第109回(R8) 助産師国家試験 解説【午前41~45】

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 Aさん(36歳、未妊婦)は4か月前から月経中の下腹部痛が強くなっていることを自覚し、近くの産婦人科を受診した。月経は規則的で量は正常。既往歴:特記すべきことはない。
生活歴:半年前に結婚し、結婚後も仕事を継続している。
家族歴:Aさんの母親は乳癌の手術歴があり、母方の祖母が乳癌で死亡している。
身体所見:身長157cm、体重52kg。検査所見:内診にて骨盤内に強い癒着や圧痛はみられない。経腟超音波検査で左卵巣内に3cm大の子宮内膜症性囊胞が確認された。

41 Aさんは「乳がん検診や検査の方法について知りたい」と言う。
 Aさんへの説明で適切なのはどれか。

1.「CT検査で検診を行います」
2.「超音波検査で悪性の確定診断ができます」
3.「Aさんの年齢では超音波検査の有効性は低くなります」
4.「医療機関での定期検診と乳房自己検診の両方をすることが大切です」

解答

解説

乳がんの検診について

乳がん検診(一次)は、国の指針によりますと、対象は40歳以上で、問診、乳房X線検査(マンモグラフィ)が基本になっています。視触診の推奨はされていませんが、実施する場合はマンモグラフィ検査と併用します。乳がん検診はマンモグラフィ検査が国際基準ですが、乳腺の密度が高い40代の検診精度が低くなるという課題があり、近年、マンモグラフィ検査に「超音波検査」を組み合わせたり、単独で用いたりする方法を採用しているところもあります。約7万6千人の40代の女性を、マンモグラフィ検査を受けたグループと、マンモグラフィ検査に超音波検査を加えたグループに無作為に分けて比較する大規模な臨床研究の結果、がんの発見率が、超音波検査を加えたグループの方が1.5倍高かったという報告があります。(※一部抜粋:「乳がんの検診について」日本対がん協会HPより)

1.× 「CT検査」ではなくマンモグラフィにて検診を行う。ちなみに、CTは主にがんの広がりや転移の評価に用いられる検査である。
・マンモグラフィとは、乳房のX線撮影のことで、乳房撮影専用X線装置を用いて乳房を圧迫し、乳房内の組織の差を写し出す画像検査である。マンモグラフィでは、「しこり」や「石灰化」のように触れることの出来ない小さな病変を写し出すことが出来るため、早期乳がんや乳がん以外の病変を見つけ出すことに非常に有効である。

2.× 超音波検査で悪性の確定診断「はできない」。なぜなら、超音波検査は、病変の有無や性状を調べる画像検査であるため。確定診断には細胞診・組織診などの病理検査が必要である。

3.× Aさんの年齢(36歳)で、有効性が低くなるのは「超音波検査」ではなくマンモグラフィである。なぜなら、36歳の女性では、乳腺が比較的密でマンモグラフィだけでは見えにくくなることがあるため。その場合、超音波検査を併用することで、しこりの性状やリンパ節の状態を確認しやすくなる。

4.〇 正しい。「医療機関での定期検診と乳房自己検診の両方をすることが大切です」と伝える。なぜなら、乳がんは、医療機関での検査に加えて、自分で乳房の変化に気づくこと(乳房自己検診)も早期発見につながるため。
・乳房自己検診とは、乳がんの早期発見を目的に、自分で乳房を見たり触れたりして変化を確かめる方法である。しこり、くぼみ、左右差、乳頭のただれや分泌物などを確認し、異常があれば早めに乳腺外科を受診する。定期的な乳がん検診の代わりになるものではない。

 

 

 

 

 

 

次の文を読み42~44の問いに答えよ。
 Aさん(38歳、初産婦)は妊娠34週1日、妊婦健康診査でかかりつけの産婦人科を受診した。「最近、足のむくみが気になります」と訴えている。身長160cm、体重65kgで2週前から6kg増加している。血圧138/94mmHg、尿蛋白(-)、浮腫+。超音波検査で推定胎児体重1,660g(-1.9SD)、30分間の観察で呼吸様運動を1回、体幹の動きを3回、四肢の伸展屈曲運動を1回みとめ、羊水ポケット3cm、子宮頸管長30mmであった。子宮収縮の自覚はあり、時折、痛みを感じることがある。胎児心拍数陣痛図を別に示す。

42 このときのアセスメントとして正しいのはどれか。

1.切迫早産である。
2.塩分制限が必要である。
3.妊娠高血圧腎症である。
4.Biophysical profile score〈BPS〉は8点である。

解答

解説

ポイント

・Aさん(38歳、初産婦、妊娠34週1日
・「最近、足のむくみが気になります」と訴えている。
・身長160cm、体重65kg(2週前から6kg増加)。
血圧138/94mmHg尿蛋白(-)浮腫+
・推定胎児体重1,660g(-1.9SD)、30分間の観察で呼吸様運動を1回、体幹の動きを3回、四肢の伸展屈曲運動を1回みとめ、羊水ポケット3cm、子宮頸管長30mm
・子宮収縮の自覚はあり、時折、痛みを感じることがある。
→本症例は、妊娠高血圧腎症が疑われる。妊娠高血圧腎症の診断は下図参照。

(※図引用:「妊娠高血圧腎症の診断」著:神田昌子より)

1.× 切迫早産である「と断定できない」。なぜなら、子宮収縮の自覚はあるものの、子宮頸管長は30mmで、早産に進行している所見が明確ではないため。
・切迫早産とは、妊娠22週以降37週未満に下腹部痛、性器出血、破水などの症状に加えて、外測陣痛計で規則的な子宮収縮がみられ、内診では子宮口開大子宮頸管の展退などが認められ、早産の危険性が高いと考えられる状態である。

2.× 塩分制限が必要である「と断定できない」。なぜなら、本症例は、妊娠高血圧腎症が疑われるため。妊娠高血圧症候群では、単純に強い塩分制限をすればよいというものではなく、血圧、胎児発育、尿蛋白、血液検査、胎児心拍数陣痛図などを総合的に管理する。

3.〇 正しい。妊娠高血圧腎症である。なぜなら、妊娠20週以降の高血圧に加えて、胎児発育不全を合併した状態と考えられるため。これは、妊娠高血圧腎症の診断の(3)に該当する。

4.× Biophysical profile score〈BPS〉は、「8点」ではなく10点である。
【本児のBPS:30分間の観察】
・呼吸様運動を1回:2点
・体幹の動きを3回:2点
・四肢の伸展屈曲運動を1回:2点
・羊水ポケット3cm:2点
・NST 胎児心拍数陣痛図で評価:2点

胎児発育不全とは?

胎児発育不全とは、平均と比べて成⻑が遅くなっていることをいい、胎盤由来の妊娠合併症の代表的なものである。子宮内での胎児の発育が遅延あるいは停止したために在胎週数に相当した胎児の発育が見られない状態で、妊娠週数に対して胎児が明らかに小さい場合をいい、胎児発育曲線において「-1.5SD以下」の場合に診断される。

胎児のwell-beingの評価には、主にバイオフィジカルプロファイルスコアリング(BPS:biophysical profile scoring:生物物理的プロフィール得点)が用いられることが多い。バイオフィジカルプロファイルスコアリング(BPS:biophysical profile scoring:生物物理的プロフィール得点)とは、超音波検査とNST(分娩監視装置による胎児心拍の観察)を用いて胎児のwell-beingを評価する方法である。胎児の各状態をチェックして点数評価し合計点で胎児の状態を診断する。

①胎児の呼吸運動:【正常な状態(2点)30分間に30秒以上続く運動が1回以上】【異常な状態(0点)無いとき】

②胎動:【正常な状態(2点)30分間に身体の大きな動きが3回以上】【異常な状態(0点)2回以下】

③筋緊張:【正常な状態(2点)30分間に手足の動きが1回以上】【異常な状態(0点)認めない】

④羊水量:【正常な状態(2点)直径2cm以上の羊水ポケットが1ヶ所以上】【異常な状態(0点)2cm以下】

⑤non-stress test:【正常な状態(2点)20~40分間中に15bpm以上の一過性頻脈が2回以上】【異常な状態(0点)2回未満】

 

 

 

 

 

 

次の文を読み42~44の問いに答えよ。
 Aさん(38歳、初産婦)は妊娠34週1日、妊婦健康診査でかかりつけの産婦人科を受診した。「最近、足のむくみが気になります」と訴えている。身長160cm、体重65kgで2週前から6kg増加している。血圧138/94mmHg、尿蛋白(-)、浮腫+。超音波検査で推定胎児体重1,660g(-1.9SD)、30分間の観察で呼吸様運動を1回、体幹の動きを3回、四肢の伸展屈曲運動を1回みとめ、羊水ポケット3cm、子宮頸管長30mmであった。子宮収縮の自覚はあり、時折、痛みを感じることがある。胎児心拍数陣痛図を別に示す。

43 Aさんは妊娠34週1日から入院管理されていたが、妊娠36週4日、前期破水の診断となった。体温36.7℃、内診所見は、子宮口1cm開大、展退度30%、Station-2、児頭が触れる。超音波検査で推定胎児体重2,080g(-1.8SD)、羊水ポケット1cm。胎動の自覚は良好で、不規則な子宮収縮の自覚がある。
 Aさんへの治療で正しいのはどれか。

1.床上安静
2.抗菌薬の投与
3.人工羊水注入
4.ステロイドの投与
5.子宮収縮抑制薬の投与

解答

解説

ポイント

・Aさん(38歳、初産婦、妊娠高血圧腎症
・妊娠34週1日から入院管理。
・妊娠36週4日:前期破水の診断
・体温36.7℃。
・内診所見:子宮口1cm開大、展退度30%、Station-2、児頭が触れる。
・超音波検査:推定胎児体重2,080g(-1.8SD)、羊水ポケット1cm
・胎動の自覚は良好で、不規則な子宮収縮の自覚がある。
→前期破水では、腟内細菌の上行感染により絨毛膜羊膜炎や胎児感染を起こすリスクがある。前期破水とは、分娩が始まる前の破水のことである。

1.× 床上安静は行われない。なぜなら、前期破水では、安静よりも感染予防と母児の状態評価が優先されるため。前期破水では、卵膜が破れて羊水が流出しているため、子宮内感染、臍帯圧迫、胎児機能不全、早産進行などに注意が必要である。

2.〇 正しい。抗菌薬の投与が最も優先される。なぜなら、前期破水では、腟内細菌の上行感染により絨毛膜羊膜炎や胎児感染を起こすリスクがあるため。破水すると、胎児を包んでいた卵膜のバリア機能が失われる。そのため、腟内の細菌が子宮内に入りやすくなり、母体では絨毛膜羊膜炎、胎児・新生児では敗血症や肺炎などのリスクが高まる。

3.× 人工羊水注入は行われない。なぜなら、人工羊水注入は、主に分娩中の臍帯圧迫などに対して限定的に用いられる処置であるため。
・人工羊水注入とは、破水後に子宮内へカテーテルを挿入し、生理食塩水などを注入する処置である。羊水を補うことで臍帯の圧迫を軽減し、胎児心拍数の変動一過性徐脈を改善する目的で行われる。

4.× ステロイドの投与は第一優先とはいえない。なぜなら、胎児肺成熟目的のステロイド投与は、主により早産(妊娠34週未満)が予測される場合に行われるため。ステロイドは、早産児の呼吸窮迫症候群などを減らす目的で、胎児肺成熟を促すために投与される。
・呼吸窮迫症候群とは、早産児にみられる呼吸疾患で、サーファクタントという肺胞を覆う物質が産生されないか不足している(肺表面活性物質の欠乏)ために、肺胞が拡張した状態を保てないことで起こる。早産児や妊娠中に母親が糖尿病にかかった新生児は、呼吸窮迫症候群を発症するリスクが高くなる。

5.× 子宮収縮抑制薬の投与は行われない。なぜなら、前期破水後に子宮収縮を無理に抑えると、感染リスクのある子宮内に胎児をとどめることになりうるため。
・子宮収縮抑制薬とは、子宮の筋肉の収縮を弱め、妊娠中のお腹の張りや痛みを抑える薬である。主に切迫流産、切迫早産で、分娩の進行を一時的に遅らせる目的で使用する。動悸などの副作用に注意が必要である。

 

 

 

 

 

次の文を読み42~44の問いに答えよ。
 Aさん(38歳、初産婦)は妊娠34週1日、妊婦健康診査でかかりつけの産婦人科を受診した。「最近、足のむくみが気になります」と訴えている。身長160cm、体重65kgで2週前から6kg増加している。血圧138/94mmHg、尿蛋白(-)、浮腫+。超音波検査で推定胎児体重1,660g(-1.9SD)、30分間の観察で呼吸様運動を1回、体幹の動きを3回、四肢の伸展屈曲運動を1回みとめ、羊水ポケット3cm、子宮頸管長30mmであった。子宮収縮の自覚はあり、時折、痛みを感じることがある。胎児心拍数陣痛図を別に示す。

44 Aさんから「頭が痛くて目がチカチカする」とナースコールがあり、助産師が訪室した。意識は清明、体温37.4℃、血圧168/110mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)である。
 このときの助産師の対応で正しいのはどれか。2つ選べ。

1.酸素を投与する。
2.部屋を暗くする。
3.降圧薬を準備する。
4.水分の摂取を促す。
5.鎮痛薬を準備する。

解答2・3

解説

ポイント

・Aさん(38歳、初産婦、妊娠高血圧腎症前期破水
・Aさん「頭が痛くて目がチカチカする」と。
・意識は清明、体温37.4℃、血圧168/110mmHgSpO2:98%
→Aさんは、子癇発作の前駆症状が観察される。妊娠高血圧腎症における中枢神経症状であり、子癇前駆症状には、頭痛、視力低下、眼華閃発、血圧の急激な上昇などがある。

1.× 酸素を投与する「必要はない」。なぜなら、AさんのSpO2:98%で、低酸素状態ではないため。また、酸素投与の判断に有用な呼吸困難、チアノーゼ、意識障害などもみられていない。

2.〇 正しい。部屋を暗くする。なぜなら、光や音などの刺激が、子癇発作を誘発する可能性があるため。
・子癇とは、妊娠中・分娩中・産後に、妊娠高血圧症候群に関連して全身のけいれんや意識障害が起こる重篤な状態である。脳出血や母児の生命に関わる危険があるため、直ちにけいれんを抑える治療、血圧管理、分娩などの緊急対応が必要である。なお、てんかんなど他の原因によるけいれんは除外される。(子癇のよみかた:しかん)

3.〇 正しい。降圧薬を準備する。なぜなら、Aさんの血圧168/110mmHgは重症高血圧であるため。脳出血や子癇などを防ぐため速やかな血圧管理が必要である。ちなみに、重症高血圧では、母体の脳出血、子癇、臓器障害、常位胎盤早期剝離などのリスクが高まる。

4.× 水分の摂取を促す「必要はない」。むしろ、安易な水分負荷は危険である。なぜなら、妊娠高血圧腎症では、血管内皮障害により浮腫や肺水腫を起こしやすいため。妊娠高血圧腎症では、血管内皮障害により血管透過性が亢進し、体液が血管外へ移動しやすくなる。そのため、むくみだけでなく、重症では肺水腫などを起こすことがある。

5.× 鎮痛薬を準備する「必要はない」。なぜなら、本症例の頭痛は、単なる痛みではなく、子癇前駆症状の可能性が高いため。Aさん(妊娠高血圧腎症)は、「頭が痛い」だけでなく「目がチカチカする」と訴え、血圧も168/110mmHgである。したがって、子癇発作や脳血管障害を警戒する場面である。

※引用:「子癇の管理」著:山本捻彦様)

 

 

 

 

 

次の文を読み45~47の問いに答えよ。
 Aさん(30歳、初産婦)は妊娠40週5日、病院に電話し「破水しました。お腹の張りはありますが、12~15分くらいの間隔で不規則です」と話した。
 30分後に病院に到着し、クスコ式腟鏡で診察し、BTB試験紙は青色を示した。その後、分娩監視装置が装着された。12~15分に1回の子宮収縮があり、胎児心拍数基線150bpm、基線細変動は正常で、軽度の変動一過性徐脈が1回みられた。体温37.2℃、脈拍80/分、内診所見は子宮口2cm開大、展退度30%、Station-2。昨日、妊婦健康診査を受診しており、超音波検査にて推定胎児体重3,900g、羊水ポケットは3cmであった。

45 この時に考えられるのはどれか。

1.巨大児
2.前期破水
3.絨毛膜羊膜炎
4.胎児機能不全

解答

解説

ポイント

・Aさん(30歳、初産婦、妊娠40週5日)
・病院に電話し「破水しました。お腹の張りはありますが、12~15分くらいの間隔で不規則です」と話した。
・30分後に病院に到着し、クスコ式腟鏡で診察し、BTB試験紙は青色を示した。
・その後、分娩監視装置が装着された。
・12~15分に1回の子宮収縮があり、胎児心拍数基線150bpm基線細変動は正常で、軽度の変動一過性徐脈が1回みられた。
体温37.2℃脈拍80/分、内診所見は子宮口2cm開大、展退度30%、Station-2。
・昨日、妊婦健康診査:推定胎児体重3,900g、羊水ポケットは3cm。

1.× 巨大児といえない。なぜなら、Aさんの推定胎児体重は3,900gであるため。
・巨大児とは、出生体重が4000g以上の正期産児をさす。

2.〇 正しい。前期破水が最も考えられる。なぜなら、陣痛開始前に破水している所見があるため。Aさんは「破水しました」と訴え、クスコ式腟鏡診で確認後、BTB試験紙が青色を示している。羊水はアルカリ性であるため、破水により羊水が腟内へ流入するとBTB試験紙が青色に変化する。
・満期の破水を診断する際に、もっとも一般的に用いられる方法がBTB試験紙法である。正常の腟内は弱酸性(pH4.5~6.0)で、羊水は中性から弱アルカリ性(pH7.0~8.5)である。BTB試験紙が青変(青く変色)することにより、羊水流出による腟内のpHの変化を確認する。ただし、血液・精液・薬剤などの影響による偽陽性の場合も少なからずあるため、診断には注意を要す。ちなみに、前期破水とは、陣痛開始前のいずれかの時点で胎児の周りの羊水が流れ出ることである。多くの場合、破水後まもなく陣痛が始まる(約70~80%が1週間以内)。破水して6~12時間以内に陣痛が始まらない場合には、妊婦と胎児の感染リスクが上昇する。

3.× 絨毛膜羊膜炎と断言することはできない。なぜなら、絨毛膜羊膜炎を疑う発熱や母体頻脈、胎児頻脈、悪臭のある羊水などが示されていないため。Aさんの体温は37.2℃、脈拍80/分であり、発熱や母体頻脈はない。
・絨毛膜羊膜炎とは、腟からの上行性感染により細菌が絨毛膜羊膜に至り、そこに止まっている状態を指す。この細菌が、破水などにより子宮腔内へ波及した状態が子宮内感染症である。したがって、子宮内感染症では、胎児感染も引き起こされている可能性がある。症状としては、発熱、子宮圧痛、悪臭のある羊水、膿性の頸管分泌物、母体または胎児の頻脈などがある。診断には母体の発熱頻脈や白血球 15000/μL以上などがあげられる。

4.× 胎児機能不全と断言することはできない。なぜなら、胎児心拍数基線150bpm、基線細変動正常で、重篤な胎児低酸素を示す所見がないため。
・胎児機能不全とは、お産の途中でさまざまな原因によって胎児が低酸素状態になることをいう。胎児仮死、胎児ジストレスとも呼ぶ。原因としては母体の妊娠高血圧症候群、胎盤早期剥離、臍帯の圧迫などである。新生児蘇生法ガイドライン(NCPR)に従って蘇生初期処置を行い、蘇生終了後、新生児の健康に不安がある場合、新生児管理に関する十分な知識と経験がある医師に相談する。

 

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