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81 健常な成人において、血液中のグルコース濃度が低下した時に、グルカゴンの働きでグリコゲンを分解してグルコースを生成し、血液中に放出するのはどれか。
1.肝臓
2.骨格筋
3.脂肪組織
4.心臓
5.膵臓
解答1
解説
膵臓のランゲルハンス島からは、①インスリン、②グルカゴン、③ソマトスタチンが分泌される。
①インスリンとは、膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞から分泌されるホルモンの一種で、①血糖低下、②脂肪合成の作用がある。
②グルカゴンとは、膵臓のランゲルハンス島にあるα細胞から分泌されるホルモンの一種で、①血糖上昇、②脂肪分解の作用がある。
③ソマトスタチンとは、膵臓のランゲルハンス島にあるδ細胞から分泌されるホルモンの一種で、成長ホルモン、インスリン、グルカゴン、ガストリン、セクレチンの分泌抑制の作用がある。
1.〇 正しい。肝臓が、グルコースを生成し血液中に放出する。肝臓の主な働きとして、①胆汁の生成とビリルビンの代謝、②血漿蛋白質と尿素の合成、③脂質代謝、④糖の貯蔵と放出、⑤ビタミンDの代謝、⑥ホルモンの代謝、⑦解毒・薬物の代謝である。ちなみに、グルコースとは、果物や穀類などに多く含まれ、自然界に最も多く存在する単糖類である。
2.× 骨格筋の主な働きは、①動作(関節を動かす)、②支持(骨を支える)、③代謝(エネルギーを消費する)、④筋力、⑤(内臓器官の機能を支える)などである。
3.× 脂肪組織の主な働きは、①エネルギー貯蔵、②温度調節(体温を保つ)、③保護(脳や心臓などの重要な器官を保護)などである。
4.× 心臓の主な働きは、身体全体に必要な酸素や栄養を運ぶ役割を担う。
5.× 膵臓の主な働きは、消化器官の一部で、糖質や脂質などの栄養素を分解し、身体に必要なエネルギーを供給する役割を担う。膵臓のランゲルハンス島からは、①インスリン、②グルカゴン、③ソマトスタチンが分泌される。
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82 関節運動はないが筋収縮が認められる場合、徒手筋力テストの結果は( )/5と表記する。
( )に入るのはどれか。
1.1
2.2
3.3
4.4
5.5
解答1
解説
徒手筋力テスト(MMT:manual muscle testing)は、筋力を測定するための方法のひとつである。筋収縮のまったくみられない場合「0」、正常を「5」として6段階で評価する。
1.〇 正しい。関節運動はないが筋収縮が認められる場合、徒手筋力テストの結果は( 1 )/5と表記する。1(trace:不可)は、「関節の運動は起こらないが、筋のわずかな収縮は起こる。筋収縮がみえる、または触知できる」状態である。
2.× 2(poor:可)は、「重力を除けば全可動域動かせる」状態である。
3.× 3(fair:良)は、「重力に打ち勝って全可動域動かせるが、抵抗があれば行えない」状態である。
4.× 4(good:優)は、「ある程度、徒手抵抗を加えても、全可動域動かせる」状態である。
5.× 5(normal:正常)は、「強い抵抗(最大抵抗)を加えても、完全に運動できる」状態である。
83 加齢黄斑変性の症状はどれか。
1.羞明
2.霧視
3.飛蚊症
4.眼圧の亢進
5.中心視野の欠損
解答5
解説
加齢黄斑変性とは、老化に伴い、眼の中の網膜の中心に出血やむくみをきたし、視力が低下する病気である。原因として、紫外線による暴露や、喫煙、遺伝、さらに生活習慣も変性への移行を促進していると考えられている。症状は、①ものが歪んで見える(変視症、歪視)、②視力低下、③中心暗点などがある。治療は、早期発見が重要で、血管内皮増殖因子阻害薬の硝子体内注射が行われる。
1.× 羞明とは、強い光を受けた際に、不快感や眼の痛みなどを生じることをいう。白内障、ドライアイ、無虹彩症、緑内障、髄膜炎などでみられる。(※読み:しゅうめい)
2.× 霧視とは、視界が全体的にかすんで見えることをいう。白内障、緑内障に伴う眼圧の急激な上昇時などで起こる。(※読み:むし)
3.× 飛蚊症とは、小さな虫、糸くずのようなものが飛んで見えることをいう。網膜剥離や網膜裂孔、ぶどう膜炎などで見られる。(※読み:かぶんしょう)
4.× 眼圧の亢進は、緑内障でみられる。眼の痛み、充血、かすみや頭痛・吐き気、急速に視野が悪化する可能性がある。
5.〇 正しい。中心視野の欠損(中心暗点:視野の中心部が見えにくい症状)が、加齢黄斑変性の症状である。加齢黄斑変性とは、老化に伴い、眼の中の網膜の中心に出血やむくみをきたし、視力が低下する病気である。原因として、紫外線による暴露や、喫煙、遺伝、さらに生活習慣も変性への移行を促進していると考えられている。症状は、①ものが歪んで見える(変視症、歪視)、②視力低下、③中心暗点などがある。治療は、早期発見が重要で、血管内皮増殖因子阻害薬の硝子体内注射が行われる。
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84 高齢者が共同生活をする施設で、感染の拡大予防のために個室への転室などの対応を必要とするのはどれか。
1.白癬
2.帯状疱疹
3.蜂窩織炎
4.角化型疥癬
5.皮膚カンジダ症
解答4
解説
1.× 白癬とは、いわゆる水虫のことで、皮膚糸状菌によって生じる皮膚感染症の一つである。接触感染の感染経路をとり、個室隔離の必要はない。症状として、小さな水ぶくれ、赤み、皮膚が乾燥して剥がれることがあげられる。
2.× 帯状疱疹とは、身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みと、これに続いて赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状にあらわれる病気である。多くの人が子どものときに感染する水ぼうそうのウイルスが原因で起こる。皮疹部の接触感染の感染経路をとり、個室隔離の必要はない。
3.× 蜂窩織炎とは、皮膚とその下にある皮下脂肪にかけて、細菌が入り込んで、感染する皮膚の感染症である。スキンケアが重要である。一般的に、 ブドウ球菌とレンサ球菌が原因となる。接触感染の感染経路をとり、個室隔離の必要はない。
4.〇 正しい。角化型疥癬は、感染の拡大予防のために個室への転室などの対応を必要である。なぜなら、感染力が強いため。短時間の接触、衣類や寝具を介した間接的な接触などでも感染する。角化型疥癬とは、桁違いに多数のヒゼンダニが感染した疥癬の重症型である。したがって、剥がれ落ちた角質内にも多数のヒゼンダニが含まれており、衣類や寝具類を介した間接接触でも感染する。
5.× 皮膚カンジダ症とは、カンジダ属の真菌による感染症である。接触感染の感染経路をとり、個室隔離の必要はない。症状として、発疹、鱗屑、かゆみ、腫れなどがみられる。湿潤部位の皮膚で発生しやすい傾向がある。境界のあまりはっきりしない、ジクジクした紅斑で、その中や周囲に小さい水ぶくれや膿が多数見られる。
85 3歳児の排泄行動の発達に該当するのはどれか。
1.夜尿をしなくなる。
2.尿意を自覚し始める。
3.排便後の後始末ができる。
4.トイレに行くまで排尿を我慢できる。
5.遊びに夢中になっても排尿の失敗がなくなる。
解答4
解説
1.× 夜尿(夜間睡眠中の無意識の排尿のこと)をしなくなるのは、一般的に4歳以降である。5~7歳にかけて多くは排泄が自立する。心配するものではないが、それでも時折、夜尿がある。
2.× 尿意を自覚し始めるのは、1歳6か月~2歳頃である。1~2歳において、排泄をあらかじめまたは最中に知らせることができるようになる。また、自分の排せつ物に興味を示し始める。
3.5.× 排便後の後始末ができる/遊びに夢中になっても排尿の失敗がなくなるのは、4歳半以降である。昼間の失敗は徐々に減り、自分からトイレに行けるようになる。また排泄後トイレットペーパーも使えるようになる。
4.〇 正しい。トイレに行くまで排尿を我慢できるのは、3歳児の排泄行動の発達に該当する。