【9問】MRI検査についての問題「まとめ・解説」

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※問題の引用:厚生労働省より

※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

MEMO

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105回 午前

59 疾患と確定診断のために用いられる検査との組合せで最も適切なのはどれか。

1.脳炎:脳脊髄液検査
2.パニック障害:脳波検査
3.特発性てんかん:頭部MRI
4.パーソナリティ障害:頭部CT

解答1

解説

1.〇 正しい。脳炎は、脳脊髄液検査を用いる。日本脳炎とは、日本脳炎ウイルスにより発生する疾病で、蚊を介して感染する。以前は子どもや高齢者に多くみられた病気である。初期症状として、突然の高熱・頭痛・嘔吐などで発病し、意識障害や麻痺等の神経系の障害を引き起こす病気で、後遺症を残すことや死に至ることもある。脳脊髄液検査とは、細胞数増加や蛋白増加、糖の低下で原因を推定し、培養や遺伝子増幅検査(PCR)で確定診断を行う。
2.パニック障害は、日常の様子や医師との面談によって症状が当てはまっているか確認し診断される。パニック障害とは、誘因なく突然予期せぬパニック発作(動悸、発汗、頻脈などの自律神経症状、狂乱・死に対する恐怖など)が反復して生じる状態をいう。また発作が起こるのではないかという予期不安を認め、しばしば広場恐怖を伴う。治療として、①SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、②抗不安薬、③認知行動療法(セルフコントロール)などである。脳波検査とは、頭皮に電極を取り付けて脳の活動状態を調べる検査で、てんかんや脳腫瘍、脳出血などの診断に用いられる。
3.特発性てんかんとは、検査をしても異常がみつからず、原因不明とされるてんかんである。生まれた時からてんかんになりやすい傾向を持っている。一方、頭部MRIとは、MRI検査で脳の血管の情報を画像化することである。脳の主要血管の形態診断や、くも膜下出血・脳梗塞等の脳血管障がい、動脈瘤等の脳血管の病変、脳腫瘍等の血行支配の状態等を調べることができる。
4.パーソナリティ障害は、日常の様子や医師との面談によって症状が当てはまっているか確認し診断される。パーソナリティ障害とは、人とは違う反応や行動をすることで本人が苦しんでいたり、周りが困っている場合に診断される精神疾患である。頭部CTとは、脳内の腫瘍や出血などの異常の有無や程度が分かる。出血部位は低吸収域(黒)としてうつる。エックス線を使用した撮影である。

境界性パーソナリティ障害とは?

 境界性パーソナリティ障害では、感情の不安定性と自己の空虚感が目立つ。こうした空虚感や抑うつを伴う感情・情緒不安定の中で突然の自殺企図、あるいは性的逸脱、薬物乱用、過食といった情動的な行動が出現する。このような衝動的な行動や表出される言動の激しさによって、対人関係が極めて不安定である。見捨てられ不安があり、特定の人物に対して依存的な態度が目立ち、他社との適切な距離が取れないなどといった特徴がある。

【関わり方】
患者が周囲の人を巻き込まないようにするための明確な態度をとる姿勢が重要で、また患者の自傷行為の背景を知るための面接が必要である。

 

 

 

107回 午後

45 造影CTの際に最も注意が必要なのはどれか。

1.閉所に対する恐怖がある患者
2.気管支喘息の既往がある患者
3.ペースメーカーを装着している患者
4.既往に上部消化管造影検査後の腹痛がある患者

解答2

解説

造影CTとは?

造影CTとは、ヨード造影剤を静脈注射して行うCT検査である。造影剤を使用することにより、病変の存在、形態や性状などがより詳しく描出される。検査時間は撮影する部位、注射の有無によって異なるが、5分から30分程度である。検査中はベッドに仰向けに寝て、身体を動かさないようにする。ヨード造影剤のアレルギー気管支喘息がある方は、原則として造影剤を使用できない。また、発疹・蕁麻疹などのアレルギーを起こしやすい体質、薬剤過敏症の方、脱水症状・高血圧症・動脈硬化・糖尿病・甲状腺疾患・肝機能低下のある方は控えたほうが良い。

1.× 閉所に対する恐怖がある患者より優先度が高いものが他にある。なぜなら、アイマスクをして受けてもらったり、一緒に会話しながら検査してもらったりと、閉所に恐怖感を感じる患者でも対応可能なことが多いため。
2.〇 正しい。気管支喘息の既往がある患者は、造影CTの際に最も注意が必要である。なぜなら、気管支喘息は造影CTの副作用を起こす可能性が高いため。原則、ヨード造影剤のアレルギー気管支喘息がある方は、原則として造影剤を使用できないが、医師の管理下のもとで行うこともある。その際は十分注意が必要である。また、発疹・蕁麻疹などのアレルギーを起こしやすい体質、薬剤過敏症の方、脱水症状・高血圧症・動脈硬化・糖尿病・甲状腺疾患・肝機能低下のある方は控えたほうが良い。
3.× ペースメーカーを装着している患者より優先度が高いものが他にある。なぜなら、CTはX線を用いた検査であり、基本的にペースメーカーに影響は与えないため。ペースメーカーが問題となるのは、核磁気共鳴画像法(MRI)である。ちなみに、核磁気共鳴画像法(MRI)とは、核磁気共鳴現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法である。治療前にがんの有無や広がり、他の臓器への転移がないかを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認するなど、さまざまな目的で行われる精密検査である。
4.× 既往に上部消化管造影検査後の腹痛がある患者より優先度が高いものが他にある。なぜなら、使用する造影剤は異なるため。消化管造影検査とは、硫酸バリウム製剤を口や肛門、瘻孔から注入し、X線透視により形態を検査するもののことである。

MRI検査とは?

核磁気共鳴画像法(MRI)とは、核磁気共鳴現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法である。治療前にがんの有無や広がり、他の臓器への転移がないかを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認するなど、さまざまな目的で行われる精密検査である。

【MRI検査の禁忌】
①体内の電子電機部品(ペースメーカ、移植蝸牛刺激装置(人工内耳)、植込み型除細動器、神経刺激器、植込み型プログラマブル注入ポンプ):MRI対応型もあるためしっかり確認する。
②素材の確認できない脳動脈クリップ:MRI対応型もあるためしっかり確認する。
③目や脳など特定の重要臓器に迷入した鉄片などの強磁性体の破片
④眼部のインプラントや材料で強磁性金属を使用しているもの
⑤磁場によって活性化するもの(磁力で装着する義眼、磁石部分が脱着不能な義歯など)
⑥目のメークアップ用品、カラーコンタクト
⑦入れ墨
⑧補聴器
⑨いくつかの管腔内デバイス
⑩ニトログリセリン真皮浸透絆創膏

 

 

 

107回 午後

75 乳癌の検査で侵襲性が高いのはどれか。

1.触診
2.細胞診
3.MRI検査
4.超音波検査
5.マンモグラフィ

解答2

解説

侵襲性とは?

侵襲とは、内部環境を一定に維持しようと調整するはたらき(ホメオスタシス)に変化をもたらすような外部刺激のことを指す。例えば、手術操作による循環動態の変動や組織の損傷、手術部位露出による寒冷刺激や手術への不安、恐怖などの心理的ストレスなどのことである。手術によって生じる侵襲は、手術侵襲と呼ぶ。

1.× 触診より侵襲性が高いものが他にある。乳癌の検査における触診とは、医師が直接乳房に触れることにより、しこりの有無やリンパ節腫脹、乳頭からの分泌物の有無などを観察する方法である。
2.〇 正しい。細胞診は選択肢の中で最も侵襲性が高い。乳癌の検査における細胞診とは、病変に細い針を刺して病変部の細胞を吸引し、採れた細胞を顕微鏡で観察することにより、がんかどうかなど、細胞の性質を詳しく調べる検査である。視診や触診、マンモグラフィ、超音波検査で乳がんを疑う場合や、良性病変を疑うが乳がんとの鑑別が必要な場合に精密検査として、超音波をみながら、刺吸引細胞診を実施することがある。
3.× MRI検査より侵襲性が高いものが他にある。核磁気共鳴画像法(MRI)とは、核磁気共鳴現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法である。治療前にがんの有無や広がり、他の臓器への転移がないかを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認するなど、さまざまな目的で行われる精密検査である。
4.× 超音波検査より侵襲性が高いものが他にある。乳癌の検査における超音波検査とは、乳房に直接プローブを当てて超音波が跳ね返ってくる様子を画像にし、乳房の状態を調べる検査である。
5.× マンモグラフィより侵襲性が高いものが他にある。マンモグラフィとは、乳房のX線撮影のことで、乳房撮影専用X線装置を用いて乳房を圧迫し、乳房内の組織の差を写し出す画像検査である。マンモグラフィでは、「しこり」や「石灰化」のように触れることの出来ない小さな病変を写し出すことが出来るため、早期乳がんや乳がん以外の病変を見つけ出すことに非常に有効である。

乳がんの検診について

乳がん検診(一次)は、国の指針によりますと、対象は40歳以上で、問診、乳房X線検査(マンモグラフィ)が基本になっています。視触診の推奨はされていませんが、実施する場合はマンモグラフィ検査と併用します。乳がん検診はマンモグラフィ検査が国際基準ですが、乳腺の密度が高い40代の検診精度が低くなるという課題があり、近年、マンモグラフィ検査に「超音波検査」を組み合わせたり、単独で用いたりする方法を採用しているところもあります。約7万6千人の40代の女性を、マンモグラフィ検査を受けたグループと、マンモグラフィ検査に超音波検査を加えたグループに無作為に分けて比較する大規模な臨床研究の結果、がんの発見率が、超音波検査を加えたグループの方が1.5倍高かったという報告があります。

(※一部抜粋:「乳がんの検診について」日本対がん協会HPより)

 

 

 

 

108回 午後

40 成人に行う頭部MRI検査で正しいのはどれか。

1.造影を伴わない場合は検査直前まで飲食してよい。
2.使い捨てカイロは装着したままでよい。
3.検査中は手足を自由に動かしてよい。
4.補聴器は装着したままでよい。

解答1

解説

MRI検査とは?

核磁気共鳴画像法(MRI)とは、核磁気共鳴現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法である。治療前にがんの有無や広がり、他の臓器への転移がないかを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認するなど、さまざまな目的で行われる精密検査である。

【MRI検査の禁忌】
①体内の電子電機部品(ペースメーカ、移植蝸牛刺激装置(人工内耳)、植込み型除細動器、神経刺激器、植込み型プログラマブル注入ポンプ):MRI対応型もあるためしっかり確認する。
②素材の確認できない脳動脈クリップ:MRI対応型もあるためしっかり確認する。
③目や脳など特定の重要臓器に迷入した鉄片などの強磁性体の破片
④眼部のインプラントや材料で強磁性金属を使用しているもの
⑤磁場によって活性化するもの(磁力で装着する義眼、磁石部分が脱着不能な義歯など)
⑥目のメークアップ用品、カラーコンタクト
⑦入れ墨
⑧補聴器
⑨いくつかの管腔内デバイス
⑩ニトログリセリン真皮浸透絆創膏

1.〇 正しい。造影を伴わない場合は、検査直前まで飲食してよい。しかし、造影剤を使用する場合は、検査前4時間程度飲食が制限(水・お茶等は検査1時間前まで自由)される。なぜなら、副作用である嘔吐が起きた場合、誤嚥する可能性が高いため。
2.× 使い捨てカイロ/補聴器は、「装着したまま」ではなく必ず外す。なぜなら、使い捨てカイロには鉄粉が含まれており、MRIの強力な磁力により発熱し、やけどする可能性や中身が飛び散る可能性があるため。また、補聴器もMRIの発生する強力な磁力により、破損する可能性がある。他にも、入れ歯・エレキバン・ベルト・アイライン・マスカラ等は火傷を発症する。したがって、化粧もなるべく指導するよう伝える。
3.× 検査中は、手足を「自由に動かしてよい」のではなく固定する(動かしてはならない)。なぜなら、撮像中に身体を動かすと正しい検査画像が得られないため。検査部位、内容によるが、検査時間は20分~1時間程度である。頭部MRI検査の場合、20~30分程度で終わるが、動きに非常に弱い検査である。

 

 

 

 

109回 午前

28 脳梗塞を最も早期に検出できる画像検査はどれか。

1.シンチグラフィ
2.磁気共鳴画像(MRI)
3.磁気共鳴血管画像(MRA)
4.コンピュータ断層撮影(CT)

解答2

解説

1.× シンチグラフィは、 腫瘍各種臓器の機能の診断に使われる。シンチグラフィとは、体内に投与した放射性同位体から放出される放射線を検出し、その分布を画像化したものである。
2.〇 正しい。磁気共鳴画像(MRI)は、脳梗塞を最も早期に検出できる画像検査である。MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)では、T2強調像により、腱板は黒、断裂部(関節液)は白く映るため、軟部組織の病変(ヘルニア)や小さな病変(脳腫瘍、小梗塞、脱髄巣など)の診断能力に優れている。T1強調像により、高信号(白)は脂肪(亜急性期の出血)・低信号(黒)は水(慢性期の出血)となる。脳回の萎縮、側室の拡大といった解剖構造を診るのに適している。つまり、多くのモードで撮影することができ、多くの病変を鋭敏に診るのに適している。
3.× 磁気共鳴血管画像(MRA)とは、頭蓋内の主要脳動脈を描出する撮影法で、血管内の血流を選択して画像化できる。脳動脈の狭窄や閉塞の有無は検出できる。
4.× コンピュータ断層撮影(CT)とは、脳出血を白く、脳梗塞は黒く画像化することができる。しかし、脳梗塞を発病して間もない時期では、CT検査には映らず、約1日たたないと検出されない。したがって、多くは脳出血を疑うときに撮影することが多い。

核磁気共鳴画像とは?

核磁気共鳴画像法(MRI)とは、核磁気共鳴現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法である。治療前にがんの有無や広がり、他の臓器への転移がないかを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認するなど、さまざまな目的で行われる精密検査である。

【MRI検査の禁忌】
①体内の電子電機部品(ペースメーカ、移植蝸牛刺激装置(人工内耳)、植込み型除細動器、神経刺激器、植込み型プログラマブル注入ポンプ):MRI対応型もあるためしっかり確認する。
②素材の確認できない脳動脈クリップ:MRI対応型もあるためしっかり確認する。
③目や脳など特定の重要臓器に迷入した鉄片などの強磁性体の破片
④眼部のインプラントや材料で強磁性金属を使用しているもの
⑤磁場によって活性化するもの(磁力で装着する義眼、磁石部分が脱着不能な義歯など)
⑥目のメークアップ用品、カラーコンタクト
⑦入れ墨
⑧補聴器
⑨いくつかの管腔内デバイス
⑩ニトログリセリン真皮浸透絆創膏

 

 

 

109回 午前

43 ペースメーカー植込みの有無を事前に確認すべき検査はどれか。

1.超音波検査
2.エックス線撮影
3.骨シンチグラフィ
4.磁気共鳴画像(MRI)

解答4

解説

1.× 超音波検査とは、「高い周波数の音」を用いる検査で、肝臓や胆のう、膵臓、腎臓、膀胱、卵巣、子宮、前立腺などの腹部にある臓器や、甲状腺や乳腺などさまざまな臓器にできたがんで検査する。主な禁忌としては、血管の疾患(血栓性静脈炎など)、急性敗血症(感染の拡大や塞栓剥れの為)、放射線療法(少なくとも6ヶ月は禁忌)、腫瘍(成長促しや転移が生じる為)、心疾患(心臓を刺激する為、星状神経節や迷走神経部位は避ける)、妊婦、成長期の子供の骨端線への照射などである。
2.× エックス線撮影とは、「エックス線(放射線の一種)」を用いる単純撮影検査である。ペースメーカーへの影響はない。ただ、測定には支障をきたさないが、わずかな被爆の影響もあることから、エックス線検査を受ける際の注意点として、妊娠中または妊娠の可能性、アレルギーや危篤な甲状腺疾患がある人など造影剤の使用できないケース、心臓ペースメーカーなどを身に付けていること、薬を服用していることは医師にあらかじめ伝えておく。
3.× 骨シンチグラフィは、「放射性同位元素(RI:アイソトープ)」を用いる検査である。放射線を発する薬品を体内に投与し、専用カメラで検出する。描出された画像をシンチグラフィと呼ぶ。禁忌として、消化管穿孔があげられる。また、禁忌ではないが、体位変換の際に、極端に体調の悪い方や意思疎通のむずかしい方場合は控えることもある。さらに、心臓病・腎臓病・妊娠中または妊娠の可能性がある場合は医師にあらかじめ伝えておく。
4.〇 正しい。磁気共鳴画像(MRI)は、ペースメーカー植込みの有無を事前に確認すべき検査である。なぜなら、検査時は、強力な磁石が組み込まれた装置の中に入るため。治療前にがんの有無や広がり、他の臓器への転移がないかを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認するなど、さまざまな目的で行われる精密検査である。

MRI検査とは?

核磁気共鳴画像法(MRI)とは、核磁気共鳴現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法である。治療前にがんの有無や広がり、他の臓器への転移がないかを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認するなど、さまざまな目的で行われる精密検査である。

【MRI検査の禁忌】
①体内の電子電機部品(ペースメーカ、移植蝸牛刺激装置(人工内耳)、植込み型除細動器、神経刺激器、植込み型プログラマブル注入ポンプ):MRI対応型もあるためしっかり確認する。
②素材の確認できない脳動脈クリップ:MRI対応型もあるためしっかり確認する。
③目や脳など特定の重要臓器に迷入した鉄片などの強磁性体の破片
④眼部のインプラントや材料で強磁性金属を使用しているもの
⑤磁場によって活性化するもの(磁力で装着する義眼、磁石部分が脱着不能な義歯など)
⑥目のメークアップ用品、カラーコンタクト
⑦入れ墨
⑧補聴器
⑨いくつかの管腔内デバイス
⑩ニトログリセリン真皮浸透絆創膏

 

 

 

110回 午前

51 高齢者がMRI検査を受ける前に、看護師が確認する内容で適切なのはどれか。

1.「夜はよく眠れますか」
2.「義歯を装着していますか」
3.「呼吸が苦しいことはありますか」
4.「水を飲むときにむせることはありますか」

解答2

解説

MRI検査とは?

核磁気共鳴画像法(MRI)とは、核磁気共鳴現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法である。治療前にがんの有無や広がり、他の臓器への転移がないかを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認するなど、さまざまな目的で行われる精密検査である。

【MRI検査の禁忌】
①体内の電子電機部品(ペースメーカ、移植蝸牛刺激装置(人工内耳)、植込み型除細動器、神経刺激器、植込み型プログラマブル注入ポンプ):MRI対応型もあるためしっかり確認する。
②素材の確認できない脳動脈クリップ:MRI対応型もあるためしっかり確認する。
③目や脳など特定の重要臓器に迷入した鉄片などの強磁性体の破片
④眼部のインプラントや材料で強磁性金属を使用しているもの
⑤磁場によって活性化するもの(磁力で装着する義眼、磁石部分が脱着不能な義歯など)
⑥目のメークアップ用品、カラーコンタクト
⑦入れ墨
⑧補聴器
⑨いくつかの管腔内デバイス
⑩ニトログリセリン真皮浸透絆創膏

1.3.× 夜はよく眠れること/呼吸が苦しいことを聞く優先度は低い。なぜなら、MRI検査は、身体侵襲を伴わない検査であるため。療前にがんの有無や広がり、他の臓器への転移がないかを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認するなど、さまざまな目的で行われる精密検査である。
2.〇 正しい。「義歯を装着していますか」と必ず聞く。なぜなら、強い磁力の発生するMRI検査室では、金属類の持ち込みが禁忌であるため。
4.× 水を飲むときにむせることを聞く優先度は低い。なぜなら、MRI検査による誤嚥のリスクはないため。しかし造影MRIの場合は、副作用である嘔吐による誤嚥リスクがあるため、注意が必要である。造影剤を用いるCT、MRI検査では、副作用である嘔吐による誤嚥を防ぐため検査前4時間程度は禁飲食とする。造影剤を用いない場合、食事制限はない。

 

 

 

 

 

112回 午前

問題43 MRI検査室に持ち込んでよいのはどれか。

1.耳栓
2.携帯電話
3.使い捨てカイロ
4.キャッシュカード

解答

解説
1.〇 正しい。耳栓は、MRI検査室に持ち込んでよい。なぜなら、MRI検査は、検査中に大きな音が出て不快感や不安が強くなるため。耳栓のほかにも、騒音対策用ヘッドホンも勧められている。
2.4.× 携帯電話/キャッシュカードは持ち込めない。なぜなら、MRI装置の強力な磁場を発生させるにより、携帯電話などの電子機器が破損、誤動作を引き起こす可能性があるため。
3.× 使い捨てカイロは持ち込めない。なぜなら、使い捨てカイロには鉄粉が含まれており、MRIの強力な磁力により発熱し、やけどする可能性や中身が飛び散る可能性があるため。また、補聴器もMRIの発生する強力な磁力により、破損する可能性がある。他にも、入れ歯・エレキバン・ベルト・アイライン・マスカラ等は火傷を発症する。したがって、化粧もなるべく指導するよう伝える。

MRI検査とは?

核磁気共鳴画像法(MRI)とは、核磁気共鳴現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法である。治療前にがんの有無や広がり、他の臓器への転移がないかを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認するなど、さまざまな目的で行われる精密検査である。

【MRI検査の禁忌】
①体内の電子電機部品(ペースメーカ、移植蝸牛刺激装置(人工内耳)、植込み型除細動器、神経刺激器、植込み型プログラマブル注入ポンプ):MRI対応型もあるためしっかり確認する。
②素材の確認できない脳動脈クリップ:MRI対応型もあるためしっかり確認する。
③目や脳など特定の重要臓器に迷入した鉄片などの強磁性体の破片
④眼部のインプラントや材料で強磁性金属を使用しているもの
⑤磁場によって活性化するもの(磁力で装着する義眼、磁石部分が脱着不能な義歯など)
⑥目のメークアップ用品、カラーコンタクト
⑦入れ墨
⑧補聴器
⑨いくつかの管腔内デバイス
⑩ニトログリセリン真皮浸透絆創膏

 

 

 

113回 午前

48 マンモグラフィを受ける成人女性への説明で適切なのはどれか。

 1.「仰臥位で行います」
 2.「検査前は絶食です」
 3.「造影剤を使います」
 4.「二方向から撮影します」

解答

解説

マンモグラフィとは?

マンモグラフィとは、乳房のX線撮影のことで、乳房撮影専用X線装置を用いて乳房を圧迫し、乳房内の組織の差を写し出す画像検査である。マンモグラフィでは、「しこり」や「石灰化」のように触れることの出来ない小さな病変を写し出すことが出来るため、早期乳がんや乳がん以外の病変を見つけ出すことに非常に有効である。

 1.× 「仰臥位」ではなく立位で行う。ちなみに、仰臥位で行うのは、乳房の超音波検査である。
 2.× 検査前は「絶食する必要はない」。ちなみに、絶食が必要なものとして、胃や大腸の内視鏡検査である。
 3.× 造影剤を「使用しない」。ちなみに、造影剤を使うのは、乳房のMRI検査である。
 4.〇 正しい。「二方向から撮影します」と説明する。乳房全体をくまなく写し出すために、片方の乳房に対して複数の方向(MLO:内外斜位方向とCC:頭尾方向)から圧迫し撮影を行う(※参考:「マンモグラフィとは」国立がん研究センター中央病院様HPより)

乳がんの検診について

乳がん検診(一次)は、国の指針によりますと、対象は40歳以上で、問診、乳房X線検査(マンモグラフィ)が基本になっています。視触診の推奨はされていませんが、実施する場合はマンモグラフィ検査と併用します。乳がん検診はマンモグラフィ検査が国際基準ですが、乳腺の密度が高い40代の検診精度が低くなるという課題があり、近年、マンモグラフィ検査に「超音波検査」を組み合わせたり、単独で用いたりする方法を採用しているところもあります。約7万6千人の40代の女性を、マンモグラフィ検査を受けたグループと、マンモグラフィ検査に超音波検査を加えたグループに無作為に分けて比較する大規模な臨床研究の結果、がんの発見率が、超音波検査を加えたグループの方が1.5倍高かったという報告があります。

(※一部抜粋:「乳がんの検診について」日本対がん協会HPより)

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