかの選択肢が消去できる理由をあげられるようにしよう。
1.× あくび(胎児のあくび様運動)は、妊娠11週でみられる。本児は、妊娠20週1日であるため獲得済みと考えられる。
・胎児のあくび様運動とは、口をゆっくり大きく開ける運動で、中枢神経系の発達を反映する胎児行動の一つと考えられている。しゃっくりは妊娠10週、あくび様運動は妊娠11週で獲得される。
2.〇 正しい。「音に反応するようになります」と伝える。なぜなら、妊娠20週の胎児(妊娠中期以降)は、聴覚系が発達し、音刺激に対する反応がみられるようになるため。胎児は、妊娠16〜18週ごろには音を聞き始め、音刺激に対する心拍加速や体動反応の出現は妊娠25〜30週ごろとされ、30週で反応の出現がみられる。
3.× 羊水を飲み込むのは、「妊娠11週ごろ」でみられる。妊娠が進むにつれて嚥下量は増加し、妊娠中期以降は羊水量を調節する重要な働きとなる。食道閉鎖や中枢神経障害などで嚥下が妨げられると、羊水過多の原因となる。本児は、妊娠20週1日であるため獲得済みと考えられる。
4.× 呼吸するような胸の運動(呼吸様運動)は、早ければ妊娠10週ごろからみられ、妊娠16週前後には超音波で観察しやすくなる。胸郭や横隔膜を動かす「呼吸の練習」であるが、胎内では肺で酸素交換は行わず、酸素は胎盤から受け取っている。
次の文を読み38~40の問いに答えよ。
Aさん(26歳、初妊婦)はこれまで妊娠歴はなく、既往歴、家族歴に特記すべきことはない。非妊時の体重42kg、身長165cmである。妊娠8週に少量の性器出血がみられた。その後、性器出血はない。妊娠20週1日に妊婦健康診査のために産科外来を受診した。妊婦健康診査の結果は次のとおりである。
体重44kg。血圧118/68mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(-)。児頭大横径〈BPD〉は46.0mm。
40 Aさんは「今までより食欲が出てきて、体重も増えてきました。あまり体重は増やしたくないけれど、赤ちゃんのために食事のバランスは考えたいと思っています」と話した。
Aさんへ栄養指導を行うためのアセスメントで正しいのはどれか。
1.栄養の過不足の把握が必要である。
2.妊娠期間全期の体重増加量を15kg以上とする。
3.食べられるときに少量ずつ摂取する必要がある。
4.必要なエネルギー付加量は1日当たり50kcalである。
解答1
解説
・Aさん(26歳、初妊婦、胎児発育不全の疑い)
・これまで妊娠歴はなく、既往歴、家族歴に特記すべきことはない。
・非妊時BMI:約15.4。
・非妊時:体重42kg、身長165cm。
・体重44kg。血圧118/68mmHg。
・Aさんは「今までより食欲が出てきて、体重も増えてきました。あまり体重は増やしたくないけれど、赤ちゃんのために食事のバランスは考えたいと思っています」と話した。
→ほかの選択肢が消去できる理由をあげられるようにしよう。
1.〇 正しい。栄養の過不足の把握が必要である。なぜなら、Aさんは妊娠前から著明なやせであるため。したがって、胎児発育のために必要な栄養が不足していないかを評価する必要がある。特に、若年女性では、エネルギーや栄養素の摂取不足が課題とされ、妊娠中は葉酸、鉄、カルシウムなどのビタミン・ミネラルの摂取も重要である。
2.× 妊娠期間全期の体重増加量を15kg以上とする「必要はない」。。
なぜなら、低体重妊婦の体重増加量の目安は12〜15kgであり、15kg以上と一律に設定するものではないため。また、Aさんに「15kg以上増やしてください」とだけ伝えると、過剰な体重増加や不安、ストレス、プレッシャーにつながる可能性がある。実際には、胎児発育、浮腫、血圧、尿蛋白、食事内容(栄養素)、活動量などをみながら、適切な範囲で体重増加を確認する。
・妊婦の体重増加量の基準として、①低体重(やせ)の場合:12~15kg、②標準(ふつう)の場合:10~13kg、③肥満(1度)の場合:7~10kg、④肥満(2度以上):個別対応(上限5kgまでが目安)とされている(厚生労働省「『妊産婦のための食生活指針』の改定について(令和3年3月 31 日)」)
3.× 食べられるときに少量ずつ摂取する必要があるのは、「主につわりなどで十分に食べられない妊娠初期」の対応である。Aさん(妊娠20週:妊娠中期)は、「今までより食欲が出てきた」と話していることから、食事内容のバランス、摂取エネルギー、必要な栄養素、体重増加の推移を確認し、適切な量を摂取してもらうように働きかける。
4.× 必要なエネルギー付加量は、1日当たり「50kcal」ではなく「250kcal」である。なぜなら、50kcalは妊娠初期のエネルギー付加量であり、Aさん(妊娠20週)は妊娠中期にあたるため。
【妊娠週数】
・妊娠初期とは、妊娠1か月~4か月(妊娠0~15週)である。
・妊娠中期とは、妊娠5か月~7か月(妊娠16~27週)である。
・妊娠後期とは、妊娠8か月~10か月(妊娠28週~)である。

(※引用:「主食を中心に、エネルギーをしっかりと」厚生労働省様HPより)
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